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#漫画版風の谷のナウシカ
ナウシカを読む その4-テクノロジーが教えてくれること-
漫画版『風の谷のナウシカ』を読む連載の4回目。
今回はテクノロジーの面から、あの世界に触れてみる。
私たちは運がいい。
ナウシカの世界に登場するテクノロジーが、最近、非常に身近になってきたからだ。
ナウシカの連載は1984年から1992年。
あの頃はまだ、バイオテクノロジーなるものは、衝撃的だけど遠かった。
世界初のクローン羊のドリーとかが話題になったのが、1997年らしい。
今は遺伝子組み換え
ナウシカを読む その3-人間性ってなんですか?-
漫画版『風の谷のナウシカ』を読む連載の3回目。
前回に引き続き、主人公のナウシカを読む。
私は、ナウシカというキャラクターを、人間性と非人間性という軸でよく見ている。
自分が人間社会に溶け込めない存在のように感じていたからかもしれない。
だが、ナウシカの非人間性を追っていくと、必然、人間的な存在と非人間的な存在の境界は曖昧になっていく。
私は、そういう物語を産み出した、宮崎駿という日本人が大好き
ナウシカを読む その2-女性らしさって何ですか?-
前回に引き続き、漫画版『風の谷のナウシカ』を読む連載の2回目。
今回はキャラクターにフォーカスして、主人公のナウシカを解剖してみる。
先月末の読書会で、私は、ある衝撃を受けた。
「前回多かったのが、『ナウシカは絶対彼女にしたくないタイプ』という男性の意見でした」
「恋もしない女の子には共感しにくい……」
そんな声を聴いて、けっこうガツンと喰らった気がする。
(ナウシカで恋バナだと!?)
その視点
ナウシカを読む その1-物語という鏡-
一昨日、漫画版『風の谷のナウシカ』を取り上げた読書会に参加してきた。
いろんなことにびっくりした。
いろんな当たり前のことにびっくりした。
たとえば、「人間って、こんなにものの見方が違うのか」とか、
「漫画版のナウシカを読んだことない日本人が存在しているのか」とか。
そして、いろんな恐れが自分の中にぽこぽこと湧きおこった。
「この人たちの輪の中に、自分が入っちゃって大丈夫だろうか?」とか、
「そ
私の歌舞伎愛~清姫はナウシカなのだ~
歌舞伎が好きだ。
初めて見に行った時は「訳がわからん……きれいだけど」と思っていた。
でも、ある頃、ちょっと特殊な見方をするようになって、そこから俄然おもしろくなった。
輪廻的な世界観で歌舞伎を見る私なりの、ちょっとおかしな歌舞伎の見方、それは、輪廻転生システムを前提として舞台を見ること、「あのキャラの前世って何だろう?」という想像をしながら物語を楽しむことだ。
「あの男のセリフ、遊女への嫉妬バ