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コミュ力おばけの聞く力


私の職場には、誰と仕事をしてもいつでも仲間から慕われるコミュ力おばけと呼ばれている女性がいます。

彼女と働いた仲間は、みんな彼女のフォロワーになります。

例えば自己主張が強く性格に問題があり、どの部署でもお手上げの社員(Sさん)を彼女に任せた事がありました。

問題のあったSさんが、なんと1か月後には「○○さんの為に頑張ります」と態度を一変させたのです。

Sさんに後日、どのような心境の変化があったのか聞いてみました。

「こんな私を全て受け入れて話を聞いてくれた。これ以上○○さんに迷惑をかける訳にはいかないと思いました。」

仕事に対する想いや今まで溜めていた不満まで全て聞いてもらったそうです。

その上で「一緒に頑張ろうね!」と言われて肩肘を張って生きていく必要がないことやすっきりすることがなかった自分の気持ちも整理できたそうです。

今まで問題行動の指摘だけをしてきた歴代上司は、「ミラクル…」と呆然としていました。

誰しも自分の話を聞いて欲しい欲求を持っていますが、話を聞きたい欲求を持ち続けている人は聞いたことがありません。

話を聞く事は時に忍耐力がいるものです。

先日、そんなコミュ力おばけの彼女に話を聞く時に心がけていることを教わりました。

おばけと言われている理由が納得できる内容でした。何かを感じてもらえると嬉しいです。


1.相槌をうつ


彼女は、必ず人の話を聞くときに「うんうん」「へぇー」「そうなんですか」と相手の会話にあわせて顔を大きく上下させ相槌を打ちます。

ジーっと表情も変えず、人の話を聞く人がいますが、無表情・ノーリアクションは話をしている相手を不安にさせるもの。

相槌は、「理解していますよ!」「もっと話してよ!」の合図を相手に伝えるためのものと教えてもらいました。

私も真似をしますが、嘘くさいと言われます(笑)


2.共感する



誰しも自分の話に共感してもらえると嬉しいのですが、共感できないネガティブな内容の話も中にはあります。

例えば

「私、〇○さんの話し方苦手なんですよね」

と言われて

「そりゃそうだ。もともと仲悪いでしょ。」

と思っていたら共感なんてできませんよね。

彼女は、
「そうなんだ。悩んでいるんだね。。。」
想いに共感します。

どんなに内容がネガティブなものであってもまずは、気持ちに寄り添って共感することを心がける。

まずは、ペコパのように全て受け止めてみようと思うことが大切だそうです。

私はネガティブな話ばかりする人とは距離を置こうと思います(笑)


3.話をさえぎらない



「昨日、久しぶりに彼氏と日帰り旅行に行ってすごく美味しいハンバーガー食べたんですよね…。鎌倉の…」

と話をしている最中に

「鎌倉の○○じゃない?私もあそこのチーズバーガーこの前に食べたの~!」

この先の内容が「鎌倉のハンバーガーがどれだけ美味しいか?」という事を相手に伝えたかったのであれば問題ありません。

しかし本当は、楽しかった話の後に彼氏と喧嘩した話を聞いて欲しかったのかもしれません。

彼女は仮にそのような状況になったとしても必ず「ごめんね。鎌倉のそれでそれで…」と相手が伝えたい内容を必ず最後まで引き出します。

私は早押しクイズのようにすぐに被せようとしてしまいます(笑)

4.理由を聞く


「あなたに興味をもってるよ」と伝えるのに一番分かりやすい返しかもしれません。

理由を聞くだけでも「何に、何で、どのように」など返答パターンが何通りも期待できるそうです。

これは特に「好きなもの」だと効果は倍増します。

彼女は「好きなものの話は、止められても続けたいものでしょ。」と涼しい顔で語ります。

相手をより理解することができて一歩踏み込んだコミュニケーションがとれるそうです。

私は「へぇー、すごいねぇ」などと適当な返しをして会話を終わらせてしまい後悔します(笑)


5.否定しない


これもペコパに学べとの事です。

「私はもうこの仕事やりたくないんですよ。」

「しんどいなら無理してやらなくてもいいんだよ。
私がやるよ!」

彼女は、とことん男前です。

否定することから何も生まれません。

こちらも一旦受け入れることで、ネガティブな事を言ったことに気付きを与え、もう一度チャレンジするチャンスを与えることができます。

私もペコパのものまねは出来ますが、常に返せる能力がありません(笑)

6.興味がなくても質問する

「理由を聞くこと」と会話を引き出す意味では共通しています。

しかし自分に興味や知見がない話にどう対応するかって難しいですよね。

そんなときでも会話の一部を引用して質問を考えるそうです。

「この前、ロードバイク買ったんですよ!」

ロードバイク買ったの。体力作り?」

全然、自分に興味のないことでも会話を続ければ0が100に変わります。

まったく検討違いなことを言ってしまったとしても気にせず、少し先にある会話をいつも意識することが大切だそうです。

私は「知らんなぁ、僕は興味ないなぁ」とか平気で言ってしまったりします(笑)

7.知っていることも知らない態度で聞く

たとえ何度か聞いたことのある自慢話であっても知らない態度で聞くことで、本人は満たされます。

そして自分の話を思う存分した後は、その人から違う情報を引き出しやすいそうです。

このような話を聞くと彼女が怖くなる時がありますが、

「人は自分の話を聞いてくれる人の話しか聞かないんです。」

と言われると説得力抜群です。

私はすぐに「それ聞いたことあるわぁ」と上から被せるようなことを言って話の腰を折ってしまいます(笑)

8.聞きすぎない

これだけ話を聞きまくって話を聞きすぎない??
何を言っているのか凡人の私には理解出来ません。

彼女はいつも淡々とした態度で人の話を聞いています。相槌は大きく打ちますが、自分の感情まで露呈するようなリアクションを見たことがありません。

すなわち自分の感情と事実をしっかり、切り分けて話を聞くことが聞きすぎないことなのです。

いくら話を聞いても、感情までドップリ傾けてしまうと本当に大切な話を聞くことができなくなってしまうのでしょう。

「聞きすぎない」と決めているからいつでもいくらでも仲間の話に耳を傾けることができるのかもしれません。

私はいつまでも話を聞きすぎてしまって相手だけが、スッキリした顔になっていることがよくあります(笑)


さいごに

「私は適当ですよぉー」と言いながらも常にみんなから信頼されて常に支えてくれる仲間がいる笑顔が素敵な職場のおばけ。

中庸的な感性を持つことが大切だと教えてくれます。

先が見えない今だからこそ中庸(ニュートラル)でいることを日々意識してコミュニケーションをとり、身近な人に元気を与えることが大切だと改めて感じました。

こんな私でよければいつでも話を聞かせていただきます(笑)

長文にお付き合いいただきましてありがとうございました。

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