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【 私がコーヒーインポーターになるまで 4】「 天空の湖・パンゴンレイク 」

こんにちは、Merthi Coffee( メルティコーヒー )です。インド産コーヒーのインポートをしています。
日本ではまだまだ知名度がひくいインド産コーヒーですが、近年そのクオリティは着実にあがってきています。
メルティコーヒーは、note・Instagramでインドのコーヒー事情やユニークなインドカルチャーを日々発信しています。
2017年から本格的にインポート業をスタートさせたメルティコーヒーは、今年で5年目に突入。そして、はじめてインドに行ってから10年が経ちました。


いろいろあった10年。


節目でもあり、まだまだ頑張るぞ!という気持ちをこめて、メルティコーヒーがメルティコーヒーになるまでのおはなしを書いていこうとおもいます。なんせ10年分なので、長くなりそう・・・もし少しでもご興味ある方がいらっしゃるのであれば、ぜひお付き合いください。


※ 内容は、すべてフィクションですが、プライバシー保護のため一部変更しておとどけしています。
※ プライバシー保護のため、できるかぎり個人名を明記することをひかえています。旅の体験談としてお楽しみいただけたらと思います : )


前回のおはなしはこちらです ↓


レー・ラダックの街や食事にもすこしなれはじめた私たちは、いよいよ旅のメインイベントであるパンゴンレイクへむけて出発します。

まずは、ホテルのちかくにあるツーリストでドライバーを雇います。ツアーの予約はさまざまで、ホテルで予約できるところやトレッキングツアーと一緒になっていたりとするので、自分に合うものを選ぶのがベストです。私たちは、ガイドなどはつけずシンプルに滞在しているホテルとパンゴンレイクを往復してもらうだけにしました。正確な価格をおぼえていないので、気になる方は、ぜひ調べてみてください。

当日の朝7:00ホテルを出発しました。
どんなところなんだろう♪・・・ワクワクがとまりません。軽い気持ちで彼にどれくらい時間がかかるのか聞いてみると、
「目的地までどれくらいかかるの?」
「片道だいたい6時間だってさ〜。」



カタミチ6ジカン…



いや、もぅ、それ、境界線とか国境とか超えてない?!
レー・ラダックの地域から出てない?!



正直、乗り物があまり得意ではなかったこともあり、その衝撃ったるや。あぁ、てっきり小一時間で着くものかと思ってたよ。酔い止め飲んでくればよかったなぁ…。
そこからひたすら砂っぽい土の道を走り続けます。全体的にぼんやりグレーがかった町並みがずっと続きます。時に、迷彩柄の車が停まっています。

なにもない道をひたすらジープですすんでいきます
集落なのかな?不思議な町並み

ここは、ネパールなどとの国境付近でもあります。こんな風景も地元ではあたりまえなんだろうか、なんてながめていました。舗装されていない道のためガタガタと振動がすごい。だんだんと私は気持ちがわるくなってきました。ついには座っていられなくなり、景色が見たい気持ちがあるものの、後部座席でダウンしてしまいました。

かろうじで撮った車内からの風景

そこから、何時間たったのか、まぶしくて目が覚めました。
窓の外をみると、外は銀世界で360度雪をかぶった山々にかこまれた場所を車が走っていました。

見渡す限りこの景色だった


うぅ…。
すっごく息苦しい…。

「もうすぐ休憩ポイントに到着するよ〜!」

車酔いと長時間移動の疲労と酸素のうすさに限界寸前の私たちとは違い、ドライバーの彼は元気いっぱいでした。聞くと、彼は今回が、今シーズン6回目のパンゴンレイクなんだそう。体力オバケとはこのことです。
ホテルを出て一度もとまることなく走りつづけること時間、私たちがたどり着いたのはなんと、世界一高いカフェテリアでした。

標高5,600m(18,380feet)

まさに雲の上です。びっくりするほど遠くの山々までみわたすことができます。空気も澄み渡って(気がする)いました。
カフェテリアは、私たちだけでなくインド人観光客でとても賑わっていました。

かわいらしい店内

余談ですが、冬のインドスタイルをみなさんはご存知でしょうか?
インドの人たちは、靴下にサンダルをはきます。ダウンジャケットに分厚い靴下にサンダル、これがインドスタイルです。これを見ると、インドだなぁ〜〜とおもうのはきっとわたしだけですよね。


そんなこんなで、世界一高いカフェテリアでランチを食べることになったわたしたち。
注文したのは、マギーヌードル。
マギーってなんぞや?というかたは、こちらをぜひのぞいてみてくださいね。


車にゆられ疲れ果てたところで食べるマギーの美味しいこと。あまりの美味しさに「日本に帰ったらマギー屋さんやろうかな…」って、わけのわからないことをおもいつくほどでした。美味しさもさることながらなにがうれしかったのかというと、値段がすごく良心的だったことです。日本だったら、山の上にある食堂だとすこし高めのお値段だったりしますよね。その時もそれを覚悟していたので、20ルピー(2012年当時)だったことでさらにこのカフェのファンになりました。

シンプル イズ ベスト
これがいちばん美味しいマギーの食べ方

マギーを食べてほっこりしていられるのも、たった数十分のおはなし。
息切れ、動悸、カラダのだるさ…休憩30分以内でカフェテリアを出発しました。
そのあとの記憶はもぅとぎれとぎれ、ただただ「はやく着いてくれ…」と、ひたすらに車の天井をながめていました。
ホテルを出た6時間、湖は突然姿を現しました。

山のくぼみにできたようなとっても不思議ないでたちのその湖は、とてつもない青い色をしていました。青くて、透明で、魚もいなくて、すごく静かなその湖が、わたしにはすこしミステリアスで不気味にも感じられました。

突然湖があらわれた

「なんでこんなところに湖ができたんやろう…?」

圧倒的なパワーと疲労とでぼんやりしたあたまでかんがえていました。
到着するまでかなり過酷だったけど、チャンスがあるならまた行ったみたい、そう思える場所のひとつです。
ドライバーさん、元気かな。名前、忘れちゃったなぁ。


コーヒーインポーターになるまで、あと4年7ヶ月。

ここまで読んでくださりありがとうございます。
InstagramやBASEショップなどもあります、ぜひのぞいてみてください : )

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