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【 私がコーヒーインポーターになるまで 3】「インドの秘境レー・ラダック」

こんにちは、Merthi Coffee( メルティコーヒー )です。インド産コーヒーのインポートをしています。
日本ではまだまだ知名度がひくいインド産コーヒーですが、近年そのクオリティは着実にあがってきています。
メルティコーヒーは、note・Instagramでインドのコーヒー事情やユニークなインドカルチャーを日々発信しています。

2017年から本格的にインポート業をスタートさせたMerthi Coffeeは、今年で5年目に突入。そして、はじめてインドに行ってから10年が経ちました。



いろいろあった10年。



節目でもあり、まだまだ頑張るぞ!という気持ちをこめて、メルティコーヒーがメルティコーヒーになるまでのおはなしを書いていこうとおもいます。なんせ10年分なので、長くなりそう・・・もし少しでもご興味ある方がいらっしゃるのであれば、ぜひお付き合いください。


※ 内容は、すべてフィクションですが、プライバシー保護のため一部変更しておとどけしています。
※ プライバシー保護のため、できるかぎり個人名を明記することをひかえています。旅の体験談としてお楽しみいただけたらと思います : )

前回のおはなし↓



インドは、とってもひろい国です。
そのおおきさは、ヨーロッパの国々がおさまってしまうくらい。ヨーロッパの国々がそれぞれ違う文化を持っているでしょう?それとおなじで、インド国内だとしても場所によってかなり文化がちがいます。また、隣国と陸でつながっているので、それぞれの文化がミックスされていくんですね。

バラナシの灼熱にたえられなくなった私たちは、すずしい場所へ逃亡の旅にでました。

よし、せっかくだから一番涼しい場所へいこう!
レー・ラダックだ!




どこやねん!


まずは、バラナシから電車でデリーにむかいます。寝台列車です。人生はじめての。


私たちは、二番目のランクの座席をとりました。日本の新幹線でいうところの指定席というところでしょうか。使いこまれてすこしくたびれたシートと、合皮がはられたかなり頑丈なつくりの2段ベッドが設置されていました。ペラペラだけど、カーテンもついていて、そして、なにより、エアコンがある!涼しいよ〜〜泣 
車内は、乗客や売店の売り子さんがたくさんいて、とっても賑やかでした。飛行機のように食事ももってきてもらえます。ベッドにしくシーツもある。
ちなみに、最上ランクの一等車はエアコン完備はもちろん、個室もあり食事も一番最初に配られるのであたたかい、そして、シーツも洗いたて!(私は一度も利用したことがありません…いつか乗ってみたい。)
一番下のランク・通称スリーパーは、後に登場しますのでそのお話もぜひお楽しみに〜。

「日本の電車は、時間通りにくるのがすごい!」ってよく言いますよね。この時もまさにそうでした。1時間半くらいおくれて出発したんじゃなかったかな…。
でも、エアコンがきいた涼しい車内の2段ベッドの上は、私にとってホッとひと息つける癒しの空間で、「あぁ、このままずっとここにいたいなぁ。」なんて考えていました。

そんな願いも叶わずデリー到着。
その日はデリーに宿泊し、翌日いよいよラダック行きの飛行機に乗りました。
プロペラがついていて、「大丈夫か?!」というくらいくたびれた小さな小さなオモチャのような飛行機に乗り、ついにレー・ラダックに到着です。


レー・ラダックってどこやねん。

気がつけば、私はインドのずーーっと北、ヒマラヤ山脈やらネパールやらチベットやら、今まで私がもっていたインドイメージとは天と地の差もあるほどちがう世界がひろがる場所にきていました。



涼しい〜気持ち良い〜〜!

空港に到着した直後の私たちは、息をすることすらも苦しい暑さから解放されて清々しい気持ちでした。

が、

めちゃくちゃ息苦しい…カラダが重く、ダルい。ほんで、太陽近くない?!太陽光線が肌に突き刺さってる気すらする。

そう、ここはヒマラヤ山脈の近く標高もとっても高い場所です。標高3,500mでは酸素量が平地の約2/3ほどになるとか。空気の薄い場所での活動は、高山病になりかねません。
午前中にはレーに到着していたものの、お昼すぎまでホテルのベッドから動けず。
私たちが宿泊したのは、レーのヤクテイルホテルという小さなホテルでした。レーいちの繁華街からも徒歩圏内で、値段もリーズナブルなホテルです。緑の人工芝のような床と赤い外観がとても印象的で、10年たってもおぼえています。

チベタンスタイルのホテルとってもかわいらしい
食堂兼中庭兼ロビー的な場所



レー・ラダックのベストシーズンは6月ということで、5月はまだすこしはやかったのか私たちの他に宿泊者はいませんでした。誰もいないのをいいことにケータイで音楽をながしながらホテルの食堂で食事をしました。Maroon5のSunday Morning。なんてことないコンチネンタルブレックファーストが、とってもオシャレで美味しく感じました。
ちなみに、ホテルはお湯がでなくて、あげくドライヤーがなくて、個人的にはかなり辛かったです。当時私はかなりのロングヘアで、しかも、その黒く長い髪がとてもお気に入りだったのでお手入れを丁寧にしていました。
ここでインドへ行くときのマストアイテムは、“ドライヤー”だと学びました。

午後は、観光よりも高山病が怖かった私は、とにかく息ぎれしないようゆっくり歩くのに必死でした。ゴンパやストゥーパとよばれる寺院をいくつかみて歩きました。正確な名前を忘れてしまい、おそらくツェモ・ゴンパだったんだと思います。乾燥して砂埃をまきあげている地面が果てしなくつづいているどことなくさみしい風景の印象が強烈にあり、私のなかにはのこっています。

茶色い地面と壁がつづく道。ドキドキしながら歩いた。
なんとなく靄がかかったような、すこしさびしげなレーの街並み。


シーズンよりすこしはやめだったこともあり気温が低く、半袖ですごすには辛かったので、防寒具を買いにマーケットへ行きました。インドには各地にいわゆる“ながれもの市”というかんじのマーケットがあります。製造過程で失敗してしまった商品などが集まってくるんです。日本でも「訳あり商品」なんて言ったりしますよね。
いや、たぶん無許可で売ってるだろうから、こんなところに書いていいのかわかりませんが…そういうマーケットにいったときに必要なのは、“本物かどうか見分ける力”です。当然のことながらニセモノを売ってる人もたくさんいます。素材であったり、デザインであったり、知識と目利きの力が試されます。私は、マーケットに行くのが好きですが、そういう力はほとんどなく…おそらく今まで買ったものの中にもテキトーなものもあるんだろうなぁ。
興味ある方は、行ってみては?値段交渉したり、インドのひとたちとワチャワチャできますよ。(私は、それが楽しくて行ってることある。)

夕食は、レストランで。
ここでもまた驚きの連続でした。
トゥクパ・モモ・ティングモ。
はじめてみる名前、でも、なんとなく親しみのある食べものたち。レー・ラダックでは、チベット文化がかなりひろがっている地域でチベット料理が食べられます。汁そばみたいな、餃子みたいな、普段私たちが日本で食べているものにちかく、スパイス控えめでやさしい味に私は一瞬でチベット料理のファンになりました。
のちに、バンガロールに留学中はちかくのチベット料理屋さんをみつけてしょっちゅう通っていました。

汁そば・トゥクパ
蒸し餃子・モモ
蒸しパン・ティングモ



こころもカラダもすこしずつ慣れてきた私たちは、いよいよメインイベントであるパンゴンレイクにむけて出発します。



コーヒーインポーターになるまで、あと4年7ヶ月。



ここまで読んでくださりありがとうございます。
InstagramやBASEショップなどもあります、ぜひのぞいてみてください : )

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