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【読書感想文・世界最高の話し方(岡本 純子著)】具体的な表現で感情を刺激しよう

Audibleで、「世界最高の話し方―1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた! 「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール」を聴きました。

先日感想文を書いた「世界最高の雑談力」が非常にためになったので、第1作である本書も聴いてみました。

本書と「世界最高の雑談力」との違いは、

本書は自分が話す場面を想定した「話し方」に着目しており、よりビジネス向き(「世界最高の雑談力」はコミュニケーションの場面に注目している)

です。自分としては、本書は、プレゼンテーションや、日々の授業に役に立つと感じています。

特に、本書を聴いて感じたのは、タイトルにあるとおり

話すときは「より具体的な表現、聴衆が聴いていて想像しやすい例、ストーリーを盛り込み、聴衆の感情を揺さぶる」ことが重要ということです。

本書では、「50のルール」とあるとおり、かなり具体的なノウハウが記載されています。その一つ一つを覚え、実践することも大事だな、と思いました。

ただ、この全てを思い出しながら話すのは困難です。そこで共通することは何かを考えたところ、上述のまとめにたどり着きました。

本書では、世界の優れたリーダーたちがどのようにスピーチをしているかを例にして、具体的なノウハウの使い方を示してくれています。中でも、ドナルド・トランプの、これらの技術の「危うい」使い方の言及に僕は注目しました。

トランプは、人々のネガティブな感情にうったえる、共感するのがとても上手である、という旨が記述されていたのです。これを聴いて、「人間は生存本能的にネガティブな感情を揺さぶる情報に刺激されやすい」という知識を思い出しました。こういうやり方が、独裁者などが用いることなのだと認識しました。

この技術をポジティブな感情を刺激する方に多用するのが、科学的にわかった良きリーダーに求められる資質なのだと思います。

以前は、「共感」というよりも、それこそネガティブな感情を刺激して、ノルアドレナリンを分泌させるようなリーダーシップが良しとされてきたように思います。それは違うと気づいている若い世代と、それを遺産として使っている古い世代の認識のギャップが、組織のパフォーマンスを下げる大きな要因の一つなのかな、と思いました。

自分としては、その遺産を受け継いでいる末端にいるように感じますが、1日1つでも「良きリーダーとしての行動」をとり、組織のポジティブな活性化に貢献したい、そう思った次第です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。



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