【読書感想文・70歳の正解(和田秀樹 著)】体力を維持して引退しない!

Audibleで「70歳の正解」を聴きました。

和田秀樹氏の結構毒のある(笑)文章が好きでタイトルが気に入ったものを読んでいます。

本書は、「80歳で3人に一人」と言われる、認知症の防ぐために、〜70歳でしておくべきことをまとめたものです。

自分も理想の死に方は、「大病なく、健康なままある時ポックリ」が理想です。それを実現するために、今から健康に気をつけ、運動習慣を維持し、という生活をしています。本書を聴くに、この生活が「80歳の壁」を越える大きな原動力になると確認できました。

健康分野に関しては、本などを読み結構知識がついてきて、自分なりの健康習慣を身につけてきたので、そこまで新しい知識は、本書にはありませんでした。

一方で、これまで70歳、いわゆる定年後、についての常識を覆した生活を送ることが、認知症を防ぐことに重要だということを、本書で確認しました。

具体的には、

・体力を維持すること
・引退しないこと(人との繋がりを維持すること)
・(おまけだけど重要)老後に受け取れる公的補助の知識をつけておくこと

です。

体力は、動けるように、ということ以外に、頭を働かせるために重要です。人間の脳は「運動できるように」発達したということも言われており、脳の発達・衰退と運動は切っても切り離せません。

定年を迎えると、外に出る機会が必ず減ります。そこで問題になることの一つが、運動の機会が減るということです。出勤のために歩いたり自転車に乗ったり、ということも無くなるので、極端に運動時間が減ってしまうのです。

すると、筋力が衰え運動しにくくなります。そして脳の発達もマイナス方向へ行き、悪循環が生まれるわけです。半ば無理やりにでも外に出て散歩するなどし、体力の維持に努めないと、ということです。

体力は、運動しなければ40代から急速に衰えると言います。定年を迎えてから運動を再開しようとすると、かなりハードルが高いと思います。(確かに60代から運動を始めてマスターズとかで活躍している方は見かけますが稀なケースだと思います。)ですので、今から体力を維持することが重要なのだと思います。

体力を維持するためにも、脳の機能を維持するためにも重要なのが、人とのつながりを維持することです。現役時、馬車馬のように働き、定年後糸が切れたように認知症になったという話は聞いたことがあります。これは、コミュニケーションによる脳の機能を使わないために脳が衰退し、認知症が発症しやすくなる、ということのようです。

これを予防するのは「引退しないこと」。もちろん体力的には定年前より劣ることは否めないため、働き方は変わるでしょうが、仕事をする、ボランティアなどで社会活動をする、ということで、人、社会とのつながりが保てます。

本書で面白かったのは、定年を機に夫が家にいるようになると、夫婦仲が悪くなり、離婚に発展する可能性がある、というものでした。夫婦とは言え四六時中一緒にいては息が詰まります。お互いがお互いの活動範囲を持つことで、このような問題も解決できるのではないでしょうか。

最後に、老後に受けられる公的補助について知ること、これは大事だな〜と思いました。潤沢な資産がその時にあったり、家族が快く面倒見てくれたりすれば問題ないでしょうが、それは保証されていません。ですので、その時の状態における最適解を見つけるための選択肢は多いほどいいはずです。

自分にとっては、まだ、と思うこともありますが、少しずつ知識をつけ、準備していこうと思いました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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