人を褒められる人こそ、褒められるべき人。
「稲本見ると、安心するわ~」
ラジオ局で、同じ事務所の先輩と会ったとき、こんなことを言われました。
その先輩は、他の番組の収録でラジオ局に訪れていたのですが、その収録でミスをしてしまったらしく、分かりやすく落ち込んでいました。
そんなことがあったと知らない僕は、「おっ!○○さん!おはようございます! なんか、疲れてますねぇー!笑」と笑顔で話しかけていました。
単純に、僕が空気を読めないだけなのですが、そんな僕を見て先輩は、なんとなく安心したのでしょう。
張りつめた空気感から一気に解放されるような、そんな気持ちになったのかもしれません。
何はともあれ、先輩を安心させられたのなら、僕としては嬉しい限りです。
ただ、褒められるべきは、僕ではないでしょう。
なぜなら僕は、誰にでも明るく接することができないからです。
常に顔色をうかがっていて、ピリピリしている人には近づかないようにします。
僕が空気も読まず、その先輩に気軽に話しかける理由は、とても単純です。
その先輩が、後輩に空気を読ませようとしないからです。
これは、後輩にとっては、すごくありがたいことで、僕自身、そういう先輩を尊敬してきました。
大体の人は、話しかけて良いのかどうかを迷わせるような雰囲気を放ち、後輩が黙り込んでしまうのですが、その先輩は、自分からどんどん後輩に話しかけてくれて、損得勘定なく、いろんな話をしてくれます。
つまり、僕が笑顔でその先輩に話しかけられるのは、その先輩が、僕を安心させてくれるからなんです。
やはり、本当に褒められるべき存在は僕ではなく、その先輩です。
こういうふうに、その人の心がけ1つで、人間関係に良い循環が生まれました。
その先輩が積極的に喋りかけてくれなかったら、きっと僕も喋りかけにくく、自分の良さを出せていなかったでしょう。
僕自身も、周りの人の良さを出せるように、自分の態度を改めなければいけないと痛感させられました。
良い人がいるから、周りも良い人になる。
他人の影響を受けやすい人間関係は、そんな連鎖的な一面があります。
正直、ここ最近は、人間関係に疲弊していましたが、改めて頑張ろうと思いました。
まずは、自分から。
誰かを褒められるようになったら、自分のことも、褒めてあげたいと思います。
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