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【散るぞ悲しき】 読書#130

みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

今回は、引き続き戦争についてです。
硫黄島の戦いや栗林中将、ご存知でしょうか。

ヘッダーは、Zenpakuさんの作品を使わせていただきました!
ありがとうございます!!


目次


基本情報

梯 久美子(著)
新潮社 出版
2008年8月1日 第1刷発行

全302ページ
読書所要期間3日

本書は、バリューブックスさんで購入しました!

私が本書に出会うきっかけ

本書は、
・著者の戦争に関する作品をもっと読んでみたいと思ったこと
・硫黄島についてもっと知りたいと思ったこと
が合致したという感じで購入を決めた。

もう一冊「栗林中将の最期」という本も併せて購入したが、まずはこちらから読み始めたものである。
そう、栗林中将についても、私の知りたいことの一つだ。

ちなみに、これまで私の読んだ、かつ、noteに書いた作品は次のとおり。
↓↓

私が思う、この本の本質

この本は、ノンフィクションの伝記ということになるだろうか。

栗林忠道中将という一人の軍人を中心にして、その当時の世の中のあり方・軍中枢のあり方/考え方などが描かれる。
そして、著者の緻密な取材から、彼の考え方や当時の人々の暮らしぶり、生き様をリアルに感じ取ることができる。

硫黄島の戦いについて
・そして硫黄島の当時の重要性について
・タイトルともなっている「散るぞ悲しき」という言葉の意味について
などなど、様々な事実を私はたくさん知ることができた。

戦争を美化することはできない。
しかし、国のために闘った人々を否定することもまたできない。

ましてや、栗林中将のように軍中枢に対してしっかりと意見を伝え部下を守ろうとするリーダーを、その考え方を無きものとしては扱えない。
でも彼が結果として、多くの敵を殺め、多くの部下を殺めている。

このなんとも言えない感情が入り混じることで、私は”もがきながら”も戦争というものに向き合い、考えることができたと思っている。

私が感じたこと

硫黄島での戦いとはいったい・・・

この戦いについては、あえて私から詳述する必要はないと考えている。
ただ、私のこの記事をお読みいただくにあたり必要となりそうな前提条件だけ簡単に触れておきたい。
太平洋戦争が終戦する1年ほど前にあった、航空戦の要衝、日本本土攻撃への足がかりとなりやすい距離にある島での日米の攻防戦である。
もちろん、日本側が「防」の方であると言って良いのだろう。

栗林中将は、この島を守るためにやってきた。
いや、延命措置をするためにやってきたと言ったほうがいいのかもしれない。

・では、なんのために延命措置をするのか?
・延命したところで、その先にどういったビジョンがあるのか?
・そのビジョンに対するどういった位置付けの作戦なのか?

つまり、
・延命したら本土防衛にどのようなメリットがあるのか?
・本土では、そのために具体的に何をやっていたのか?
・もっと硫黄島を守るための戦力を投入できなかったのか?
・そもそも、もっと早く降伏できなかったのか?
色々、考えてしまう。

本書を通して感じるのは、おそらく中将自身もそれを想像するしかなかったのではないかということ。
具体的指示や目的の伝達は、上からなかったものと見受けられる。

そんな作戦があっていいのだろうか?
そもそもそれを、作戦と呼ぶことができるのだろうか?

そんなことで、日米合わせて3万人近い人々が命を落とす理由となるのだろうか?

私は今のところ、全く理解できない。

延命措置にかけた想い

上述は、栗林中将以下2万人以上の人々の上に立つ軍中枢部に対する私の理解、認識である。

一方で、栗林中将の視点で考察する部分が本書にある。
それが、ジェイムス・ブラッドリーというアメリカの作家の一説だ。

それは、
「敗戦に向けた日米交渉を、少しでも有利にしようという考え方だったのでないか」
というものである。
日本側からではなく、アメリカ側に与える影響を考慮した作戦だったのではないかということが、アメリカの方から指摘されていることに対して、私は大変に衝撃を受けた。

要するに、大敵であるはずの栗林中将のその有能さが評価されているように感じるので、それだけ栗林中将の作戦はアメリカ側からも学ぶに値するものだと受け取られたではないかと想像できるとき、私はアメリカ側の冷静な視点に大変に驚いたということである。

この説について、真実はおそらくわからないのであろう。
しかしとても説得力のあるものだと私は感じた。

この一説の詳細については、ぜひ本書でご覧いただきたいと考える。

むすびに

先日、パリオリンピック卓球メダリストの早田ひな選手の「知覧」発言がニュースを賑わせていた。
私もいつか、知覧には行きたいと考えている。
しかし、マイルールに掲げている通り、私は政治的主張をnoteで展開するつもりは毛頭ない。
政治的主張があるからこのnoteを書いている訳ではないし、知覧へ行きたい訳でもない。
純粋に私が感じたことを書いているのがnoteだし、純粋に知りたいと思っていることの一つが知覧である。

ただ、現代社会においてこれほどまでに人権が軽視される行為を容認してはいけない、繰り返してはいけないという考え方は、しっかりと持ち続けたいと考えている。

基本的人権は、政治以前に当たり前にあるものだと考えている。


夏が来ると、気温が上がってくると、
「さて、そろそろ戦争に関する本を読むか〜」
というのが私の習慣なのです。

終戦記念日に向かって何冊が読むことが、私の毎年の恒例行事となっています。
ということで最近この本のマガジンでは、戦争にまつわるものが連続してしまいましたw
決して悪いとは思っていないのですが、様々なジャンルに広げることを目標としているので、決して戦争専門マガジンだと誤解されることのなきよう、改めて添付しておきますw w

というのも、上述した通り早田さんの発言がこれほどまでに大きな話題となることに驚いており、メダリストではない私でも、こうして戦争のことなどを書くと色々誤解されているのかなぁと思い、あえて書いております!

本当に様々な本を読んでおりますので、ぜひ他もご覧ください!
↓↓


本日も、ご覧いただきありがとうございました!!

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