田舎者お好み焼キラーパス
最初で最後の文化祭を、青春ドラマのように駆け抜けてから、少しした頃。
午前中の部活が、お互い隣同士という事もあり、昼に終わった。
片付けを終わらせ、部員が帰って部室をしめてから帰るのが仕事であった。
当時、部室は外にあり、隣が男子バスケ部でその隣が女子バスケ部の部室。
たまたま(?)鍵を閉めるタイミングが一緒で、コッチは一人で、向こうは三人であった。
といっても、全員知り合いなので普通に
『おつかれ~』
程度の挨拶。
バスケ部女子『ねぇねぇ?』
(※以下 T とする)
いきなり、同じクラスのバスケ部の女子が話しかけてきた。
T『これから3人でヘイポーラ行くがやけど、門田も一緒にどう?』
聞けば、腹ごしらえに、高校のすぐ東側にあるお好み焼き屋さんに行くようになってるとか。
(いっ....行きてぇ....!!!鼻血)
つまり、一緒に行けば楽しい会話とか出来ちゃったりなんだかしちゃったりなのでしょうか。。
ワシ「お、俺が混じっていいがかえ(ドキドキ)?」
T『いいに決まっちゅうやん?ネェ?○○?』
古舘伊知郎のジャックナイフのようなフリをキャプテン(※以下Kとする)にするT。
K『えっ?..あ...うん。..行こう行こう』
(どっちの反応なんだそれ...)
女子高生3人の所へ、男子一人でおランチである。
この前の事もあり、否が応でも意識してしまうのは明らかながら、なかなかそれ以降のコミュニケーションがとれていなかった矢先の話。
とりあえず、嫌でもコミュニケーションは取れるだろうと、乗っかる形で付いていくことにした。
入てーん。
ヘイ・ポーラ
〒782-0033 高知県香美市土佐山田町旭町4丁目3−34
0887-52-2187
https://g.co/kgs/emCF7
T『一つのテーブルで四枚焼くのは狭いろ、あたしらコッチ座るき、アンタらそっち座りよ!』
突然のキラーパスが!!!?
「....え?」『....え?』
二人して驚く。
ニヤニヤとしている向こうの二人。
K『皆で食べようやぁ!?』
T『嫌ぁ、あたしら広く焼きたいがやもん♪』
(嵌められたぁぁ!!!?)
(打合せされてたのか!?)
(それとも、アイツらの暴走か!?)
(こ、こ、こ、これって)
「アーン♪とかするパターンのヤツか!!?」
(暴走馬鹿野郎)
戸惑っているK。
ワシ「そ、そしたら、アッチで3人で食べや。俺、コッチで一人で焼くき(苦笑)」
心にもない事をすぐ口走る。しかし、すぐさま
T『いいき、アンタが責任もってそっちで食べなさい!』
S『注文すみませーん♪(笑)』
(以下をSとする)
という理由で、責任をもってお好み焼きを食べる事に(* ̄ー ̄)why??
青春とは常に、こんなお節介達がいて、それがまたいいスパイスになってるんだと改めて感じる。お好み焼きだけに(かかってねーよ)。
ぶっちゃけ、緊張し過ぎて何喋ったかまでは記憶にない。ただ、お互い探り探りの様な会話をしながら、その様子を観察されていた様な気がしなくもない。きっと、顔はお好み焼きを焼いている鉄板よりも熱くなっていたはずだ。
そして、もちろん『アーン』とかあるはずも無く(当たり前だ)、そろそろ解散の空気が漂ってきた。楽しい時間なんてあっという間だ。
(ああぁ、楽しかった。これで解散か...)
会計を済ませ、店を出たところで、
じゃあお疲れ!
と、解散宣言を口にしようとしたその刹那!
T『そしたら、今からSがちょっとウチくるき、アンタはKを駅まで送り届けよ』
そう言い残すと、二人は『アバよ!』とばかりにニケツでいなくなった。。。
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