Webにおける課題解決とは何か?
「Webサイトの役割はユーザーの課題解決」この考え方はもう一般化していると思います。でも、そこで思考停止しているケースも多い。「Webサイトの役割は課題解決です!」と答えを言うだけでは何も生まれません。「答え」にはそういう弊害がある。正解だけでは意味がない。学校じゃないんだから。
大切なのは「じゃあ、どうするか」のマインドです。答えはツールに過ぎない。ドリルだけでは意味がないように、穴を開けて活用しなければなりません。「Webサイトは課題解決です!」の返事は「それはドリルです」と言っているのとほぼ同じです。大切なのはそのツールを使って穴が空けられるかどうか。
Webにおける課題解決とは何か?
Webにおける課題解決とは何か?をユーザー目線で考えると、「知りたいことが知りたい」が最初の一歩です。
BtoBの場合は下記3点に分解できます。
できること(プロダクト、サービス)
エビデンス(事例、設備、技術、能力)
価格や納期
そうなると、Webサイトでまずやることはユーザーの「知りたいことが知りたい」に応えるために「できること/エビデンス/価格や納期」をどう伝えるかを考えて実行することであり、Webをリリースした後はそれらがどう伝わっているか不足はないかギャップはないかの観察・検証・対応です。
採用サイトも同じ
これは採用サイトでも同じです。就職希望者の「知りたいことが知りたい」に応えることが採用サイトの大切な役割。
彼らがまず知りたいのは「できること(業務内容)/エビデンス/価格(給料や待遇)」です。一方的なキラキラコンテンツを押しつける場所ではありません。企業は選ばれる側であることを忘れないこと。
Webは手段(ツール)にすぎない
「Webは課題解決のためにある」といった瞬間に何か魔法がある気になってしまう。そんなものはありません。Web制作会社すらこの幻想に堕ちる可能性があるので要注意です。Webサイトの役割と能力はもっと地味です。もっと狭くて、もっと限定的で、もっと裏方です。でも、正しく使えば役に立つ。
「Webは手段(ツール)にすぎない」がぼくの持論ですが、これをいうと嫌がる制作会社の方は一定数いそうです。特にクリエイター気質の方。その気持ちもわかるし否定する気持ちも全然ありませんが、道具は正しく使われてこそです。正しく使われない方が道具にとって申し訳ないとぼくは思っています。
Webサイトという道具を正しく使えるように一生懸命考え続けていきたいです。それが制作会社が提供できるバリューとして前提になると思っているからです。Webサイト制作を依頼してくれる顧客企業にとっても、そのサイトに訪問してくれるユーザーにとっても。
関連note
Webが手助けできるのは「ユーザーが目的地まで歩けるために、嫌になって途中でやめないために要所要所で役に立つこと」です。そこにはそれぞれの課題解決があります。地味で小さくて根気が必要ですが。一発逆転はない。でも大事。
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