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十徳ナイフみたいなWebサイトを作らない。

製造系BtoBの地方中小企業が「成果を出すためにWebサイトを新設したい」となったら、大切なことは「今回は◯◯しかやらない」と決断する勇気だと思います。予算も人的リソースもコンテンツアセットも殆どの会社が無いんだから。資源がない現状に目を向けず、べき論で作ってしまうと失敗します。

「今回は◯◯しかやらない」とは「どこで勝つか?」とイコールです。「◯◯の業界の新規がほしい」もいいですが、それはドラえもんにおねだりしているのび太と同じです。Web活用はドラえもんじゃないし、そもそも他者にねだることではありません。自分たちでどうにかするんです。仕事なんだから。

自分たちでどうにかする時に夢物語を語っていても仕方がないですよね。貧弱な手持ちのカードを何度も見て、「何とか勝てるゲームはないか?」と真剣に考えて、「これなら勝てるかも…」と勝ち筋を発見しようとする行為がWebサイト制作時のサイト方針です。世の中的にはコンセプトというかもですが ぼくは苦手なので使いません。手持ちのカードの貧弱さをリアルに見つめ直すべき時にそれっぽい言葉で浮かれてどうする。

「自分たちの貧弱さをきちんと認める」

Web制作においてあまり注目されないテーマですが、ぼくはとても大切なことだと思っています。特に地方の中小企業は。それは現状認識であり、自分たちの課題把握だからです。これを無視すると十徳ナイフみたいなWebサイトが生まれます。当たり前ですがほぼ役に立ちません。今の自分たちが解決すべき課題、そのためのツールを真剣に考えましょう。それが新しいWebサイトの方針になります。

最初は「尖った錐」かもしれません。それで穴を開けていくうちにあなたの会社のWebサイトは「分厚い鉈」に成長するかもしれません。手持ちのカードが増えて「大きな水瓶」が必要になるかもしれません。状況に合わせて必要なツールを作るのが大切です。「走りながら最適化し続ける」ことがWeb活用の肝なので。最初から十徳ナイフを作るのは真逆の行為です。やめましょう。


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