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やる/やらないの前に「できる人」の社内把握が重要。Web活用と社内評価制度

地方BtoBでWeb活用を始める際に、「何をやるか」「いやいや、何をやらないかが大事」と色々あると思いますが、ぼくは「社員さんの得意分野を把握するのがまず大事」と思っています。
やる/やらないの前に「できる人」を把握しないと戦術が立てられません。でも、ほとんどの企業は把握できていないのが地方BtoB企業の現状です。


Web活用のスキルはこれまで社内で無視されてきた

プレイヤーの有無も分からないのに「バンドやろうぜ!」と言っても仕方がありません。学祭じゃないので。
Web活用においてのプレイヤーは多岐にわたります。企画、執筆、編集、調査、ヒアリング、撮影、イラスト、デザイン、動画編集、SNSなどなど。これらはどれも重要なスキルですが、これまで「仕事じゃない」と思われてきた領域です。なので、会社の評価制度に入っておらず、地方企業の経営者や管理職のほとんどが「Web活用に必要なスキルをもつ社員」を把握していません。


社内スキルの把握ができていない

Web活用支援をしているBtoB企業様から、「TwitterやSNSをうちもやった方がいいでしょうか?」とたまに相談されます。「もし社内に得意な方がいるのだったら、やった方がいいです」とぼくはお返事しています。だって「できる人」がいるんだから。トライしてみる価値はあります。学びも得られるし。

「Twitterやった方がいいでしょうか?」という問いはぼくはいつも不思議に思います。(またはInstagramやYouTube、ブログ、ニュースレター、音声コンテンツ、Webセミナー等)みんな、何で「やれる前提」で考えてるんだろう?と。Webに掲載するコンテンツもだいたいそれに当てはまりますが。

Web活用において、「やれることは全部やりましょう」というスタンスをぼくは取っているので、〇〇をやりたいという相談は基本的にウエルカムです。でも、「がんばってやりました!(努力はしました)」は仕事としてあまり意味がないですよね。そもそも「やること」は目的ではない。目的はあくまでも成果です。成果のための「手段」が「やること」になるはずで。


プレイヤー起点でものごとを考える

Web活用支援という職務柄、顧客が持っている武器は把握したいし、全部使いたい。だから、「何をすればいいか?」より「何ができるのか?」の方がぼくにとっては重要です。バンドが無理なら他の「できること」をやればいい。メンバーの適性を知ってから、やることを決める。当然ですよね。

適性を知らないのに「皆バンドやってるから、やった方がいいかしら…」は賢明ではありません。手持ちの武器が分かってないのに戦術を決めるのはナンセンスです。 逆に、社内にプレイヤーがいないのなら、そこから「やらないこと」を決めていくこともできます。プレイヤー起点でものごとを考えるのが重要だと思っています。

「プレイヤー起点でものごとを考える=社内リソースでプロダクトを考える」これ、通常のビジネスなら至極当然のことなのですが、なぜかWebに関しては無視されます。とても不思議です。


地方BtoB企業が抱える問題点

問題なのは企画、執筆、編集、調査、ヒアリング、撮影、イラスト、デザイン、動画編集、SNSなど、〇〇が得意な人が「社内にいるかどうか分からない」ことです。現場も上層部もほぼ誰も分からない。見当もつかない。というのが地方BtoB企業のリアルな感触。

これはつまり、今の評価制度では「○○のコンテンツ能力がある社員」が見い出せないということです。そんなスキルはこれまで不要だったから無理もないのですが。でも、時代も社会もユーザー環境も変わりました。社員の評価制度が変わっていません。だから見つけられないし、外的変化に対応できない。

社内の評価制度を変える必要がある

今後、BtoB企業の事業推進にWeb活用が不可欠になるのは間違いありません。外部環境の変化に対応しなくてはいけないので。そして、Web活用にはコンテンツの供給が必須です。また、戦術を決めて実践するためには自社スタッフの「(これまでの評価軸にはなかった)できること」の把握がかなり重要です。

社員のスキルや得意分野を見つけられる新しい基準と手法、そのための社内の文化形成と環境整備が地方BtoB企業にも必要になってきていると思います。特に経営者の方は真剣に考えるべきテーマだと思っています。


関連note

「Web活用と社内評価制度」については別のnoteにもまとめていますのでよかったらご覧ください。

社員評価制度の「穴」を埋めないと企業SNSやコンテンツ作りは難しい。

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