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社員評価制度の「穴」を埋めないと企業SNSやコンテンツ作りは難しい。

『そーなんだ化学』さんTwitter

『そーなんだ化学』さんを存じ上げなかったけど、最高ですね。

個人的にTwitterのBtoBコンテンツ3原則だと思っている「専門性」「読みやすさ」「切り口」が端的にまとまっていてびっくり。


「〇〇やった方がいいでしょうか?」という相談

Webマーケ支援をしているとBtoB企業の顧客から、「Twitterやった方がいいでしょうか?」とたまに相談されます。
もし社内にそーなんだ化学さんのような方がいるのだったら、「1000%やった方がいいです!」って言います。だって、「できる人」がいるんだから。

「Twitterやった方がいいでしょうか?」という問いはぼくはいつも不思議に思います。(またはInstagram、Facebook、YouTube、ブログ、ニュースレター、音声コンテンツ、Webセミナーなどなど)

みんな、何で「やれること前提」で考えてるんだろう?


長い例え話

たとえば、ぼくは楽器を何も弾けません。ギターはもちろん、ピアノも、ドラムも。縦笛だって怪しい。

そんなぼくの口から「おれ、ギターやった方がいいかな?」なんて急に出てこない。そんなこと言ったら、知人から「何で?」って言われる。

そう。「何で?」なんです。理由がなかったらやらない。

「子どもの卒業式でバンドをやらなきゃいけなくなっちゃって…」
これなら知人も、「ああー。大変だねえ」と納得してくれる。納得してくれたら、こんな会話がきっと生まれます。

知人「稲田さんは楽器何ができるの?」
ぼく「何もできません」
知人「え。何もやったことないの」
ぼく「はい…音符も読めません…」
知人「リズム感はある方?」
ぼく「壊滅的です…」
知人「ドラムも無理か。何ならできそう?」
ぼく「うーーん。がんばって縦笛…とか…?」
知人「じゃあ、バンドに縦笛のポジション作ってもらわなくちゃね」
ぼく「はい…」
知人「どっちしても超練習しなきゃじゃん。がんばってね」
ぼく「はい…とほほ…」

長くなりましたが例え話は以上です。
全然関係ないけれど、下記ツイートの人みたいな演奏を見ると本当に憧れます。すごい…


やれることからやってみた方がいい

Web活用において、「やれることは全部やりましょう」というスタンスをぼくは取っているので、〇〇をやりたいという相談は基本的にウエルカムです。

でも、仕事だから、「がんばってやりました!(努力はしました)」はあまり意味がないですよね。そもそも「やること」は目的ではない。目的はあくまでも成果です。成果のための「手段」が「やること」になるはずで。

大切なのは「やること」の前に、「やれること」は何か?だと思っています。

さっきの長い例え話に戻りますが、ぼくの縦笛デビューはかなり苦労するでしょう。そもそもぼくが無理して縦笛でバンドに参加するくらいなら、ギターやピアノやドラムができる人をまず探しますよね。

それで、演奏できる人が各パートいたなら卒業式バンドをやればいいし、誰もいなかったら、他の企画にした方がいいに決まっている。バンドは無理。誰だ、プレイヤーの有無を調べもしないでバンドに決めたやつ。

ぼく、戯曲なら少しは書けるから、卒業式ミニコントやりましょうよ。みたいに他の企画にした方が絶対いい。

(蛇足ですが、以前ぼくが書いて、知人に上演してもらった戯曲がこちらです。興味ある方がもしいたら読んでみてください)

Twitter、Instagram、Facebook、YouTube、ブログ、ニュースレター、音声コンテンツ、Webセミナーなども同じだと思います。

「Twitter、やった方がいいですか?」の問いをもらったら、「社内に得意な人がいるなら」と答えます。


適性を知ってから、やることを決める

Web活用においてぼくのスタンスは「やれることは全部やりましょう」です。
Webマーケ支援という業務柄、顧客が持っている武器は把握したいし、全部使いたい。
だから、「何をすればいいか?」より「何ができるのか?」の方がぼくにとっては重要です。

バンドが無理なら他の「できること」をやればいいんです。
メンバーの適性の把握から始めるのが重要です。適性を知ってから、やることを決める。当然ですよね。仕事は部活じゃない。

適性を知らないのに「皆はバンドやってるから、うちもバンドやらなきゃダメかしら…」は賢明ではありません。手持ちの武器が分かってないのに戦術を決めるのはナンセンスです。


「誰が何を得意なのか」を把握していない

問題なのはTwitter、Instagram、Facebook、YouTube、ブログ、ニュースレター、音声コンテンツ、Webセミナーなど、〇〇が得意な人が「いるかどうか分からない」ことです。現場も上層部もほぼ誰も分からない。見当もつかない。というのが地方BtoB企業のリアルな感触。

これって突き詰めると、今の評価制度では「○○のコンテンツ能力がある社員さん」が見い出せる内容になってないということです。そんなスキルはこれまで不要だったから無理もないのですが。でも、時代変化に対応するなら必要なことだと思います。

ちなみに、Twitter、Instagram、Facebook、YouTube、ブログ、ニュースレター、音声コンテンツ、Webセミナーなど、これらに共通して重要なことはコンテンツです。

Web活用には質と量の両面においてコンテンツ供給が必須です。でも、Webマーケ支援をしていると、多くの中小企業で「コンテンツが書けない/作れない/企画できない」問題が生まれます。


企業の評価制度の穴(特にBtoB企業)

これは一見「できない」という問題に見えますが、本当は「得意な人を知らない」が問題の核です。
組織運営の点からみると、「今の評価制度では適性がわからない=社内リソースが見つからない」になると思います。

ですので、「そういうことが好きな社員さんをまず見つけてください」とお願いはしてみます。ほぼ見つかりません。まあ、普段からSNSやブログや動画を作ることを推奨していなければ当然ですよね。それらを日常から評価する社風になってない状況で、社員さんが自分から「ぼく、得意です」なんて言いません。

SNSやコンテンツづくりの推奨、趣味的な領域での社員一人ひとりの得意分野の把握。BtoB企業は歴史的・社風的にもこれらを苦手としています。

これは今の評価制度の穴だと思っています。時代のニーズに追いつけていない故の穴。
この数年で外部環境が凄まじいスピードで変化したから無理はないのですが。

ただ、今後のBtoB企業は事業推進にWebをより活用していくのは間違いありません。外部環境に対応しなくてはいけないので。
そして、ブログやSNSを含むWeb活用にはコンテンツの供給が必須です。また、戦術を決めるためには自社スタッフの「できること」の把握が重要です。
そのためにも、社員のスキルや得意分野を見つけられる新しい基準と手法、社内の雰囲気づくりが必要になってきているとぼくは思っています。


まとめ

・外部環境の変化が凄まじく速い。企業は対応必須
・特に地方のBtoB企業は中央との差を埋める努力が必要

・BtoB企業のWeb活用はより重要度を増していく
・Web活用にはコンテンツの供給が必須
質・量ともに)
・SNSもコンテンツである
・「何をすればいいか?」より「何ができるのか?」
・適性を知ってから、やることを決める。逆はNG
・適性を知らないのが現状
・今の評価制度では適性が分からない=社内リソースが見つからない
・評価制度に穴がある
・SNSやコンテンツ作りを日常から推奨するカルチャーの醸成が大切


「書けない/コンテンツを作れない」の関連note

「書ける人がいない」「コンテンツを作る人がいない」「社内で見つけられない」というテーマは根深く、地方中小企業のWeb活用において大きな課題だと思っています。Webというをそれっぽく作っても、コンテンツという中身についてはほとんどの企業ができていません。

・社内に書ける人がいない
・社内でコンテンツを作る人がいない
・スキルがある人を社内で見つけられない


Webという箱を作ったら一時的に満足できてしまうが故に注目されていませんが、「書ける人がいない」「コンテンツを作る人がいない」「社内で見つけられない」この課題は地方中小企業において、かなり致命的だと思っています。

それ故に、関連するnoteをいくつも書いています。この課題にハッと思い当たる企業様はぜひご覧ください。


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長野県BtoB企業の皆さまへ

ぼくが所属している株式会社JBNでは「BtoB企業への成果貢献」を目的とした戦略策定・Webサイト制作・Web運用支援・Webマーケティング支援を一気通貫で行なっています。

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稲田英資について

株式会社JBNで戦略策定とWebマーケティング支援を担当しています。
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