見出し画像

「できる」という思い込みをやめて、「できる人の把握」から始めましょう。

けんすう(古川 健介)さんのツイートを読んで、ああ…と思いました。

けんすう(古川 健介)さんのツイート

「これをやれるようになりたい、といっている人のだいたいが全然やっていないけど、どうすればやれるようになるか」問題。

じゃあ、どうするといいのか、というと、繰り返しいってますが「習慣化」が楽なはずです。

いや、もう、本当にその通りだと思います。
あと、この問いの設定自体が秀逸。


立ち上げ時に最優先すべきは習慣化

たとえばBtoB企業でブログコンテンツやTwitter、YouTubeなど、ちょっと動き出すと、「内容や品質をもっとよくしよう」とすぐルールや方針を決めたがるケースが企業ではあります。
事業や活動の立ち上げ時に最優先すべきは習慣化なのでほぼ悪手だと思います。せっかく始めたのに、3ヶ月や半年で活動しなくなる企業あるあるです。

内容や品質の向上は実施から学ぶのが一番効率がいいです。
だから習慣化して、数を増やすことが品質の向上に繋がります。

それなのに、まだ圧倒的に数が足りない段階で「品質向上」を会議やルールで取り組もうとするとたいてい失敗します。まずは手数が必要で、手数を増やすには習慣化が一番効率がいい。という流れです。品質向上の取り組みは習慣化の後です。

そして、習慣化のためには「全員がやれるように」ではなく、「やれる人がやれる環境を作る」を優先した方が遥かに成果率がいい。

会議やルールで決まることは「行動の一般化」であり、個別対応になりません。だから、やれる人はとても動きづらくなる。結果、誰もやらなくなり、ルールだけが墓標のように残る。むなしい。


まずは数・量に評価軸を置く

数や経験がまだ足りないうちからルールを決めたがるのは弊害が多いと思います。それなのにやりたがるのは、目線が成果に向いておらず、直近のアウトプットのみを近視眼的に見ているからだと思います。直近の数少ないアウトプットの内容を評価しても成果にはほとんど貢献しません。

立ち上げ時は「数」に評価軸を置くことをおすすめします。それを3か月後、6か月後、9か月後、12か月後と定点観測に見ていく。

成果の前に圧倒的な数が必要なケースは多々あります。数が全然足りていないのに、すぐ「質」の話をしたがるのはちょっと時期尚早だったりします。

また、数が足りないのは社内の環境やルールに問題があるケースもあります。それを浮き彫りにするためにも、初期は「数」に評価軸を置くことをおすすめします。


自転車に乗れる人をまず探した方がいい

たまに企業のSNSアカウントの活性化について相談されますが、「社内に向いている人がいたらその人に任せてください」といつも同じお返事をしています。いなかったら無理です。ともお伝えしています。

会社として「自転車に乗る必要がある」となったら、まずやることは「自転車に乗れる人を探す」ですよね。いなかったら別の施策を考えた方がいい。スケボーに乗れる人がいるかもしれない。もしかしたら、ハングライダーに乗れる人がいるかも。

施策ありきじゃなくて、◯◯ができる人の把握から始めましょう。施策はその後。当然ですよね。

「でも、Twitterはやらなきゃいけないし…当番制でルールを決めればどうでしょう」とも言われますが、ぼくはおすすめしません。

そもそも、「興味がない人&やってない人」が何で有効なルールを決められると思うのかが不思議です。自転車に乗ったことない人にトレーニングプランを作ってもらうようなものですよね。ナンセンスだと思います。

自転車に乗ってなかったとしても、「私、前から乗ってみたかったんです」と意欲のある人が、乗りながら覚えるのがベターだし、立ち上げ時はそこから学ぶことが大いにある。「当番制でルールを決めればどうでしょう」という思考の人は、そもそも自転車に乗りたいと思っていない。それはやめた方がいいと思います。施策は目的ではありません。手段です。

意欲ある人が取り組みながら学びを得ていく学習のプロセスを「意味あるもの」として企業側はきちんと評価するべきだとぼくは思います。


「できる」という思い込みを外して、「社内リソースの把握」から始める

「でも、Twitter運用が会社として必要なんです」という声もありますが、適した人物がいなければ他の施策をやった方がいいのは企業として当然ですよね。施策は手段であり、目的達成のために他の手段はあるはずです。「SNS運用をやること」は目的ではありません。

自社に適した戦術を選ぶのが重要なのに、なぜかWebコンテンツやSNS運用は「できて当然」と勘違いされています。当然じゃありません。そもそも社内に向いているスタッフがいるかどうかを知ることから始めてください。

向いている企業と向いていない企業があります。「自社はどっちだろうか」「現スタッフで最適な施策はどれだろうか」という点からきちんと考えた方がベターです。

手段と目的の逆転現象はよくある話です。
それを回避するためにも、施策を考える前に、社内スタッフさんの得意分野を把握するところから始めましょう。冷蔵庫に入っている材料を知らなかったら、献立も決められないですよね?まず、ちゃんと材料を把握する。作れるものを考える。その順番です。

一見、仕事とは関係なさそうなスキルだっとしても、社内スタッフの色々な得意分野を知ることは、企業にとっても財産になります。ぜひ取り組んでみてください。


備考

似た内容で、『社員評価制度の「穴」を埋めないと企業SNSやコンテンツ作りは難しい』というnoteも書いています。よかったらこちらもご覧ください。


・ ・ ・ ・  ・ ・ ・


長野県BtoB企業の皆さまへ

ぼくが所属している株式会社JBNでは「BtoB企業への成果貢献」を目的とした戦略策定・Webサイト制作・Web運用支援・Webマーケティング支援を一気通貫で行なっています。

「営業活動にWebを活かしたい」「属人的営業から組織的営業に移行したい」とご検討のお客様はお気軽にお問い合わせください。


稲田英資について

株式会社JBNで戦略策定とWebマーケティング支援を担当しています。
BtoB企業の成果に貢献するWeb活用について、Twitterで日々ツイートしていますので、よかったらご覧ください。


Web制作/Webマーケティングについて

Web制作とWebマーケティングについてまとめています。よかったらご覧ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?