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若者の地元離れはいいことなのでは?

過疎の地域では、学業や就職の為いったん地元を離れた若者が戻ってこないことが問題視されている。著しい人口減と、若い世代のドーナツ化。数字を見れば過疎の実態は明らかだ。

「地元に、戻るほどの魅力が無い」

と言ってしまえば身も蓋もないが、個人的には、若者はどんどん外の世界に出してあげるべきだと思う。

「戻らないかも」と思うと、どうしても若者を地元に押し込める施策を打ちがちだが、「もっと外の世界を見て来いよ!」と大きな器で若者の背中を押してあげることの方が、結果的に若者の目が地元に向くキッカケになるんじゃないかな。

若者の背中を押してあげる風土

・長男は家を継ぐもの
・土地も家も絶やせない
・親の面倒を見てもらわなければ

都会の人には理解できないようだけど、これは ”田舎あるある” のうち、割と深刻な問題だ。確かに土地も大事、親も大事。

けれど、「田舎で一生過ごすのが当たり前」という空気の中育つと、視点・視野・視座ともにかなり狭い範囲で完結してしまうという危惧がある。

そのような人が地元に残ったとして、村の繁栄につながるのだろうか?新しい知見や斬新なアイデアはどこから生まれてくるのだろう?というのが長年の僕の疑問だった。

思い返せば僕自身も、最初の就職では叔父にこう言われた。

「地元の企業に就いて、親を助けてあげなさい」

「親を助ける」

家族だから当たり前なんだけど、当たり前とは怖いものだ。僕は意を決して地元を離れたが、「外の世界に住んでみる」という経験は本当に貴重だったと思う。遊びに行くのと、そこで生活することには大きな隔たりがある。

だからこそ、若者には外向きの意識を持ってほしい。

そして、そんな若者を大手を振って送り出す僕の地元であって欲しい。だってそんな地元、自慢できるもの。「俺の地元、世界を旅させてくれるんだぜ!」って。いいほど旅したら、ホームに戻ってくるでしょ^^

家督も土地も大事だけど、親を助けるタイミングは、そんなに直ぐじゃない。20代で世の中を知って、30代のある程度まで夢を追いかけてからでも親孝行は十分間に合うよね?というのが僕の持論だ。(まぁたまには田植えや稲刈りくらいは戻ってきた方がいいかもだけど)

田舎(地元)を選ぶもよし、世界を見に行くもよし、自分の意志で決められる選択肢は多くあるべきだよね。

戻りたい!と思える土地に

リモートワーク化が進み、この土地時代に仕事が無きゃ生きて行けない時代でもなくなってる。いったん外に出た若者が、仕事をもって戻ってくる方がよっぽど健全でよっぽど魅力的に思う。

・子育てしやすい環境
・起業しやすい風土と支援体制

この2つが充実していれば、しかるべきタイミングで「地元に戻る」という選択肢も、自然と出てくるんじゃないかな。僕なんかは起業家が溢れる地元を想像するだけでワクワクする。

チャレンジできる風土があるというのは、田舎ではそれだけでものすごい価値だ。

どこの田舎でもそうだと思うけど、田舎は保守的だ。これは田舎の良さでもあると思う。しかし、現状維持が既定路線では、変わること、変えられることに拒否感が大きく、新しいもの・ことが起きにくい。

現状維持って実はものすごくノウハウもパワーも要ると思ってる。現状を維持しているつもりが、たいてい退化しているからね。だから、時代の変化に合わせて変わっていった方が生きやすく、そしてコントロールもしやすいと思うんだよね。

話は戻り、子育て支援について。

幸いにもこの村は子育て支援がかなり充実していて、子どもの遊ぶ環境も近隣随一だと思ってる。大人が仕事だと思っている事でも、田んぼや畑などは子どもにとっては遊びってことも多いしね。この豊かな自然全体が遊び場だという環境をもっと広げていければ、特別な地域になると思う。

仕事に関しても起業支援の体制はあるようだ。実際に誰かが起業したという話は聞こえてこないので、これからの事業なのかもしれない。

僕の勝手なビジョン

僕が描く村のビジョン(理想像)は

好きなことで生きていける村

あと4年くらいで光ケーブルも全村に行きわたるようだし、いよいよ「自分の思い通りの人生を描きやすい」体制が整うと思う。あとは、その後押しをする制度や専門家が欲しいなぁ。

地方ベンチャーは今静かなブームだし、土地・人件費・材料などのコストも田舎の方が断然安い。競争相手も少なく、田舎は起業には最適な面も多い。

こういう面を明確にPRしつつ、若者が戻りたくなる風土と、それに見合う制度、そして実績をつくっていくことが、これからの村の未来につながると思う。

まぁ僕の狭い視野で考えたことなので、他にもいっぱいアイデアがあるんだろうなぁ。もうちょっと村の未来にワクワクする仲間が欲しいな。

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