【MTG統率者】連載企画:やまだんちのEDHハック Vol.7〜ドローソース編~

皆様お久しぶりです。やまだんちのちょうなんです。記事を書くのはずいぶんと久しぶりですが統率者には相変わらずどっぷりハマっております。
最近いくつかデッキを組む中で自分の中で昔に比べてドローソースに対する考え方が変わって来たなーと感じているので、今日はそれについて書きたいと思います。


ドローの重要性

 今更語るまでもないかもしれませんが統率者戦でのドローはとても重要です。最初にスタートダッシュを決めてヘイト値が上がり周囲にリソースを削られて勝ちきれない。ロングゲームになりドローの量で負けて物量で押し切られてしまう。というのはよくある負け筋です。
 また統率者デッキは約半分がマナ基盤≒攻め手に繋がらないカードなので土地が連続でめくれてしばらく動けないという事も起こりやすいです。そうでなくとも統率者を除去されると統率者税が増えて単純計算で4枚引くまで再キャストが出来ません。追加ドローがなければ4ターンの間受けに回る事になります。
 相手とバチバチにぶつかり合って負けるのはいいんですがリソース不足のジリ貧やマナフラッドで負けるのはちょっと味気ないゲームでもったいないのでより楽しい統率者ライフの為にもドローソースについての考え方を整理しておこうと思います。
 私はマジックを始めたての頃はお守り的に一定割合入れるものとしていましたが、最近は一人回しの中でもドローが滞っていないかもチェックする観点として重視しています。またデッキの方向性によって構成を変えているのでドローソースの種類とデッキに合わせて選ぶ際にどんな考え方をしているかについてまとめておきます。

ドローソースのタイプ

まずはドローソースのタイプについてです。大きく量と質の二つに分けて考えています。
・量を増やすドロー
《速足の学び》などシンプルに手札を増やすためのスペルや《守護者計画》などの誘発型能力を複数回利用して手札を増やすものを指しています。ドローソースを使うときには攻めのテンポを犠牲にしており、またドローする為にカードを1枚使っているので少なくとも3枚は引きたいところです。量を増やすことで量質転化でアクションの質も高める事にもつながる為ドローソースのメインはこちらのタイプになると思います。
・質を上げるドロー
《信仰無き物あさり》などの赤のドローソースなどに多いルーティングや《衝動》に代表される濾過と呼ばれる効果やサーチなど手札の枚数が増えないタイプのドローソースです。比較的低いコストで直後のアクションをスムーズにしてくれます。ただし手札が増えるわけではないのでこちらばかりではリソースを消費するだけでじり貧になってしまう事には注意です。(以前やまだはそんな状況に陥っていました(笑))

デッキのタイプ

ドローソースを選択する際には大きく3つのデッキタイプを考えます
・速攻・コンボ型統率者
相手の場が整いきる前にスピードで勝負を決めに行くデッキです。あまりBattleやParty卓だと見かけませんが、勝った瞬間に手札が空っぽでも自分の勝ち筋を速やかに叩きつける事が重要なのでリソースを増やす事よりも質を上げる事を中心に考え、ドローでテンポを失いすぎないように気を付ける必要があります。
・リソース補充型統率者
統率者自身がドローや墓地利用などでリソース補充能力を有しているタイプのデッキです。統率者を中心にデッキが回り始めるとあまりリソースの心配がなくなる為多少質に寄っても大丈夫。ただメインギミックが動きだすまでに多少の妨害には耐えられるくらいに量も確保したいところ。
・上記以外の通常型統率者
ほとんどの統率者がこちらに分類されます。自身でリソース補充が出来ない為デッキ内のカードでドローを確保する必要があります。少なくとも12枚、デッキコンセプトによっては15枚くらいは入れた方がよいと思います。

やまだのデッキのドローソースの例

ここからは実際にやまだの使っているデッキを例にどんなドローソースをどのくらい採用しているかを見ていこうと思います。

《自然の力、ティタニア》 通常型
緑単の土地加速をひたすら連打して上陸効果でトークンを量産するデッキです。似たようなカードがたくさん入った金太郎飴デッキなので質にはこだわりません。
《ガラクの蜂起》などの誘発型ドローを6枚、《魂の威厳》などのクリーチャーパワーを参照してドローする系を7枚採用しています。マナが伸びると加速度的にカードの消費量が増えるのでドローソースは気持ち多めの構成です。

《雇われの剛力、スライサー》 速攻・コンボ型
スライサーは速攻型で2ターン目に着地を目指しリソース補充の優先度を下げてルーティング中心に採用しています。
《信仰無き物あさり》系のルーティングを6枚、《魂の再鍛》のようなWheel of Fortune系ドローを4枚採用しています。
ただしこの構築はスライサーの除去に弱く速攻要素を削って継続戦闘力を上げた構成の時はルーティング系の6枚が《ファイレクシアの幻視》など誘発型衝動ドロー系にまるっと置き換わっています。

《樹の神、エシカ/虹色の橋》・《万物の座、オムナス》 リソース補充型
次は5色統率者です。同じデッキをベース統率者+15枚くらいを入れ替えて使っていてドローソースは固定です。この2つの統率者は毎ターンライブラリーからハンドや場にリソースを供給してくれます。逆にデッキの核になる統率者をキャストする為に5色の土地を集める必要がある為序盤の質を上げるドローソースを中心に採用しています。
《思案》などの1マナで質を高めてくれるスペルを7枚《衝動》のような2マナ濾過系スペルを2枚採用しています。3ターン目には不足している2色を確保できるマナ加速系スペルを打ちたいので1,2ターン目に動けて質を高める為のドローを採用しています。

《巡歴の干渉者、クウェイン》 通常型
クウェインはタップでカードを引く能力を持っていますが対戦相手も引く為リソース差がつかず、またデッキのコンセプトもコントロールを軸にしており相手の脅威に対応する為にリソース消費が多いのでリソース補充型ではなく通常型の中でも多めにドローソースを入れています。
《幽体のこそ泥》や《風見の本殿》など誘発型のドローソースを14枚採用しています。

上に記載した中ではスライサーと5色デッキはマジックを始めてすぐの頃に作ったデッキなので今調整するともう少し多めに入るかもしれません。実戦投入がまだなのでこちらには記載していませんが昨日作った《歓楽の神、ゼナゴス》はそこまでリソース勝負をしないデッキ構成ですが採用している量を増やすドローソース中心に12枚採用していました。
沢山採用するとそれだけ安心感はあるんですが、ドローした結果ドローソースを引いてもただのテンポ損になってしまうし、色やデッキコンセプト的に採用出来るカードによって適切な枚数は変わってくるので上記はあくまで参考で最終的には一人回しで調整する事が重要だと思います。

ドローソース編まとめ

ここまで読んで頂いてありがとうございました。この記事を書くにあたって少し過去のデッキリストも見ながら振り返ってみると以前は統率者が直接勝ちに繋がるデッキしか組めなかった自分が、ドローの使い方を覚えて継続的に戦える術を身に着る事でクウェインのように直接勝ちに繋がらないようなデッキも組めるようになったのは嬉しい成長です。今回の記事が皆さんの構築の幅を広げる参考になれば嬉しいです。
まだまだ今私のレベルだと"サクり台"と"死亡誘発"のように「二種類のカードがいい感じに集まらないとうまく機能しない系のデッキ」やプレイングが難しそうな「部族デッキ」など興味はあるけれど避けているデッキが沢山あります。引き続き実践であーでもないこーでもないを繰り返して記事を通じて学びをシェア出来たらと思います。また次回お会いしましょう。読んでいただきありがとうございました。

前回までの記事はこちらです

Vol.1 構築プロセス編
Vol.2 カード選択編
Vol.3 MTGBuilder編
Vol.4 EDHREC編
Vol.5 ライフカウンター編
Vol6 統率者布教編
企画前の記事ですが カジュアルEDHでやってよかった事 も合わせてどうぞ。この記事は趣旨が近いのでそのうちこの連載内に統合しようと思っています。


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