「I’m A Japanese Murderer 」 第7話
大統領とその護衛達は、モニター室に"通された"
「ここなら安全ですよ」
看守がそう言って鍵を閉めて、“やつ”にその鍵を渡した。
“やつ”は俺を見て微笑みながら言った
「さぁ、ヒーローの登場です」
俺を促して、そのモニター室へ誘おうとしたが
…ここに踏み込んだら一生出れないのでは?
拒否反応、全細胞が拒絶反応を起こし、脳みそが頭痛を促し逃げろと叫んでいる
…俺は自分の本能とは別にこの結末をみてみたいという僅かな1%の好奇心が優った事に自分自身絶望を感じながら、
促されるまま、やつが開けたモニター室という地獄の扉をくぐった。
「何が起こったんだ!どういう事だ!」
大国の大統領ですら、流石にこの悪名高い刑務所にいることに戦々恐々としていた。
護衛達は表には出さないが同じようにできれば叫びたいだろうし、逃げたいだろう
「…これから大統領には決めて頂きたい事があります」
「…なにがだ!きさま何者だ!」
「単なる死刑囚ですよ、州の許可で電気椅子送りになる者です。」
「ただ、その前に貴方に大統領の職を降りてもらう為今日この様なことに巻き込んでいます。護衛方達には誠に申し訳なく思っております。」
俺は”やつ”に向かって言った…というか叫んでいた。
「…なにを?
大統領の職を降ろすためだと?
何を言ってるんだ?
そんなことできる訳…」
…しかし、今までの経験を踏まえるとこいつはそれを成し遂げるのでないかという可能性を感じている自分がいたことに自分自身に驚愕した。
何が起こるんだ?いまから…
「一介の市民が大統領を辞任に追い込むなど不可欠だ!ましてお前はアメリカ人でもないし、なんの権限もない!…何を狂ったことを言い出すかと思えば!
ここでテロでも起こす気か?!」
大統領は震える声も気にせず怒鳴り散らした。
「テロ…流石ですね、その言葉。アメリカらしいですね。まぁ、日本は百年戦争を起こさない国家ですので、そういう発想はなきに等しいですが」
「私ではなく、起こされる可能性があります、それも大統領、貴方のせいで」
「それは、今爆弾を抱えてロシア大使館に向かっています、そして、本人すら気づいてないですが、自爆テロという形で、戦争を起こす起爆剤になるとこすら気づかず、アメリカ人が起こす自爆テロで、ロシア、中国、北朝鮮、そして、アメリカサイドとの第4次世界大戦に突入する仕組みに今なっている手前ですね。」
「…何を?狂ったことを言ってるんだ?」
もう語彙力を完全に失った自分の目の前で訳の分からないことを言っているこの日本人が、世界戦争を起こすというのか?
「この監獄からどうやって?
連絡してテロを起こすというのだ?」
「お前は収監されてから一度も誰も訪れてこなかったし、手紙メール、電話すらなく、連絡先すらないのだ」
「『俺以外』会うやつはいない!」
↓第8話
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