納豆ごはんをじゅうたんにひっくり返されても。(甥っ子へのラブレター)
甥っ子は可愛い。いっしょに生活し始めて約1ヵ月。
やんちゃ盛りの甥っ子を「可愛い」という言葉だけで表現するのは苦しいと気づき始めています。
第二子を妊娠中の姉とわたしの里帰り出産がかぶり、1歳半になる甥っ子・姉・父、母、私、そして私の娘(新生児)との共同生活がスタート。
大人が4人もいれば、甥っ子一人くらい…という甘い考えは3日で消え去りました。
歩き始めて3か月、「あ、あ、う。う。」とすべてのものに指さし確認。
触ってみないと、口に入れてみないと気が済まない。
背の高い場所に興味を引くものがあると、すかさず抱っこを要求。
飲み込みそうなもの、危ないものがないか気が気でない日々。
まんま。じいじ。わんわん。
などの言葉が少ない分、
彼の最大のコミュニケーション手段は
必殺「泣きさけび!」
要求が通らないとこの世の終わりぐらいの絶望感で泣く・・・・
見た目だけ大人と一緒の薄い味付けのご飯。
いっちょ前に陶器やガラスのお皿がだいすき。(想い出の皿が何枚か破壊されました(笑)
ご飯に飽きるとすかさず皿をひっくり返し、すごく楽しそうな表情。
たとえ中身が牛乳でも、カレーでも、ねばねばの納豆ご飯でも。
彼は躊躇なくそれを、じゅうたんへひっくり返す。
たまの週末に会っていた、可愛い甥っ子の未知なる生体がここにきて明るみに…まさに小さな怪獣。
そして私はついつい、
大人たちの夕食を『にんげんのご飯…』と言ってしまったくらい
(姉よごめん…)
でもそんな甥っ子がしっかりと自分の意思を持ったひとりの人間であると見直したできごと、
それは帝王切開を控え入院した、姉がいない夜のことでした。
1年半、1日も離れずに姉と過ごしてきた甥っ子が、はじめて母なしで過ごす夜。
これまで寝かしつけやお風呂の練習をじいじやばあばとやってきましたが、姉が隠れ、いないふりをすると全力で家じゅうを駆け回り「ママ~」と泣き叫び探していた甥っ子。
ママのお腹には「ぽぽちゃん(児童館でみかけていた赤ちゃんの人形)」がいてこの日からびょういんに入院するの。この日にママと一緒に帰ってくるからね。」
じいじ、ばあば、○〇ちゃん(私)、〇ちゃん(私の娘)と仲良くしてね。
そう姉が言い聞かせてはいたものの、1歳半の甥っ子には到底理解できないだろうと思っていました。
しかし当日、苦手なお風呂にもちゃんと入り、
時折寂しそうな表情を見せながらも私たちの言うことをしっかり聞き、
苦手なハミガキもぐずらず我慢し
最難関の寝かしつけも一回も泣かず、、、
ママ~!まま~!と泣き叫び探し回ることもありませんでした。
時折見せる寂しそうな表情に、こちらが胸がいっぱいになるくらい、
彼はきっと大人が思っている以上に、少しずつ状況を理解していて、
ずっと一緒に過ごしてきたママが入院して一緒にいられないこと、
このメンバーでママの帰りを待つこと。それを理解していたのだと思います。
そしてさらに驚かされたのは、
私の娘がベビーベッドで泣いていると、
自分のお気に入りのおもちゃを持ってきてくれたこと。
まだ力加減も分からない中で最近覚えた”やさしくやさしく”の加減でそっと頭をなでる甥っ子。
この何週間かの環境の変化で彼はきっと一生懸命成長していて、
「強さ」と「優しさ」を体じゅういっぱいに学んでいるんだなと・・・
そして、こどもに何かを伝えるときに
伝わるかどうかなんて気にしなくていい。
理解されなくても感じてくれればいい、
”子ども”である前に”一人の人間”
として気持ちを伝え続けるって大切なんだな。と
改めて
子育てって「人対人だ。」と思ったんです。
新生児の頻回授乳の洗礼を受け寝不足つづきの私も、我が子には嘘をつかず伝える姿勢で挑む。向き合ってこの子を育てようと心に誓いました。(きっと!できるはず…)
今日、姉の娘が誕生し、
あなたは”お兄ちゃん”になりました。
あなたが一生懸命、
一歩ずつ成長していたこの数日間は、
ママである姉とパパにちゃんと報告しておくね。
帰ってきたら沢山ほめて、抱きしめてもらおう。
あなたはやんちゃだけど、
やっぱり、
前よりもっと、
可愛い甥っ子です。
愛おしく、小さな怪獣さんに愛をこめて。
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