真夜中のダンサー 6夜
やぁ、午前11時。少なくともこっちはね。いくら君が不登校だか引きこもりだかでロクに学校に行ってなくてそっちが夜だといったって、僕は夢の中にいる時間だよ?何だよ、吸血鬼だって夢くらいは見るさ。で、何かあったのかい?え、協会のこと?あのさぁ、僕は吸血鬼で、君はただのちょっと心に闇を抱えただけの子供だ。あんまりそういう話はしちゃいけないんだけど、まあ僕が話したことを誰にも言わないっていうなら話してもいい。もっとも君が誰かにこれを話したところであんまり信じてはもらえないだろうね。