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うつヌケ手帳術④「ちゃんとしなきゃ」の呪いに全力ツッコミ入れる救いのノートワーク

「今日も何もできなかった……。もっとちゃんとしなきゃいけないのに」

そう思ったあなたの脳裏にぼんやり浮かんでいる「世間一般のちゃんとした人」イメージ。

それを明確化したこと、ありますか?


株式会社イメジン、ブランディング担当ライターの日野成美です。

昨日紹介したうつヌケ手帳術③ジャーナリングの応用、あなたを苦しめる「もっとちゃんとしなきゃ」の呪いを解きます。


うつ歴17年の長きにわたり、私も理想像を持っていました。

「朝5時に起きて7時から20時までノンストップで書いて、横になったらすぐ眠れて、それを週7日やっている姿が望ましい」

……いやこれ死ぬやつじゃない?


うつヌケした今も私は「ぐはー!ちゃんとしなきゃ!」と自分を責めることがあります。

そのたびに「ちゃんと、ってどのくらいまでやるのがいいんだろう?」とペンを取るのです。

今日は「もっとちゃんとしないと怒られる」の呪いをとくノートワークのおはなし。

否定がデフォルトの環境にいると「否定するための理想像」が作られる

この無謀!極まりない理想像が出来上がるには理由があります。


たとえば毒親。

たとえばいじめ。ハラスメント。DV。

これらの関係性では一挙手一投足や語彙チョイス、声調子や表情に「正解探し」が常に求められます。


その時々での気分で正解が変わり、気に食わないと何がなんでもケチをつけられる。

結果、認められるのはイチローやゲーテも真っ青の完璧人間だけということになってしまいます。

「スタイルが良くてなんでも似合って、人の言うことをよく聞いて言われなくても察して行動して気配りができて、朝から寝るまで働いて、なんなら寝ないでも元気でほがらかで、いつもニコニコ笑っている」

そんな「ふつうの人」と同じようにできないお前はダメなんだ。と、いじめやモラハラで叩き込まれていくのです。(てか普通じゃないっつーの!!)


基本的にハラスメントは暴力的言動によるストレス発散。

あなたが完璧になってもさらにそこにケチをつけます。

もちろんそんな基準は馬鹿げていると、私もあなたもみんなよく知っているのです。


でもとにかく、モラハラやいじめは、めんどくさい。

「怒るのもクソめんどくさいし、ただ言われてるだけで殴るけるってわけじゃないからスルーしておこう」と適当に対処しておきたいと思うことが大半でしょう。

そうして暴言をスルーしているうちに、耳が勝手に拾う暴力的・否定的ワードでどんどん洗脳されていっている。

そして植えつけられるのです、「こうしないと怒られる」と照らし合わせて考える、いびつな理想像が。

加害者から離れられても、その歪んだ完璧なビジョンは消えることがありません。身を守るために脳が作った幻だというのに。

うつヌケ手帳術のノートワークは、

もう、いい加減、基準をはっきりさせよう!

と言うのが今回の目的です。


最初にいっておきますが大体において、「こうしなきゃ像」は絶対ムリなことが判明します。

「年収600万円以上、清潔感があって星野源みたいな見た目で家事に協力的」

「共働きで家事育児やってくれて、あなたは無理して働かなくていいのっていつも優しく笑顔でいる綾瀬はるかちゃんみたいな知的色白美女」

ってのと同じくらい無理ゲー!いない!統計学的に遭遇が不可能なレベル!!


「でも実際にいることはいるんだから、そうなるように努力しないと」
「言ってることは間違いじゃないんだから、ちゃんとすることは正しいし、ちゃんとしたらいいことがある」

実現するにせよしないにせよ、(今から重要なこと言いますよ)

まずビジョンは文章にして明確化させておかなければ、実現しません。


企画書書いているうちにアラが判明することがあるでしょう?これだと思ったアイデアを形にしているうちに矛盾や欠落点をカバーして別物になるでしょう?そうしていくうちに状況に対して真に適切な成果物が完成するでしょう?

フランス革命も宗教改革も明治維新も、文章化された「未来のビジョン」があったから地に足ついた実現をしたけど、歴史上において良い著作を持たなかった主義思想は「若者のブーム」のノリで異端扱いされて成果が出なかったでしょう?

そういうことだ!


なぜ文章で明確化するのが大切なのか!

明確化した瞬間、それは「タスク」に変換されます。

タスクは解決可能なものとして脳に扱われます。

ただ、しゃべり言葉で言ってるだけじゃダメ。考えているだけでも無理。

文章の力はかくも偉大なものなのです。


そしてタスクに変換された瞬間、不要で実現不可能なタスクは簡単に捨てることができる。


その巨大な恐怖の対象を、今すぐノートに書き出してみてください。

あなたを批判する何かの正体が明らかになるかもしれません。

【今すぐやってみよう】うつヌケワークショップ@ノート編

よし、やってみましょう!

これから紹介するのは、ジャーナリングのテクニックの1つ。

題材に基づいて考えたことをひたすら書き出していく方法になります。


ワークショップ例①

①自分がダメだと感じた瞬間はどんな時ですか?直近のことで構いません
②本当はどんな対応をするのが望ましかったですか?
③そのためには自分がどんな状態でなければならなかったと思いますか?
④③のために必要な要素はなんですか?
⑤③のような理想像は、何か他の人の言動に影響を受けていますか?「こうしなきゃいけない」と他人からいわれたことはありますか?詳細を書いてください
⑥本当に③の理想像になることで、真に問題は解決しますか?理由も書き出してください
⑦あなたはその理想像になりたいですか?それで幸せになりますか?

ワークショップ例②

自分が「こうでなければいけない」とおもう理想像はどんなものですか?
30分間、最低100単語書き出してください。

ワークショップ例③

過去にあなたに起こったことを、これからイメージしてください。
あなたを責める人がいます。
どんな人が、この人の気にいる人間像だと思いますか?
30分間、最低100単語書き出してください。
そして、それは可能だと思いますか?
あなたはその人間像になりたいですか?その理由も書いてください


3パターン挙げましたが、いくらでもアレンジメントしてOKです。

ポイントは30分間、100単語。

脳みそ絞り尽くしたと思える限界まで書き尽くしてください。

出し尽くした先にポロっと出てくることばがあります。それが大きな鍵を握っているのです。


意外な正体が、あなたを待っているはず。

注意

このノートワーク実行における注意点です。

一時的に強いうつ状態になることが予想されます。

できれば深夜帯や夕方の時刻は避け、体調が落ち着いている日中に実行しましょう。


なぜって?

「こんなもんが私を苦しめてたのか!くだらねえ!私に思いこませたやつ地獄に落ちてろ!!」って無性に腹が立ってくるからです。

ノートワークのメリットは、尽きることない自責の念が「適切な他責」に変換されることで、自己管理能力が上がること。

「いや、コレ私のやることじゃないよね?私じゃなくてあの人が気をつけるのが一番いいやつだよね?」と判明して、適切な範囲で他人の責任にすることができる!


その過程でめちゃくちゃ腹が立ってきます。

なんなら、泣きます。私は泣きました。めそめそ泣きまくってふて寝してスッキリして、自分の認知の歪みにゾッとしました。

そして、すごくラクになりました。


ラクになりませんか。

書いて書き尽くして手帳を汚して、もう頑張らない方法もわからない中で頑張ってる今からぬけだして、ラクになっちゃいませんか?

あなたがラクになることが、私もふくめてみんな嬉しいうつヌケへの第一歩なのですから。

次回はうつヌケハック1回休み予定。「株式会社イメジンのガチ採用ミーティングに行ってきた」
次次回「まだ何も実際に起きてないのに「怒られる」といつだって怖いあなたへ」


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