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これまで勘違いしていて、最近やっと気づけた「つなげる」時の心得

NPO業界でお仕事をしていると様々なお客さまと出会います。特に、ファンドレイジングや社会的インパクト評価に関することなど、どの団体さんにも共通する領域の支援をしていると、お客さまの活動領域や活動地域も多様になってきます。

こうしたお客さまの多様性の高まりと数が増えると、お客さま同士を「つなげる」とお互いが発展するのではないか?と思いがちです。

私もその思いがあったのですが、ある勘違いをしていて、お互いが発展するどころか、残念な結果になることが何度もありました。

しかし、あることに気づき、それに基づいて行動すると、お互いが発展する結果につながっていくようになったのです。例えばこんなことです。

大口寄付者の仲介をしている方から、「●●団体とつながりたいが紹介してもらえないか?」の問い合わせ

たまにではありますが何回か問い合わせがあります。私自身がその団体さんにつながっていなくても、お客さま経由でつながれるようになったので、NPOへの高額の寄付の仲介に関わる機会が増えました。高額の寄付をうけることはNPOの持続可能性の向上や事業の発展につながります。

NPOから「某組織からの大口寄付の申出を本当にうけても大丈夫か?」の問い合わせ

NPOのお客さまから、某民間財団や組織から大口寄付の打診をうけたが、そこは変な団体ではないか?という確認のための問い合わせはよくあります。これまでは存じ上げない組織が多かったですが、最近はつながりが増えて、経営者の方を知っていたり、その組織のこれまでの歴史的な背景を伝えたりできることが増えました。

そうすることで、そのNPOが資金提供者をチェックしたり、半信半疑のやりとりが長く続けることが不要になりますので、安心して資金提供者とおつきあいできます。

特定地域で活動する福祉業界のNPOと、同地域の商工会議所や経済同友会などの業界団体と接点のあるお客さまとのおつなぎ

同じ地域であっても福祉・企業・行政は以外と交わっていないことが多いです。特定地域において領域をまたいだお客さまがいると、NPOと企業といった異なるセクター間の協働が一気に拡がることがあります。

NPOとの協働に関心がある企業は、関心はあるものの本当に信頼できる団体がわからない、社会的インパクトを出している団体を知り得ないことから、踏み出せないことがありますので、そこをクリアできると具体的な行動につながります。

子どもの支援をしているNPOと、対人支援の専門知識を提供するNPOとのおつなぎ

子ども食堂などの居場所事業をしているお客さまに対して、対人支援の専門知識を研修等で提供している別のお客さまをおつなぎすることがあります。

障がい、トラウマのケア、家族支援など、居場所の現場で求められる知識やスキルは年々増えていますので、それを提供する信頼できる団体をおつなぎすることで、職員の対応能力があがり、団体の問題解決力が高まります。

また、対人支援の専門知識を提供しているNPOのビジョンは、価値観を共有する団体を全国に増やすことを掲げることが多いので、団体のビジョン実現につながります。

私からの情報提供がきっかけとなったソーシャルアクション

先日noteで、熊本の豪雨災害に対する寄付集めをしている、長年お付き合いしている団体への寄付のお願いをしました。それに対して、10人以上の方が寄付をしてくださりました。

これまで、他地域の災害で寄付集めをしている団体をSNS上でシェアをすることはありましたが、それに対する反応はそれほど多くはありませんでした。

今回は、私が長年関わる信頼できる団体さんであったこと、発災直後でお知らせするタイミングがよかったこと等が重なり、たくさんの方に反応してもらえました。

災害時に何かできたら・・・と誰しも思うもの。でも、災害直後は活動している団体ほど寄付集めに割く労力がなく情報提供ができないので、注意しないと混乱に乗じてお金をだましとろうとする人たちにひっかかってしまうことがあります。だまそうと思わなくても、善意が空回りして配慮が足りず、結果として周りの人から批判される寄付集めになってしまうケースもあります。

私と長年関わっている団体さんはそうしたことはありませんから、その信頼感が寄付行動につながったのかなと思います。

なにより、私のnoteや公式LINEでフォローしてくださっている皆さんには、私の考えや価値観が伝えているので、わかってくださっている感があります。これが大きいです。

お互いが発展する「つなげる」機会をつくるために大切な考え方

ここまで「つなげる」際の勘違いを直したら、お互いが発展する機会になった事例を挙げてきました。

こうしたお互いが発展することにつながった気づきは何かお伝えします。

それは、

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