見出し画像

返ってくる寄付で社会貢献する~西条市SIB起業&移住ぐんぐん加速化プロジェクト~

ソーシャインパクトボンドって何?

返ってくる寄付ってなに??

そう思われたかたもいるのではないでしょうか。

私は2018年からSIB(ソーシャルインパクトボンド)の出資をしています。出資といっても何百万という額ではなくて4万円です。

ソーシャルインパクトボンドとは簡単に説明すると、本来自治体が費用を払うべき地域の社会的事業の資金を、ファンド取扱者とファンド営業者が投資家を募って資金を集め事業者に業務委託料として支払います。そして、事業の成果が設定した目標に達成すると自治体から交付金が出され、それが投資家に償還金として戻されます。

今回私が出資した、「西条市SIB 起業&移住ぐんぐん加速化プロジェクト」では以下のような仕組みとなっています。まず①②③で投資家から事業者への資金が届き、事業者が成果をだせば④⑤の流れでお金が戻ってきます。

西条市SIB 起業&移住ぐんぐん加速化プロジェクトの説明ページから抜粋
https://www.en-try.jp/funds/164

逆に、成果が全くでず失敗すると、自治体はお金を払わなくて済むので、リスクは投資家が持つ仕組みというわけです。

自治体が助成金や補助金を出すとなると、ハードルが高くなりがちですが、この仕組みがあると先行投資的な挑戦する事業にも資金が出ることにつながります。

返ってくる寄付と私が言う理由

じゃあ、返ってくる寄付とか言っているけど、返ってこないこともあるんじゃないか!と思うかもしれません。

確かにそのリスクはあります。投資する前にその合意もとられます。それでも今回私が返ってくる寄付と言っているのは自身の実績から言っています。

2018年からこれまで3つの事業に出資しました。その償還率は以下の通りです。

2018年に投資したプロジェクト:償還率100.28%
2019年に投資したプロジェクト:償還金107.24%
2021年に投資したプロジェクト:償還金100.00%

※償還率100.28%というのは、例えば20,000円投資したら分配金として20,056円戻ってきたということです。

3事業の合計出資額は60,000円で償還率は102.51%という結果でした。

こうしたことから返ってくる寄付と言わせてもらいました。

投資するために入金したお金や償還金はデポジットと呼ばれる自分の口座みたいなものに入ります。そこから別の事業に投資したり、購入することもできますので、最初の口座開設に一定の手間はかかりますが、その後はめんどくさいなと感じることはありません。

そもそも儲けるためにあるものではない

今回の西条市SIBの場合は1口1万円で最大3口、目標償還率100%なので成果がでた場合でも出資金の元本の償還以上の分配金は支払われません。こうしたことから、儲けるためにするものではなくて、もし成果がでたら返ってくる寄付として考えるのが妥当かなと思います。

このnoteで紹介しているのは儲け話ではなくて、社会貢献の1つの方法のお話と捉えてください。

西条市SIB 起業&移住ぐんぐん加速化プロジェクトについて

今回私が3万円投資した事業についてご紹介します。愛媛県の西条市の空き家問題に取り組む事業です。

総務省の「住宅・土地統計調査」では愛媛県は空き家率が全国5位(17.6%)で、問題が深刻化しています。一方、海などの自然ゆたかな西条市に移住や起業を希望する人から多くの起業相談がよせられていることから、ここをうまくマッチングできれば、問題解決につながります。

マッチングと言ってしまうと、すでにあるものをうまく仲介したらいいといった簡単なことと思ってしまいますが、よく考えてみてください。高齢者がお住まいだった築何十年と経ってメンテナンスもできていなかった一戸建てのおうちを、そのまま事業や居住用に貸したり売ったりすることはできません。また、そうした一戸建てには周りのおうちもあるわけで、地域住民とのつながりづくりもとても大事です。

今回の事業はマッチングが主となりますが、そのさきには以下のようなまちづくりにつながっていく予定です。

商店街の空き家物件等、同じ場所にある2〜3軒の物件を扱い、そこの利用につなげることで賑わいを創出します。例えば、過疎地の空き家を使って、コミュニティスーパーや寄り合い、子ども食堂のような機能が地域ごとにつくれたらというビジョンをもっています。

事業紹介ページから抜粋
https://www.en-try.jp/funds/164

地域の社会問題には「人が少ないのをどうするか?」の課題が常に付随してあります。空き家問題の解決も、「その空き家を使う人を、市外・県外からいかに呼び込めるか」の施策がセットになっていないとできないのです。

事業をうけもつコミュニティ財団の大切さ

この事業を主導するのは、四国初となるコミュニティ財団「公益財団法人えひめ西条つながり基金」設立を、大勢の地域住民や関係者と共に関わった一般社団法人リズカーレです。

公益財団法人えひめ西条つながり基金は、西条市の社会課題解決のために市民から寄付金を集めて活動を促す財団です。

コミュニティ財団は、市民から募った寄付金をまちの活性化や問題解決に取り組む団体へ提供する組織で、個人からの寄付により設立されます。

公益財団法人えひめ西条つながり基金は、401人から400万円以上の寄付により、2022年4月に設立されました。西条市の社会課題の解決に対する助成、活動に必要な資金やノウハウ等の支援を行っています。

事業紹介ページから抜粋
https://www.en-try.jp/funds/164

公益財団といっても資金は市民からの寄付の約400万円のお金ですから、潤沢にあるわけではありませんが、今回のようなSIBやクラウドファンディング、市民からのご寄付を原資に活動をしています。

市やニュータウン、区、流域単位でのコミュニティ財団の設立が続いています。こうした流れを応援することが大事だと思います。

応援する1つのかたちとして返ってくる寄付はおおいにありだと思う

地域的に離れている団体へ応援する方法として寄付がありますが、自分の資金も無尽蔵にあるわけではないので、「ちょっとふところ事情が・・・」となってしまいます。しかし、返ってくる寄付であれば、1年経って償還されたお金をまた別の活動への投資に充てることができるわけです。

投資をすると、できるだけ成果達成してもらいたいですから、関心が持続します。進捗状況のレポートなども意識して読むようになりますし、現地に行く機会をつくって報告会などに参加したいなと思ったりもします。その熱量の差が寄付との違いかなと私は感じます。

私が3万円出資した「西条市SIB起業&移住ぐんぐん加速化プロジェクト」への出資に関心があるかたは8/9に説明会があるので是非参加してみてください。

2018年から私が利用している社会事業に対する出資にはen.tryさんが提供しているクラウドファンディングの仕組みです。クラウドファンディングは投資型・購入型・寄付型の3つがありますが、その中の投資型に該当します。

en.tryのWebページから抜粋
https://www.en-try.jp/about

気になる方はen.tryさんのWebページも見てみてください。



この記事が参加している募集

#私のイチオシ

50,909件

記事を読んでくださいましてありがとうございます。少しでもお役に立てれば幸いです。おかげさまで毎回楽しく制作しております。皆さんからの応援があるとさらに励みになりますので、サポートお願いいたします!!