見出し画像

🌏『陰キャが世界を救う《惑星査定官ルミアは不要な地球を滅ぼしたい》』第0部 プロローグ|愛夢ラノベP|第19回MF文庫Jライトノベル新人賞・第二期予備審査(2次落選)

第零部 それでも明日は……

 本作品は、平成22年に行われた惑星査定を参考に作られたフィクションです。
 惑星査定官を除き、登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

画像1

 人生が映画なら、続編は決して存在しない。だから、後悔を残すべきではない。願った夢は絶対に叶えるべきだ。
 ――運命の平成22年7月31日。
 ――時刻は午後11時、地球滅亡の1時間前。それは天国へのカウントダウンか、はたまた地獄へのファストパスか?
 いずれにしろ、今は終末を止めるラストチャンスだ。
 ――星空を見渡せる神々廻(ししば)神社の境内。

画像2

「それにしても、今日は星が綺麗ですね」

「ルミア、いい加減にしろ。俺たちに明日は来るのか?」

「今、それを考えていました」

 ルミアは俺の質問を見事に交わす。
 ルミア――百四十センチのロリータ系女神、Eカップの惑星査定官。コーヒーブラウンで星形の髪型、左目はエメラルドのような緑眼、右目はヒスイのような蒼眼。
 白いワンピースに、褐色の羽衣を纏う。羽衣には黒褐色の斑紋が入っている。
 このルミアに地球の命運は委ねられた。さっさっと結果を明言して欲しい。

画像3

「はぐらかすな。この4ヶ月、笑わなかった日は無かっただろ?」

「ちょっと黙ってて、心の整理をしますから……ふぅー」

 気持ちを整理したいのは人類の方だ。
 信じがたい話だが、女神ルミアのジャッジで地球が終わる。
 いや、嘘ではない。
 俺も最初は半信半疑だった。このルミアが段違いの大惨事を起こすなんて勘違いだと思った。でも、逆に生命誕生の理由など誰も知らないではないか?
 本当は、女神が査定して惑星の存亡を決めている。これが世界の真理なのだ。
 俺の目の前にいるルミアは惑星査定官。惑星滅亡に関して全権を有する女神だ。

「カッゲーは急に静かになりましたね」

「ルミアが考え込むからだろ」

「仕方ないですよ。私の判断で地球は滅びるんですから」

「頭を抱えたいのは人間の方だぞ」

「はぁー、どうしましょう?」と頭を抱えるルミア。

「悩むなよ。何十億人もの命を奪えるのか?」

「そう言われましても……宇宙資源にも限りがありますから、どこかの惑星はドカーンとしなければなりません」

「じゃ、決めてくれ。ほら、0時が近づいている」

「よし、決めました。地球を……」

 ここでお知らせ!
 ルミアのジャッジの前に、この4ヶ月の奇跡を……いえ、軌跡を御覧ください!



【筆者から一言】

 最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。
 本作は、第19回MF文庫Jライトノベル新人賞・第二期予備審査で2次落ちした応募作です。その後、ファンタジアとGA文庫で1次落選を喰らい、晒す事にしました。
 ただ、ガガガと電撃にも使い回すつもりなので、冒頭の部分をショートショートにして公開しております。
 この作品のテーマは『惑星査定』です。
 何だ、それは?
 そう思われる読者が多いと思いますが、その引っ掛かりこそ作品のコンセプトです。実は、惑星は女神たちに査定され、不要なら淘汰されます。主人公は、そんな真実を知り、ヒロインと共にルミアの説得を試みるのです。
 果たして地球は存続するのか?
 この物語の結末は、どこかの出版社の受賞作として皆さんに伝えたいと思います(と言いつつ、受賞しない場合は、このアカウントで公開予定です)。



(タグまとめ)

#ライトノベル
#ショートショート
#小説
#惑星査定
#MF文庫
#SF小説
#陰キャ
#神々廻神社
#愛夢ラノベP
#ファンタジー
#ローファンタジー
#陰キャが世界を救う
#ショート
#ベリーショート


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?