見出し画像

#12 あなたも私もきっとなります。『認知症』~50代から認知症に備える~

病理学的「発病」と臨床的「発症」
発病から発症まで20年かかる認知症

人間というもの、どんなに財をなしても、どんなに健康に気をつけていても、「認知症」になったら”おしまい”だ。それは、重度の認知症まで進行してしまった母の介護をしていて、つくづくと思った。

認知症は、「発病」から「発症」まで、約20年かかるというのが、最近の研究で明らかになってきている。74歳で認知症を「発症」した母は、逆算していくと、54歳の時には、すでに認知症を「発病」していたことになる。

50代といえば、働きざかり。”人生の収穫”に向けて邁進する時期だ。
親の介護でもしなければ、まさか自分が認知症になるなんて考えもしない。

ましてや、自分が認知症を既に「発病」しているかも?なんて、考えもしなかった。母の認知症に気づくまでは。

60代~70代になって、気力、体力がガタガタと落ちた時、あるいは大病をして長く寝たきりになった時、あるいは親族や親しい人との死別を経験し、脳に過度なストレスがかかった時、認知症は、初めて、その症状を見せ「発症」する。発症すれば、平均余命は7年~8年と言われている。

認知症の進行や発症は遅らせることが出来る!!

しかし、悲観することもない。最近の研究によると、例え40代、50代で認知症を「発病」していたとしても、様々な認知症対策を施すことによって、認知症の「発症」を抑えたり、また、すでに認知症と診断されても、その進行を抑え、最期まで、心穏やかに人生を全うできることもわかって来ている。

さらに、60代で「認知症予防」を始めるよりも、すでに、認知症を発病しているかもしれない50代から、認知症予防に取組み始めた方が、その効果は高い!!! (と、私は信じているw)

「認知症予防には、歩くこと」は嘘。
50代から始める認知症対策、意外な事とは?!

よく認知症対策には「歩くこと。」と言われるが、”それは違う。”と私は考えている。私が思う認知症対策のはじめの一歩は、ズバリ!!

60代までに、虫歯や歯周病を出来るだけ治療し、
「正しい口腔ケアスキル」を身につけること!!

これに尽きるw

「自分の歯で良く噛んでモノを食べる。」という、何のことはない、毎日のこの行為が、実は「脳の機能を維持する。」に直結しているのだ。認知症予防に有効なのは、高価なサプリメントやら、脳トレやら、ウォーキングやらではない。

「毎日、良く噛んで、食事を楽しめること。」
80になっても、90になっても、例え、総入れ歯になっても、それが出来る限り、脳はちゃんと機能する。脳がちゃんと機能する限り、生体的な機能もちゃんと働いてくれる。故に「歩ける。」「笑える。」「字が書ける、読める。」「理解できる。」故に、認知症の発症が遠のく。

どれほど、ウォーキングや体力作りに頑張っていても、虫歯だらけ、歯周病だらけで、「噛む力」が衰えていれば、「脳の機能」も衰えてしまう。脳の機能が衰えてしまえば、認知症の発症リスクは、当然、爆上がりする。

そうすると、他に基礎疾患もなく、元気にスタスタ歩けるのに、認知症を発症して、夕方になると「子供達を探しに行ってくるぅ~。」と、目の前の子供達に言い残し、チャリを漕いで、ご機嫌な徘徊が始まる。夜中にはウロウロと家の中からご近所さんまで、”ウォーキング”と称して、元気に徘徊するようになる。(私の母のように。この頃の介護が最凶だった・・・。)

体力だけじゃダメなんだ・・・。
脳の機能を落とさないようにしないと・・・。
それには、まず、「噛む力の維持」。

50代からはじめる認知症対策、その一歩を
私は「口腔ケア」から、始めてみたいと思う。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?