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チーフディレクターと振り返る「ダイナミックプライシング導入プロジェクト」

こんにちは!一休の大島です。

「マーケティング」と一口に言っても、その役割や手法は企業によってさまざま。では、一休の「マーケティング」はどんな活動をしているのでしょうか……

ということで前回、チーフデザイナーの土屋美佐子さんとともに「Yahoo!トラベル統合プロジェクト」を振り返りながら、マーケティングに求められるミッションやマインド、案件の進め方などを探っていきました。

もう少し違う角度のお仕事も覗いてみたいな……ということで、第2弾です!今回は「一休.comレストラン ダイナミックプライシング導入プロジェクト」の事例で振り返ってみます!


◆「一休.comレストラン ダイナミックプライシング導入プロジェクト」概要

「ダイナミックプライシング」というのは、条件によって商品やサービスの価格が変動する仕組みのことです。イメージしやすいのは、ホテルや航空券の“早割”や“直前割”ですね。これを一休.comレストランに導入したプロジェクトで、2020年に実施しました。

前提に一休.comレストランの長年の課題があるので、まずそちらからお話しますね。

サービスの成長の中で、私たちはより多くのプランを並べることで、ユーザーのニーズに合ったものを予約してもらえるという考えのもと、営業活動をしてきました。当時はそれが正しいと思っていたのですが、結果としては、似たようなプランが乱立してしまい、何がなんだかわからない……という状況に陥っていたのです。

これじゃユーザーは予約しづらいよね、という課題感がずっとあって、どうしていこうかというディスカッションを経営陣としていく中で発足したのが、「一休.comレストラン ダイナミックプライシング導入プロジェクト」でした。

それまでは、早割や直前割、平日だけの特別料金……といった“お得感”を、それぞれ別のプランとして表現してきました。それを、一つのプランに紐づく料金を変動させることで、商品をコンパクトに見せていこうという施策です。

ダイナミックプライシングはさまざまなところに導入されている概念ですし、一休.comなど、宿泊のオンライン予約市場では何年も前から取り入れられています。であれば、一休.comレストランのビジネスもそこにフィットするんじゃないかと、それならやってみようとなったのが最初のきっかけだったかと思います。


◆Phase1(システム・UIの検討)

このプロジェクトの中で、マーケティングの関わりとしては大きく3つありました。システム開発とUI、それから店舗への導入です。

まず、システム開発に関しては、店舗さんに料金設定等をしていただく「管理画面」と呼んでいるシステムがあるのですが、それにはどんな機能が必要で、どう作っていくかを検討していく工程です。店舗側の操作をイメージして私の方でたたきを作り、過不足がないか、工数的に実現可能かといった部分をエンジニアと話し合いながら決めていきます。

同時にUIも検討していきます。一つのプランの料金が、日にちや時間帯によって変わることになるので、それをユーザーに対してどう表現するかをデザイナーと連携して決定します。

特に難しかったのは、管理画面の仕様のところでした。一つのプランに複数パターンの料金を紐づけるというのは複雑なロジックなのですが、操作も複雑になってしまうと使いづらい機能になってしまいます。なので、店舗にとって使いたい、使いやすい機能を考えて、実際に店舗担当者にヒアリングしたり、営業と相談したりしながら作っていきました。

今までWEB予約のダイナミックプライシングなんて考えたこともない飲食業界において、私たちはそれを他社に先行してやっていくことになるので、そこはできるだけ簡単で使いやすいシステムになるようにと、常に考えていました。

◆Phase2(店舗への導入)

システムが出来てきたら、次は店舗に対してどう案内していくかを考えていきます。移行や管理の手順を整えて、営業サイドに引き渡す工程です。

私は一休に入社してから、5年ほどレストラン事業の営業を経験しました。店舗や営業の仕事に一定の理解があるので、やりやすい部分だったかもしれませんね。

◆マインド

やりやすい反面、長く携わってきたからこその固定概念みないなものが染みついていることも実感しました。営業として店舗に対して「大きな割引率のプランを作りましょう!」という話しを長年してきました。ユーザー側の視点に立ってみると、構造化されていないのでプランの構成やお店のウリがわかりづらいのですが、営業目線では、過去からやってきたことだから正しいと思い込んでいたのかもしれません

なので、そういった固定観念に捉われず、過去を否定することも含めて新たな課題感を探すことの大切さを、このプロジェクトでは特に身に染みて感じましたね。

◆プロジェクト振り返り

システムとしては今は整った状態になっていて、日ごと時間ごとの繁閑に合わせた料金設定をしてくだわっている店舗さんもあります。一方で、まだうまく導入していただけていない店舗さんもあるので、そこは引き続きの課題ですね。「脱プラン」という考え方で、多くの店舗さんに活用していただける仕組みを作っていきたいと思います。

一休のマーケティングに興味がある方はお気軽にご連絡ください!カジュアル面談も大歓迎です!

https://hrmos.co/pages/ikyu/jobs/1745000651779629059



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