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選ばれなかった人生を、どう生きるか

◆ 「惜しかった!」は意味なし

私は、これまでたくさん選ばれてこなかった。

たぶん一番選ばれたいと思ったものには、選ばれなかったと思う。

人生は自分で選び取っているようで、案外不可抗力で流れが決まっていくことも多い。

それでもなんとか、少しでも選ぼうと私たちは意思を持つ。

就職とか受験とか恋愛とか結婚とか、選ばれたいと熱望するものに選ばれることもあれば、かすりもしないこともある。

かするとやっかいなこともある。

私が宝くじ売り場でバイトしていた頃、ナンバーズが1つそろわないとか、宝くじがここだけ番号が違うとかいうものを、大切そうにお財布にずっと入れている人たちがいたのだ。

「これね、惜しいでしょ。当たってたらすごいことだよね」
「あと少しだったんだよ」
「ここさえあってればね、今頃大金持ち」

そう言って見せてくれる人たち全員、ちょっと誇らしげで悲しげ。

正直「そんなもん意味なくないか?」と、思っていた。

私は、昔アイドルになりたくてなれなかった人間なので、オーディションをよく受けていた。

でも、アイドルの席には座れなかった。

最終選考までいったんだけどね、だめだったんだよ。
デビューの話があったけど、突然企画がなくなったんだよ。
何万人も受けて最後の3人よ?

みたいなことを並べ立て、無理やり自分を褒めようとしても、どうしても無理。

かっこわるい。

なにより、どんなにいいところまで行こうと、ダメはダメだからだ。

選ばれなかった人間は「選ばれようとした人」として生きることすら許されないのがオーディション。

白黒はっきりしている。

そこが好きなところでもある。

だから、中途半端なことを言う人がみっともなく見えて苦手だった。

でもそれって、結局自分が「選ばれなかった人」だからこその、ひとつの反応であり

「お前わかってねーな。選ばれないっつーのはなあ」

などと語りたくなること自体が、はずれの宝くじを大切に持っている人とたいしてかわらないんじゃないかと思っていた時期もあった。

誰もが選ばれるわけじゃない世界で……。

選ばれなかった自分でどう生きていくか。
叶わなかった夢ってどうしたらいいのか。

という「選ばれぬ者の美学」について今回は語っていきたいと思います。

選ばれない者にこそ、美学は大切だと、選ばれなかった者として心底思う。

だって人生は長い。

小さい頃や若い頃、抱いた夢から選ばれなかった後の時間のほうが長いのだ。

選ばれなかったことを雑に扱ったり、固執したりしていると、人生の流れも雑になったり、詰まったりする。

だからといって今の自分を、無理やり自己肯定するような乱暴さじゃなく、自然に、丁寧に現実を彩っていきたい。

だって、シンプルに、私は幸せな気持ちをいつももっていたいだけなのだ。

そのために重ねているマインドを、お話しますね。

◆ まわりの大人は変態ばかり 

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