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私はひとり旅を楽しめない

ひとり旅を楽しめないことが判明しました。

仕事や育児に忙しかったときは、「時間がなくて旅もできない」と思っていました。

退職したらひとり旅し放題だわ👍

「5月は葵祭に行って、6月はあじさいの室生寺に行って、7月は…」と計画していたのですが…

葵祭と室生寺ですでにあきらめの境地…


ナゼナンダロウ?
「ひとり旅を楽しめない理由」を考えてみました。

ひとり旅を楽しめない理由

1 方向音痴の度が過ぎる

紙の地図もスマホも持って出かけるのですが、どうしても迷いに迷います。

そのため、運よく到着しても目的地に着いた時点で疲労の塊です。

帰路は輪をかけて大変。

疲れ切って、気が抜けて、余計に道を間違うのです。

スマホのナビもうまく使えません。
自分が動かないと反応してくれないではないですか!

2 ひとりで店に入って食べることが苦手

もともとひとりでお食事処に入れません。
せいぜいファーストフード店。
ファミレスでも緊張します。
「これではいけない」と、ひとりで居酒屋に入ってみたことがあります。
けれども大急ぎで飲み食いして、たったの15分で出てきてしまいました。
店を出た時には緊張のせいで背中がガチガチ。
旅先のオサレなカフェなんて滅相もない…。

3 周りの人に見られている気がして緊張する

小さいころから群れるのが苦手でひとりでいることも多かったのですが、
「ひとりでいると変に思われているんだろうな」という気持ちもあり、休憩時間が苦手でした。
(その頃に「ぼっち席」があったら毎日利用していたと思います)

今でもひとりでいると人に見られているような気がしてしまいます。
「出勤」とか「出張」とか、何かの目的があって移動しているときは大丈夫なんですけどねえ。

もしかすると、この3つめの理由が根本的な原因なのかもしれないなあ…

周りに人がいる中で、「食べたり」「遊んだり」するときに「ひとり」。
これがしんどいのかもしれません。

長男に聞いてみた

私の長男は「ひとり旅」が大好きで、あちらこちらに旅をします。
ストレスがたまったり気分転換をしたくなったりすると、
山登りに行ったり、温泉に行ったり、海を見に行ったり、好きな京都や奈良に行ったり、酒造巡りに行ったり。

「ちょっと行ってくるわ」と、飛行機で屋久島や北海道やに行くこともあります。

そんな長男に相談してみました。

私:どうしたらひとり旅を楽しめるのかなあ?
方向音痴やから無理なんかなあ?

長男:
それは地図とかナビの見方に慣れたらなんとかなるんちゃう?
反対方向に進んでてもすぐ戻れるように、何回も確認しながら歩くとか。

:そうか~。
じゃあ、ひとりで店に入ってご飯食べられへんのはどうしたらいいかなあ?

長男:僕も得意ちゃうで。
おいしいもの食べる目的で旅行する時は事前に店調べていくけど、それ以外はマクドとか吉野家とかしょっちゅう使うで。
コンビニで買ってその辺で食べることもあるし。

:なるほど。
じゃあ、どうしたら私はひとり旅楽しめると思う?

長男:あんまりきっちり計画立てないで、直感的に「ここ入ってみよかな」と思うとこに入ったりしたらどう?
「意外とこんなん好きなんやな」みたいな発見があって面白いで。
あとは自分のためにお金使うことに慣れることかな。
せっかく現実から離れられるんやから何かで贅沢したらいいんちゃう?
何もかもにお金使うのは無理やけど、一番惹かれるケーキ食べるとか、そこにしかないお土産買うとか。

:なるほどな。私は旅先でもケチるもんな。
あと、なんか人に見られてる感じが気になるんやけど、どうしたらいいやろ?

長男:それはわかる。
僕はワイヤレスイヤホンで音楽聞きながら歩いてるねん。
ノイズキャンセリングついてるやつな。
そうしたら自分の世界に入れるから。これはおすすめやで。

長男の指南を受けて、ワイヤレスイヤホンを買い、色の濃いちょっと怖めのサングラスもかけて出かけてみました。

しかし…
長男と私はそもそもレベルが違い過ぎた…。
「ちょっとここ入って見よかな」なんて余裕はないし…
「贅沢は敵」が体に沁みついているし…

作家 町田康さんも旅行は嫌いだって!

けれどもある日、作家 町田康さんの話が紹介されている記事を見て安心しました。

町田さんも旅行が好きではないんですって!

私には「旅行を好きになったら人生面白くなるはず」というような思い込みがあって「なんとか克服しなければ」と思っていたのかもしれません。

町田康さんは「旅行嫌い」だと公言なさっている!
そうか、「旅行嫌い」でいいんだ!

町田さんが「旅行嫌いである一番の理由は、「不便だから」だそうです。

家であれば快適に過ごすために用意されている物を、持って行かなければいけない。(中略)汚れものも持ち歩かないといけない

2023年11月1日付 朝日新聞

もう一つは、

どこかに『行く』ことをしなければならない

2023年11月1日付 朝日新聞


物の準備、計画の立案、予約が必要だし、行ったら行ったで道に迷うかもしれないという不安も抱えなければならないし、行ったら帰らなければならないし、という内容のことを話しておられます。

さらに町田さんは、「消費」したくないそうです。この「消費」というのはお金を使うという意味ではありません。

ふと景色を見て「良いなあ」という感情が湧き出るのは「生み出す」ことですが、観光地の人工的で珍しい所に身を置くのは「消費」と感じるそうです。

わかるような気がします。「ふと」景色を見て「思わず」湧き出るというのが良いのであって、与えられた感動は心底楽しめないということでしょうか。

町田さんにとっての「発散」は、家の中で想像力を開放して思考したり、物を書いたりすることなのだそうです。

そしていいます。

同じように、家で発散して外で鬱屈する人もいれば、逆の人もいる

自分がどちらか、見極めることが大事なのではないでしょうか。
何となく周りに合わせて『旅行に行かなきゃ』と思う必要はないし、
もし『家で発散』するタイプであったなら、堂々と家で遊ぶことをおすすめします。

「ひとり旅」できる人になる努力をするのはやめて、堂々と家で遊ぶことにします😊


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