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駅散歩:会津本郷駅

 会津美里町には4つの駅があり、会津若松~会津川口間を1日7往復、只見線が走っています。(会津川口~只見間は現在運休中です。)本数があまり多くないので、なかなか只見線に遭遇することは少ないのですが、田んぼの中を悠々と走る姿が、郷愁を誘います。
 そんな只見線の町内の駅から今回は、会津本郷駅をご紹介します。

会津本郷駅とは

 東北最古の焼き物の里、会津本郷焼の窯元を訪れる際の最寄り駅が、会津本郷駅です。会津若松駅から数えると4つ目で、会津美里町の入り口の駅。住所自体は会津若松市ですが、駅から本郷の町の中心までは1kmほど。田んぼの中を進みます。

 1926年、会津線として会津若松~会津坂下駅間が開業された際、会津本郷駅は新設されました。1971年には会津若松~只見間が会津線から分離され、只見線に統合。1984年に駅は無人化となり、現在の駅舎は会津高田駅、新鶴駅と一緒に2000年に竣工された、緑の三角屋根が特徴です。

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 晴れた日、駅の向こう側は、田んぼの奥に飯豊連峰、磐梯山の絶景が広がります。絶好の写真スポット。目の前にこんなに山々が連なる駅は、ここが1番ではないでしょうか。

 会津高田駅方面からホームへと到着する只見線の姿は、山を背景にとても素敵。レトロな雰囲気の駅舎ととても似合っています。車両も2両編成が多く、可愛らしい。

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 そして何より、この会津本郷駅で1番見てほしいのが、会津若松へ向かう只見線の先の磐梯山。この景色を見るだけでも、会津盆地を見守る磐梯山の雄大さを感じられると思います。

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 会津の人たちにとっての故郷の山は、やっぱり磐梯山。私も日に日に、磐梯山が見えるとホッとしてしまいます。

待合室

 会津高田駅、新鶴駅と同じく、三角屋根の隣が待合室です。椅子があるだけのシンプルなつくりですが、只見線を待つ人や、迎えを待つ人が利用しています。

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 窓の向こうには、飯豊連峰。寒いけれどその分、冬場の澄んだ空気は遠くまでよく見せてくれます。雪で真っ白な山々もくっきり美しいです。

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只見線発車時刻表と運賃

 2021年3月時点での時刻表はこちら。

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 運賃表はこちらです。

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駅前ぶらぶら

 会津本郷駅は、会津本郷焼きの最寄駅です。駅前には、本郷地域の窯元さんマップが。駅からは1kmほど歩きますが、散歩をしながら、窯元巡りも楽しいのではないでしょうか。

 8月の第1日曜日には、「会津本郷せと市」が開催されます。本郷焼きの中心地瀬戸町通りには、窯元や漆器、地場野菜や食べ物などの露店が早朝から並びます。昨年は中止でしたが、今年はどうなるのでしょうか。

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 焼物の郷の雰囲気は、駅舎からも感じられます。三角屋根の支柱の台座をよく見てみると、焼物のカケラが埋め込まれているんです。

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 待合室の土台には、タイルも埋め込まれています。会津高田駅、新鶴駅もこの三角屋根の駅舎ですが、焼物のカケラやタイルがあるのは、会津本郷駅だけ。ちょっとした違いがにくいです。ぜひ探してみてください。

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 会津本郷焼きの拠点からは1km以上離れているため、駅創設の際には、もっと窯元の近くに、という声があったようです。しかし訴えも叶わず現在の場所に駅が建ち、住所は会津若松市ですが、駅名だけ会津本郷駅となった、そんな会津本郷駅でした。

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