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ブジェヨヴィツェ【バドワイザーの元祖となったビール】

こんにちは。いこです。
チェコのチェスキー・ブジェヨヴィツェに来ています。すごい名前ですね。地名を覚えるのに1週間かかりました。

今日はブドヴァイゼル・ブドヴァルという、これまた舌を噛みそうな(笑)名前のチェコのビールの醸造所を見学します。

バドワイザーの元祖となったビール

あまりビールを飲まない方でも、「バドワイザー」という名前を聞いたことのある方は多いと思います。

↑この赤いマーク、有名ですよね。

ここでピンと来る方もいらっしゃると思います。そう、

ブドヴァイゼル(Budweiser)の英語読みが、バドワイザーなんですね。

もっとも、味はぜんぜん違います。
ここには複雑な事情があります。

ブジェヨヴィツェの駅を降りると、なかなかの都会のように見えます。

ここのビールの歴史は非常に古く、13世紀にはビールを作っていたそうで、よく知られたビールの街だったようです。

それにあやかって、アメリカ人が「ブドヴァイゼル」を勝手に英語読みして、「バドワイザー」というビールブランドを本国で立ち上げてしまったんだとか。

↑これが本家のブドヴァイゼル・ブドヴァル。マークや色使いまで似てる。

こんなことしたら、ビール会社同士の戦争になるだろう、ってあなたも思いますよね??

戦争になりました。

この問題は泥沼化し、ビール会社同士が、商標や販売権を巡って揉めに揉めたそうです。

最終的に、ヨーロッパではブドヴァイゼル・ブドヴァルをそのままの名前で出せるようになりました。

しかし、アメリカでは、名前を変えないと売れないようになってしまったそうです。ちょっとバドワイザーに有利な判決かなあ……つらい……。

ビール工場に到着……までが長いので要注意

さて、ブドヴァイゼルの工場に向かうのですが、駅から工場までのバスが出てないので要注意です。

2番のバスに乗れば、工場最寄りの「ブドヴァ」のバス停に着くのですが、これは駅からは出ていません。

5番のバスに乗れば、まあまあ近いバス停までは行けるので、そちらを利用されるといいと思います。(これはネットにもまったく情報がありませんでした)

↑「MHD - Strakonická obchodní zóna」で下車。ここからは200〜300mです。帰りもここを利用すると、駅へ行くバスがたくさん出ているので、いいと思います。

と、えらそうに書いていますが、僕らは結局、約40分歩きました。

UBERもBOLTもないので配車はできないし、流しのタクシーをつかまえるのは抵抗あるし。当然ですが地方都市なのでLime(キックボード)もないです。

テクノロジーがなくなると、海外での移動の難易度は一気に跳ね上がりますね(笑)

↑まあ、こういう景色も見れたので、よしとするか……

工場に到着、レストランで一杯

↑ブジェヨヴィツェ・ブドヴァル国営会社の工場に到着です。カッコいい。テンション上がる。

お腹が空いていたので、併設レストランでさっそく一杯!

ヒャーーー!!

何度もご紹介しているピルスナー・ウルケルは、ラガーなのに濃厚で「コク」があります。

対してブドヴァイゼル・ブドヴァルは、「キレ」があるんです。
よりアサヒスーパードライに近づく、と言うと分かりやすいかもしれませんが(笑)、もっと飲みやすくて、辛いというよりも、さわやかなんですね。

個人的にはアサヒとブドヴァルなら、ブドヴァルの圧勝です。(個人の感想です)

夏に冷やして飲みたいビールの究極系としては、ピルスナー・ウルケルとブドヴァイゼル・ブドヴァルは、どちらにも比較しがたい良さがあると思います。

↑コースターでびっしり埋められた壁。芸術的。

工場見学スタート

ピルスナー・ウルケルのときと同じで、案内の方が、英語でガイドをしてくれます。

ビール作りの過程はこちらでもまとめているのでよかったらどうぞ。→ピルスナー・ウルケル工場見学

↑こちらのご婦人が、とてもていねいに、ゆっくり噛み砕いた表現で教えてくださいました。この人の英語はたぶん、8〜9割は理解できたと思います。

箱に入ったブドヴァル。壮観だ。ここでは1500万ボトルが年間に作られているそう。

↑ビールの香りや苦味をつけるのに欠かせないホップ。チェコ独自のホップ(ŽATECKÝ POLORANÝ ČERVEŇÁK→おそらくザーツホップのこと)を入れて作ります。

↑25年の時間をかけてゆっくりと高くなっていくホップ。実物を見られるのは嬉しい。。

↑麦芽を煮沸して、甘い麦汁を作ります。

↑ホップを加えた後、酵母を加えて発酵します。

↑低温状態で貯蔵します。この部屋の気温は約2度。

この後、殺菌や濾過作業を行うのですが、、

↑はい! 特別に無濾過・無殺菌のビールをいただきました〜〜!! 酵母菌が生きた状態で、中に入っています。

これがね……ほんっと美味いんです!!! 無濾過の方が風味豊かで、味わい深くなるんですね。

チェコ強すぎるよな……🍺
ウルケルに、ブドヴァに……🍺

さすがビール消費量世界一のビール大国ですよ。

おかわりくれました。

物欲しそうに見つめてたら、もう一杯くれました。ありがとう、ありがとう、、

このあとは、ビールの瓶詰め工程を見学しました。大量のビールが、機械の手さばきによって瓶詰めされていく過程は圧巻です。

同じようにオートメーション化された工場でも、ウルケルの工場より近くで工程を見学できたのが嬉しかったです。

ビール作りをより詳しく学びたいなら、少し行くのが大変かもしれませんが、ブドヴァルの工場を見学されるのをオススメします。

ブジェヨヴィツェ・ブドヴァル工場

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