窓が開いている、というのがこの映画の第一印象だった。杉⽥協⼠監督の作品を見るのはこれが初めてだった。とりわけ大きな事件が起きることもなく、穏やかだとか静かだとか…
世界は一個の巨大な博物館である。あるいは記録装置である。アピチャッポン・ウィーラセタクンの監督作『メモリア』を見ていると、主人公のジェシカ・ホランドと共に博物館…
東京国際映画祭、実は今まで行ったことが無かった。今回見たのは『チュルリ』。あの『ジャッリカットゥ 牛の怒り』の監督リジョー・ジョーズ・ペッリシェーリの作品だ。 …
思っていた以上に好きな映画だった。 正直言うとそんなに期待はしていなかった。 というのは映画館で予告編をしつこいくらい見せられていたからで、予想される内容もよくあ…
これは音と光と箱庭の映画だ。 物語の背景でいつも音が鳴っていることが印象に残っている。 部室のカギを開ける音、上履きが床を擦る音、水槽のポンプの音、校舎の工事?…
東京タワーが真っ二つになって地面に突き刺さる光景を見るために何度も映画館へ足を運んだ。 タワーが崩壊して開けた視界に真っ青な空が広がる。風の中に上掛けを投げ捨て…