見出し画像

自分の人生を変えた忘れられない3曲

『鳥籠の宇宙』中谷美紀(‘97)

中学〜高校時代、中谷美紀のファンでした。
彼女のプロデュースをしていたのが、
坂本龍一だったのがきっかけで、
その後、長い時間をかけて、
音楽の深い世界へと入っていくことになりました。

最初は音楽のことがよくわからず、
おもに中谷美紀のルックスに
惹かれただけだったのですが、
彼女のインタビューなどを読むと、
坂本龍一のファンだと書かれていたのです。

「なるほど、それで坂本龍一が
プロデュースしているのか」とわかり、
音楽の方にも興味を持ったんですね。

そして、はじめて買った
中谷美紀のアルバムは、
この曲が収録されたベストアルバムです。

高校生だった私は、
この日、人生初の胃カメラを体験し、
それはそれは辛かったんですね^^;
(胃はいたって健康だった)

ものすごくつらい検査の後、
ささやかな自分へのご褒美として、
大好きな中谷美紀のアルバムを購入しました。

どの曲もいいと思ったんですが、
中でもこの『鳥籠の宇宙』の存在感は、
別格でした。

このアルバムに収録された、
他の曲に比べて電子音が多めで、
そこに音だけではなく、
空間を感じたのです。

「この人の作る音楽には空間がある」

人生ではじめて、
坂本龍一に意識が向いた瞬間でした。

いろいろ音楽のことがわかった
今の自分の耳で聴いても、
これは不思議な魅力を持った曲なんですよね。

リズムの感じはレゲエ、
バックで鳴っている電子音は
地味ながら壮大なオーケストラを感じさせます。

そして、中谷美紀の歌の部分は、
寂しそうにも、無感情にも感じられ、
まるで「籠の中の鳥」を
演じているようです。

まさに『鳥籠の宇宙』という曲名が
ピッタリなんです。

この曲と出会ってなかったら、
私は坂本龍一に興味を持つこともなかったし、
音楽の深い世界を知ることもなかったでしょう。


『Love’s In Need Of Love Today』
Stevie Wonder(’76)

この曲をはじめて聴いたのは、
24〜25歳の頃でした。

結婚したばかりの頃、
休日の朝、朝日が差し込む部屋で、
一人、この曲を聴いていました。

スティーヴィー・ワンダーは、
子どもの頃に親が聴いていて、
ずっと前から気になっていました。

ところが、私は10代の終わりから、
20代の前半まで、
音楽にハマっていたものの、
歌ものに苦手意識があったんです。

テクノをはじめとする
インストを中心に音楽を聴いていました。

なぜ、このタイミングで、
スティーヴィーのアルバムを手に取ったのか、
今となっては思い出せませんが、
はじめてこの曲を聴いた時の衝撃は、
今でも忘れられません。

ゴスペル風のコーラスからはじまり、
スティーヴィーの優しく力強い歌声が
それに続きます。

バックの演奏は、
それまでに私が聴いてきた
どの音楽よりもシンプルでした。

ドラムやベースの音は小さくさりげなく、
スティーヴィーのキーボードや
ストリングスも静かに鳴っています。

以前の私なら、こんな単純な音楽は
「つまらない」と思っていたはずなんです。

でも、この時は、
全然、つまらなくなかったんです。

ただただ、スティーヴィーの歌に感動し、
その声の惹きつけられました。

人生ではじめて、
「歌」というものの魅力が
はじめてわかった瞬間でした。


『きのうとは違う キミのこと』高畑充希(‘20)

高畑充希という女優が
私の中で特別な存在になったのは、
数年前に彼女の歌を聴いた時でした。

それまでにも彼女の演技は
観たことがあって、
ルックスもステキだし、
若いのに素晴らしい演技をする
女優さんだなと思っていました。

しかし、それだけなら、
私はここまで彼女のファンには
なっていなかったと思います。

彼女の歌をはじめて聴いたのは、
NHK の音楽番組
『おげんさんといっしょ』でした。

彼女の歌ったのは、
星野源の『Family Song』だったんですが、
そのキレイな歌声にビックリさせられました。

スティーヴィーで歌に開眼して以来、
歌にはうるさくなった私です。

そんなに簡単に「歌」で
感動する方ではないんです。

歌を聴いて「うまい!」
と思うことも滅多にありません。

そんな私が一目惚れしてしまったのが、
高畑充希の歌声でした。

『おげんさんといっしょ』で、
はじめて高畑充希の歌を聴いてから、
そんなに経っていない頃、
彼女が主演を務めていたドラマ
『忘却のサチコ』でも、
歌を歌うシーンがありました。

第二話だったと思います。

ミュージカルのようなシーンがあったんです。

コミカルなシーンだったんですが、
またしても、彼女の歌声に魅了された私は、
「彼女のミュージカルが観たい!」
と思いました。

しかし、私が住んでいる地域には、
なかなか彼女の舞台がくることがありません。

そんな願望を叶えてくれたのが、
映画『ヲタクに恋は難しい』です。

この映画はミュージカル風の映画で、
歌のシーンがたくさんあるんです。

劇場のスクリーンで、
この曲を聴いた時は、
あまりにも美しい歌声に、
うっとりしてしまいました。

そして、今の私は、
彼女のファンクラブにまで入り、
彼女が愛するミュージカルにも
強い好奇心を抱いています。

彼女がいなければ、
こんなにミュージカルに
興味を持つことはなかったでしょう。


サポートしていただけるなら、いただいた資金は記事を書くために使わせていただきます。