印象に残った本 BEST20(後編)
【約1800字/4.5分で読めます】
前回に引き続き「BEST20」を挙げていきます。
※番号が付いていますが、順位ではなく読んだ順番です。
⑪『デザインの授業 目で見て学ぶデザインの構成術』佐藤好彦
30歳直前に部署異動となり、「デザインの勉強もしなければ!」と必要に迫られて読んだ本です。
ここに出てくるデザインの話は、私の知っている映画や音楽の話に通じるものがあって、とても感銘を受けた本です。
⑫『ここらで広告の本当の話をします。』小霜和也
ここからは30代になってから読んだ本です。
デザインのことをひと通り勉強して、次に気になったのがコピーライティングでした。
著者の小霜和也氏は、私が10代の頃に影響を受けたプレイステーションの広告を手掛けた方です。
この本を読んで、著者の圧倒的な知識量に驚かされ、私もいろんな本を読むようになりました。
⑬『完本 カリスマ 中内功とダイエーの「戦後」』佐野眞一
この本を手に取ったのは、「なぜ、地元からダイエーが消えたのか?」という疑問を感じたのがきっかけでした。
'70年代には流通業のトップに躍り出たダイエーがなぜ、衰退していったのか、創業者の半生とともに、その歴史を振り返っています。
何度読み直しても飽きない名著です。
⑭『ユダヤ人大富豪の教え』本田健
この本は⑫『ここらで広告の本当の話をします。』の中で紹介されていて、気になった本でした。
日本人の若者が海外のユダヤ人大富豪と出会い、ビジネスの教えを乞う話なんですが、とにかくおもしろかったですし、人生においてためになる話がいろいろと出てきます。
帯にある「お金の話なのに、泣けた」はウソではありませんでした。
⑮『セゾン 堤清二が観た未来』鈴木哲也
かつて隆盛を誇ったセゾングループは、西武鉄道から派生した企業体です(グループが解体されたのは'01年)。
⑬『完本 カリスマ』で、セゾンがライバルのように書かれていたので、こちらも気になったんですよね。
私自身は子どもの頃は、セゾンを知りませんでした。
しかし、読んでみると西武百貨店、パルコ、無印良品など、知っている企業ばかりで、とても興味深く感じました。
創業者の堤清二氏は、芸術にも造詣が深い方で、セゾンの「文化戦略」に惹かれるところがありましたね。
⑯『哲学と宗教全史』出口治明
いろんな本を読むようになって、数年経った頃、気になっていたのが「哲学」と「歴史」でした。
そんなところへ、ピッタリなタイミング(2019年)で、発売された本書は、見つけた時にすぐさま買って読みました。
A5判(148×210mm)で400ページ以上ある分厚い本ですが、おもしろくていっきに読めます。
⑰『銃・病原菌・鉄』ジャレド・ダイアモンド
これはだいぶ前から気になっていた本だったんですが、数年前にようやく読むことができました。
コロナが流行りはじめた頃に読んだので「菌」の部分に、特に説得力を感じましたね。
どうして、ヨーロッパの白人たちが世界を席巻することになったのか、科学的に解き明かされています。
⑱『奇跡の経済教室【戦略編】』中野剛志
これもコロナがなかったら読まなかったかもしれない本です。
感染症が流行り出した時、私が一番気がかりだったのは「経済」のことでした。
こういうことを言うと、「命の方が大事だろ」みたいなことを言う人もいますが、そういう人たちは本当のことがわかっていません。
特に、日本では年間に2~3万人の自殺者がいることは、すべての国民が理解すべきことだと思います。
その中には経済的に困窮して、そのような結末にいたった人たちも多くいるでしょう。
そういう社会ができたのも、国民(政府も含む)の「お金」の捉え方が間違っているからです。
これは単純に「経済」というだけでなく、生き方を考えさせられる本です。
⑲『反応しない練習』草薙龍瞬
悩んだ時には「本」の力を借りることにしています。
中でもこの本には助けられたんですよね。
「反応しない」ことがいかに大事か、本書を読むとよくわかります。
この本から教わったのは、常に「今」を大事にすることです。
⑳『檸檬』梶井基次郎
これは割と最近読んだ中で(読んだのは昨年)、もっとも印象に残っている本です。
こういう本の良さが理解できたのも、note にきてから、「詩」の依頼を受けて、「詩」の世界を学んだことが大きかったような気がします。
この本で描かれているような「静かな世界」が今の私には合っています。
(完)
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