交わり

五分の四のほんとうと五分の一のいろどり。

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五分の四のほんとうと五分の一のいろどり。

最近の記事

ビニル傘もなかなかいいね 透明なキノコが歩いてるの、たのしい

    • 帰り道

      「うわぁ、寒いね。もう4月なのに」 私達は今コンビニを出たところだ。ついさっきまでコンビニの飲食スペースの一角でアイスを食べていたのだ。 「アイス食べてから沢山お喋りしといてよかった。こんなに寒いと凍死しちゃうところだったね」 「ほんとほんと」 「あのね、あんまり喉が冷たいから、私達、ここで凍死しちゃうの。それで、朝になって学校にきた人が私達をみつけるのよ。」 「ここそんなに人通り少なくないでしょ、皆見て見ぬふりしすぎだよ」 確かに、と笑った。 「それでね、私達は

      • 夢をみるひと

        • センセイのこと

          私が小学校6年生のとき、センセイは30歳になった。これは、センセイの誕生日の話。 「お誕生日おめでとうございます、先生。」 先生は生徒に恐れられていたので、祝ったのは私と他数人であった。先生が最初に提示した『ルール』を破ったものに対しては非常に厳しく、私でさえ教室の外に出されたことがある。先生のせいで何人の生徒がやめていったことか。 私にとっても、先生は怖い人、であったけれど、それだけではなかった。先生は小学生の私を子供扱いすることは決してなかった。授業中は厳しく鮮やかに解

        ビニル傘もなかなかいいね 透明なキノコが歩いてるの、たのしい

          毎晩寝る前に あぁ、このまま世界が終わっていいのに と思います。私は、きっとそれほどまでに幸せなのです。

          毎晩寝る前に あぁ、このまま世界が終わっていいのに と思います。私は、きっとそれほどまでに幸せなのです。

          あの夜

          信頼できるはずの人に囲まれているのに、誰にも助けを求められなかった。自分で自分を守るためにもがいたあの夜のこと。自分のために、綴る。 私は、逃げたのだ。どうやってだったか覚えていないが、携帯電話を握りしめて、ひっそりとバルコニーに出た。友人に電話をした。自分でもよくわからないのだが、なんともへらへらとした口調で話したような気がする。さらに、その時の友人の言葉などなにも覚えていない。 私は、平静を装ってリビングに居座った。なに食わぬ顔でテレビを観た。しばらくすると、それはや

          手紙

          綺麗なメモパッドを買ったので手紙を書こうと思いました。吉祥寺にあるお気に入りのお店なので、今度君が来たら紹介したいな。 最近、消費欲というのか、何でもかんでも買いたい、という気分になるので困っています。すぐにお金が無くなるので、やはりそれなりに収入のある職につきたいなぁと思ってしまう。 そういえば、今日の昼に新元号が発表されました。平成もあとひと月なんて、早いね。ずっと仲良くしているのに、大きなお出掛けもしたことないね。今度会うときパーッとどこかへいこうか。なんだか想像も

          いきてほしいうた

          人生ではじめてつくった歌です。 普段はnanaというアプリで歌っています。

          いきてほしいうた

          いきてほしいうた

          幼馴染みの話

          私には、長い付き合いの友人がいる。何年なのかはパッとはわからない。とにかく十数年、とにかくそのくらい。 私と彼女は、互いが固定電話以外の連絡手段を持つまでの間、(あえて携帯電話とは書かない。彼女はいまだ携帯電話を持たない古風な人なのだ。)ずっと手紙でやり取りをしていた。多いときは月に4回、普段は月に2回くらい書いていただろうか。 LINEやInstagramを使用するようになって、手紙でのやり取りはぐっと減ったが、時々彼女から手紙が届くことがある。「なんか手紙書きたくなっ

          幼馴染みの話

          私の悪いところ

          悪い人間、汚い人間、それ故に嫌われている人間をみると、まるで自分のように思えてしまい私はつい許してしまう。これは私の最も悪いところであり、直すべきところである。 昨日、もう二度と会わないと決めている人間が、関東への引っ越しを完了させた。無論興味などないのだが、悲しいことに情報は入ってくる。関係は一生続くのだ。 結構なことだと思った。私は、恨む力が人より弱いので、死んでしまえとは思わない。私達は別々に幸せになるのだ。貴方は金輪際私に接触してはならないのだ。 LINEのデー

          私の悪いところ

          火の話

          私は時折、どうしても火が見たくなる。抑えきれず見たいのだ。コンロの火でもいいし、ライターの火でもいいが、つい蝋燭に火をつけてしまう。 見たい、と思ったその時は、集中してじっと火を見る。そっと火の真上に手を回してみるなどして、熱を感じる。いつも、火は思ったよりも熱いな、と思うのだ。

          いち

          ¥10,000

          いち

          ¥10,000

          甘いものを食べて満たされて、そんなことで人生をすすめていきたい

          甘いものを食べて満たされて、そんなことで人生をすすめていきたい