「闇を背負って。」
夏目漱石著・「こころ」を読んだ。
noteで本のアウトプットはしてきたけど、
小説は暫くしていなかったから久しぶりにしてみようと思う。
毎日読書をする中で、
俺は絞らず色んなジャンルの本を読むようにしているんだけど小説だけは欠かさずに読んでいる。(毎日3ジャンルの本を読んでいる。)
知識を広げることは大事だけど、言葉の感度を上げたり表現を磨くことができるのは小説だからだ。
夏目漱石の中長編小説は出版された順から読んでいて最近やっと超有名な「こころ」まで行き着いた。
というか、「こころ」に興味があったからそれを読むために順番に読んでいたようなもの。
そっちのほうが時代や漱石の文脈を抑えることができて内容がより深く理解できるんだよね。
では、本題。
「こころ」を読んで色んな感想が出てくると思うけど、
俺は先生の心境に理解ができた。
もちろん、全部にはできないけどね。
なんかわかるわー。って感じ。
俺は世界中の人々の過去や心境を知らないから一概には言えないけど、
心の中に闇を抱えている人は多いと思っている。
で、その闇との付き合い方で人生は大きく変わる。
先生のように抱えていた闇が背負いきれなくなると、
キッカケ一つで自分を死に追いやってしまう。
そう、闇を背負いきれなくなると飲み込まれてしまうんだ。
それくらい闇って危険なものだ。
だから、心の闇を抱えているならまずその特性を知らないといけない。
スッキリするから抱えているものを他人に話たらいい。
みたいなアドバイスをよく聞くけど、結構無責任だなと思うんだよね。
というか、悩みでも不安不満でもないんだよ。
抱えている・背負っているものは闇なんだよ。
話してスッキリするわけないし、何の解決にもならない。
スッキリするからとか言っている奴は自分がスッキリしたいだけだ。
自分が知らなかった相手の抱えているものを知れるんだからね。
話してスッキリしなかったらどういう責任を取るつもりなんだろうか。
(俺ひねくれすぎか。笑)
先生は抱えていた闇を妻には話さなかったんだよね。
それは話したとしてもスッキリしないとわかっているのもそうだし、
話してしまうと妻にも闇を背負わしてしまうからだ。
(先生の闇は妻が関係している。)
だから、もっと話してほしいと思っていた妻に絶対に闇を話さなかった先生は立派だなと思った。
ただ結局、死んだ後に妻には背負わしてしまうかもしれないけどね。
先生が私に遺書で全てを曝け出したのは信頼していたのもあるけど、先生の闇に関わっていないからだろう。
以上書いてきたように心の闇の特徴をまとめると、
・無くならない
・話してもスッキリしない
・他人に感染する可能性がある
・飲み込まれると超危険
こんな感じだろう。
俺が全部は理解できないけどなんかわかるわーって思ったことは、
闇は無くならない・別に話してもスッキリしないってところ。
じゃあ、闇を抱えてしまったらどうしたらいいのか?
それは闇と上手く付き合っていくしかないだろう。
闇を打ち消すにはこれをすればいい!
みたいなものはハッキリ言って無いでしょ。
あったら皆やってるよ。笑
闇は消えない。
だからこそ闇の特性を知るべきだし、
スッキリするからなんて無責任なアドバイスしないで自暴自棄にならないように見守るべきだ。