見出し画像

「ヒトと文化。」


今日のブログはこちら!

人は役割を演じる生き物。

この性質を理解したかったら読んでみて!



では、本題。


ジョセフヘンリック著・「文化がヒトを進化させた」を読んだ。


ハーバード大学で人類進化生物学教授を勤める著者が書いたのがこの本。

”ヒトは地球上で他に類を見ないほどユニークな動物で、その遺伝的進化の最大の駆動力となってきたのは「文化」である”

この考えのもと、なぜヒトはそんな独自の進化の道を歩むことができたのか、それはいったいどの時点からなのか、つまり人類の起源、人類の誕生の秘密に迫ろうとしたのが一冊。


超骨太の内容だったけど、未来を考える上でも、人間を理解する上でも、かなり勉強になった。



以下、ざっとまとめ。



ヒトは、文化に依存している種である。

(この本で言う文化とは、道具、技術、経験則、習慣、規範、動機、価値観、信念など、成長過程で他者から学ぶなどして後天的に獲得される、ありとあらゆるもの)

つまり人は、狩りの仕方や、道具の作り方などを他者から学んでは改良を加え、前世代から受け継いだ技術や知識に磨きをかけて、次世代に伝えていき進化してきた。


そして生存や繁殖に有利な情報が人々の頭脳に貯えられていくにつれて、ヒト社会にはプレスティージ(信望・名声)に基づく社会的地位が生まれた。


社会的相互作用が活発で、人々が他者を手本にして文化的に学び、プレスティージ(信望・名声)に基づく地位がある人物をモデルにして学ぼうとする人々から成る集団からは、「社会規範」が出現してくる。


この「社会規範」、つまり集団がより良く生きるためのルールがあったからこそ、人類の共同体は結束し、協力し合って生き延びてこれた。


そしてありとあらゆる分野が「社会規範」の影響を受け、名声や信望が重んじられる社会が誕生した。


さらにこうした社会環境が何万年にもわたって作用し続けた結果、人類の集団的知性・「集団脳」が誕生した。


人類が高度なテクノロジーを発達させることができたのも、地球生態系で圧倒的な優位を獲得することができたのも、幾世代にもわたって受け継がれてきた「集団脳」のおかげであって、生まれつき個人に備わっている才能や創造力のおかげではない。


人口規模が大きく、相互連絡性の高い集団ほど「集団脳」のサイズが大きいから、より高度な道具、技術、武器、ノウハウを生み出すことができる。


じゃあ、文化の質と量からみても、集団脳の規模拡大の鍵とされる人々の結びつき度合いからみても、これまでとはまったく異なるレベルに達しようとしている現代のヒトはどこへ向かうのか?


以上、ざっくりまとめ。


正直、骨太すぎてまとめただけで精一杯。笑


噛み砕いて活かすレベルまでにはまだまだ読み解けてはいない。


だけど、


大きな社会の流れ、つまりマクロ的な視点で観れば「社会規範」や「集団脳」ってのがキーポイント。

個人レベルで考えられるミクロ的な視点で観れば、メンタライジング(他者をよく観察して学び取る能力)とプレスティージ(信望・名声)がキーポイント。


「サピエンス全史」と併せて読むと、社会や人間の見方がより変わるよ。




この記事が参加している募集

推薦図書

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?