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育成クラブとしての価値を見出したサガン鳥栖

おはようございます。

いつも読んでくださる方々、フォロー、スキしてくださる方々ありがとうございます♪

サッカーワールドカップも無事終わりました。
日本代表の活躍は実に素晴らしかったです。

海外クラブはシーズン途中で中断していたのもあり、各国徐々に試合を再開していますが、日本のJリーグは春秋制のリーグのため前倒しで今シーズンのリーグ、ルヴァンカップ、天皇杯は終了しています。

サッカー熱が下がりそうではありますがサッカーファンとしてはシーズン後にも楽しみがあります。
それは”移籍市場
Jリーグはすでに活発的に新たに選手を獲得しているという報道がでています。

DAZNがスポンサーになったことにより各クラブへの分配金が増えたこともあり、より積極的に補強に入るチームが多い中、毎年主力を取られているのに一度も降格をしたことがないJ1クラブ”サガン鳥栖”についてピックアップしたいと思います。

1.クラブ規模に合わなかった大物選手の獲得による大赤字経営

九州地方の佐賀県鳥栖市を本拠地としているJ1クラブ”サガン鳥栖”
1997年に市民クラブとして創設。1999年のJ2リーグ発足に伴ってJリーグに入会。
2012年シーズン初のJ1昇格をしています。
2018年にクラブは2010年南アフリカワールドカップで優勝したスペイン代表メンバーの”フェルナンド・トーレス”を獲得。

サッカーを知っている人なら知っているという知名度の選手の加入により、成績と経済効果がでたら良かったのですが、チームの成績は下位のままでした。
全盛期を過ぎていてかつ慢性的な怪我をもっていたのもあり、加入から1年半後にトーレスは現役を引退しました。

その時トーレス選手に払っていた年俸は推定約5億円。
金額にあった活躍とは言い難いがトーレス選手の人柄が良かったためサポーターから特に文句は出なかったが、経営としては大失敗。
ここからがクラブにとって大変な時期に突入しました。

2.赤字過ぎて主力選手の引き抜きが相次ぐ

もともと地方クラブなので大口のスポンサーがいないのもあり、トーレス選手の獲得資金の補填はその都度スポンサーの獲得、チケット、グッズの売り上げで賄いますがそれでも赤字の補填に追いつかない。

Jリーグのクラブライセンス制度の関係で赤字経営が3期連続の場合、成績とは関係なく降格となるため、クラブ側としてはとにかく黒字化を目指す必要があります(2020~2021シーズンはコロナの影響もあり特例措置あり)

良い順位で終われば賞金額が大きく変わりますので、上位を目指しますがそれはどこのチームも同じ。
ただ資金がなく良い選手の補強が中々できないため、現状いるメンバーで頑張りたいが逆に良い選手が引き抜きにあいます。
サガン鳥栖側としては引き留めたいが、今よりいい条件を出される上に移籍金も払ってくれるため売らざるを得ない。

2020年シーズンから2022年シーズンまでの間、レギュラーメンバーが同じチームと思えないくらい変貌しております。
特に毎年のごとく名古屋グランパスと横浜・F・マリノスへの移籍がすごかったです。

顕著だったのは、下部組織出身でチームの主軸を担っていた松岡大起選手がシーズン途中でサガン鳥栖より順位が低く降格圏内にいた清水エスパルスに完全移籍しました。

出場機会がなかったのであれば移籍は選択にあるが、松岡選手はバリバリのレギュラーでした。
しかも期間限定のレンタル移籍ではなく完全移籍での移籍です。

下部組織出身なのもあり経営状態もわかるから、チームへ資金を残すために移籍を選択したのかと考慮します。

3.未だJ2降格無しなのは育成が功を奏してきたため

レギュラークラスが毎年引き抜かれるサガン鳥栖ですが、不思議なことに2012年の初昇格以降J2へ降格を実はしていないのです!!

クラブ規模でいえば完全に上のFC東京、ガンバ大阪、名古屋グランパスなどがJ2降格を2012年~2022年の間でしているのにも関わらずにです。

なぜ降格をしないのか?
それは育成と下部組織の躍動がトップチームを支えているからです。

先日行われたクラブユース、高校世代の№1を決める大会、高円宮杯で優勝、日本クラブユースサッカー選手権優勝、高円宮杯JFA全日本U-15サッカー選手権大会も優勝と現時点でユース年代で最強なのがサガン鳥栖U-18とU-15であり、その下部組織出身者がトップチームで活躍もしています。

現清水エスパルスの松岡大起選手、浦和レッズの大畑歩夢選手、鹿島アントラーズの樋口雄太選手、ポルトガルのサンタクララ所属田川享介選手も元はサガン鳥栖U-18出身。
16歳でプロデビューし今でもレギュラーでありU-24日本代表にも飛び級で招集された実績を持つ19歳の中野伸哉選手もいる。

来年1月にドイツ1部の強豪バイエルン・ミュンヘンに移籍が決まった攻撃的MFの福井太智選手はU-18所属で先日の高円宮杯の優勝の立役者。

下部組織出身ではないが、東京オリンピックメンバーにも選ばれたシント・トロイデン所属の林大地選手、現日本代表の鎌田大地選手もサガン鳥栖出身でありとにかく10代~20代前半の選手が躍動しているチームです。

トップチームのレギュラーの半数が生え抜き選手や下部組織出身者というのもあり、サッカーのクラブ経営としてとても良いことなのです。
そして下部組織出身者を高値で移籍させることができたら契約していた何倍もの資金がクラブに入ることで黒字化を目指します。

4.反撃にでるであろう来シーズンに期待


またサガン鳥栖の強みとしてお金がない分スカウトが上手、他チームで伸び悩みくすぶっていても活躍させ再生工場もできるのがサガン鳥栖というチーム。
そこで成長してまた別のチームに引き抜かれるという循環も起きています。

ただ今までは引き抜かれるチームでしたが、来シーズンに向けて多くの補強をしています。
代表クラスも完全移籍で獲得をしていますので、若手と上手くマッチ出来たら上位争いに食い込めるかと思います。

最後に

地方クラブの希望の星として今は経営陣の問題はありますが、育成の最高峰モデルであるスペインのバルセロナのようなクラブを目指してほしいです。

下部組織出身グアルディオラを監督にメッシ、シャビ、イニエスタ、ブスケツ、ピケ、セスクで欧州無双した時代、現在もファティ、ガビ、ペドリ、久保建英選手と育成出身者が世界レベルで活躍している。

そんなクラブが日本でも生まれたらクラブ経営にも日本サッカーの向上にも繋がるのでサガン鳥栖の活躍に期待したい。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
ではまた。

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