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【雑談】ありえなくらい涙もろい話

疲れて帰ってきた女性が、玄関前に置いてある段ボールに向かって微笑みます。
「好きなこと、私のペースで。」
置き配を推奨するCMのひとことです。

あれ?
頬を涙がつたっています。


主治医はよく、「人間は感情の奴隷なんだよ。」と言います。

その通りだと思います。
感情に抗うというのは、なかなか難しいです。

楽しくて、ラクで、気持ち良い方に流される。
人間の摂理のように感じます。


双極性障害という、「感情」の障害を抱えている私なら、なおさらです。


双極症では、強い感情を感じそれに抗うとき、脳の扁桃体(脅威に対する恐怖などの感情反応に関与する部位)が過剰に活発化する

本人と家族のための双極症サバイバルガイド,
ディヴィット・クロウィッツ著, 加藤忠史訳(2023)



例えば私は、ありえないくらい涙もろいです。

どれくらいかというと、ちょっと感動系のCMを見るだけで、涙が出てきます。
NHKのドキュメンタリーなんか見た日には、1日中泣いています。

ひとつ、大きな特徴があります。
自分の話をするとき、いつも泣いてしまうのです。


訪問看護という、障害を持っている人が利用できるサービスを使っているのですが、
流れで自分の過去の話になると、看護師さんの前で涙が止まらなくなります。

おもしろおかしく昔の失敗のことを話すから、顔は笑っているのに、なぜか涙が止まらなくなるのです。
あれれ?水道の蛇口、閉めようとしてるのに、水が止まらないぞ?みたいな感じです。


通院でも、涙が頬をつたうのは毎回のことです。
主治医にばれてるかどうか微妙なくらいの「やや泣き」ですが、自分のことを話すと、反射で涙が出てしまうのです。


ちょっと困ることもあります。
人前で泣いてしまって、気味悪がられるのです。


「もういい大人なのに」と言われたこともあります。


分かってる。
でも、勝手に出てくるものを止めるというのはなかなか難しい。

泣きそうになったとき、めちゃくちゃ腕をつねるとか、必死に楽しいことを考えるとか、色々試したのだけれど、あんまり効果がない。


どうにかしたいなあ。
感情が高ぶる病気だから、仕方ないのかな。



心を揺さぶられると、波が襲ってくる


私にとって、感情は波です。寄せては返す、抗うことのできない存在です。

感情は、いつの間にか私のことを飲み込んで無人島へと連れていきます。
「うつ」という名の孤島で、食べては吐くことを繰り返します。

いつの間にか、波は静まり、かんかん照りになります。
私は、自分でボートを漕いで、もといた場所に戻っていくのです。


すると、他者はびっくりします。
急に連絡もなく居なくなった人が、元気になって帰ってきたからです。
「そう」になった私に、人々は奇異な目線を向けます。


感情をサーフィンみたいに乗りこなす方法、
知りたいなあ。


発症する前は、どうやって感情をコントロールしていたんだっけ?
たしかにそれができていた時期はあったはずなのに、忘れちゃったな。


頑強なサーフボード、
どこに売ってますか?

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