TBSの決算から分かる本当は〇〇〇の会社(テレビ業界編③)

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。

テレビ業界編第3弾として、今日見ていくのは㈱東京放送ホールディングスです、通称TBSですね。
ちなみにTBSは(トーキョー・ブロードキャスティング・システム)らしいです。

テレビ業界編① フジテレビ
テレビ業界編② テレビ朝日

それでは早速こちらをご覧ください。

2016年3月期 第2四半期 決算報告

どうやら減収減益となっているようです。
テレビ局は減収減益のところが多いですね、テレビ離れを痛切に感じます。

つづいては、こちらをどうぞ。

2016年3月期 第2四半期 決算報告1

TBSのテレビ事業としても減収減益ですが、四半期レベルで18億円の利益を出せてはいるようです。

とはいえその要因が、コストカットのようなので未来を感じられるような内容ではありませんね。
撤退戦の中で稼げるうちは稼ぐといった感じでしょうか?

続いてこちらの資料をご覧下さい。

2016年3月期 第2四半期 決算報告2

実はメディア事業よりも、不動産事業のほうが利益を上げていることが分かります。
フジテレビもそうでしたが、テレビ局は一等地に不動産を持っているので非常に強いです。

続いてこちらをどうぞ

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自己資本比率が74.2%もある事が分かります。
テレビ朝日に続き良好すぎる財務体質です。

面白ポイント!!投資有価証券

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投資有価証券の額がなんと4491憶円もあります!!
ものすごい額の有価証券を保有していることが分かりますね。

ところで投資有価証券って何?

投資有価証券とは何なのかからざっくり説明すると、近々は売るつもりのない、もしくは売る事が難しい(株式の持合いなど戦略上の理由)有価証券の事です。

それでは普通の有価証券と会計上何か違いがあるのでしょうか?

こちらの資料をご覧ください。

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その他有価証券評価差額金という項目が2270憶円もある事が分かります。
この項目が通常の有価証券と投資有価証券の違いです。

通常の有価証券であれば、含み益は決算上利益として扱われます。
しかし投資有価証券はその他有価証券評価差額金という項目名で、このくらい含み益があるよーって表示されるのです。
決算上は利益とはならないんですね。

例えば100万円で買った有価証券が150万円になれば、売っていなくても50万円利益を計上する必要があります。
一方100万円で買った投資有価証券が150万円になれば、その他有価証券評価差額金を50万円計上することになります。

なぜそんな違いがあるのでしょうか?

会計の目的の1つはどうやったら投資家が誤解しないように情報が伝わるかです。

つまり、売る事がない投資有価証券の値段が変動したからといって、利益を計上してしまったら投資家が儲かっていると誤解してしまって困るよねってことです、売るまではどうなるか分かりませんよね。
でも含み益があるのにそれを表示しなかったら、投資家が財務状況悪いと勘違いしちゃうかも
という投資家に誤解無く情報を伝えるための、2つの悩みの折衷案がその他有価証券評価差額金という項目なんですね。

話をTBSに戻しましょう。
約4500億円の有価証券を持っているTBSは何と、含み益を2270億円も抱えているのですね。2200億円も有価証券を買ってほぼ倍になっているわけです。

ソフトバンクも驚きの投資成果です。

TBSは投資会社である!!

続いてこちらの資料をご覧ください

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受取配当金が半期で48億円ほどある事が分かります、また先ほどの資料の通り不動産の利益も40億以上あるわけです。
税引き前の純利益が110億円ですからそのほとんどが、有価証券投資と不動産投資からきているわけです。

売上高こそ大半がテレビ事業ですが、その実態は2200億円の含み益をもった有価証券を約4500億円持ち、利益の大半を有価証券と不動産から得る投資会社という事です。

TBSの未来!!

このTBSも前回の記事のテレビ朝日と同様の計算をしてみると割安です。
また、テレビ朝日の記事では株主構成上の問題で割安が放置されているという話をしましたがTBSの場合は株主構成も特殊ではありません。

今後は、テレビ事業で稼げなくなりお金を使う場所がなくなっていくと株主還元という流れになる可能性があります。

テレビ事業への投資規模に注目です!!

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