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僕にとって、音楽はライフワーク。だからこそ、仕事を続けていく。ーegw(ゆ〜すほすてる)

過去に、ライブサーキット「いつまでも世界は・・・」や「ナノボロフェスタ」にも出演。今、京都の音楽シーンで注目を集めるバンド、「ゆ~すほすてる」。バンドのフロントマンであるegwさんには、会社員としての顔もある。なぜ、彼は会社員とバンドマンという二つの顔を持つことにしたのか。今回はその音楽と仕事に対する想いに迫った。

<Profile>

egw
京都生まれ。大学時代からバンドを始める。社会人になり紆余曲折を経て、大学在学中に結成したバンドを解散。その後、自身のプロジェクト「ゆ~すほすてる」をスタート。現在はギターボーカル、ベース、ドラムの三人編成となり、精力的に活動中。


音楽で食べていくことよりも、音楽を続けていくことが大切だった。

ー会社とバンド。ふたつの顔を持つことになったきっかけとその理由は?

僕が働きながら音楽活動をしているのは、「バンドをずっと続けていきたい」という気持ちが大きいからですね。大学を卒業してからも、まずは就職する、という道を選びました。

ー音楽に専念して、音楽で食べていきたい!という思いはなかったんですか?

正直、そういう気持ちがないわけではなかったです。でも、就職活動を始める時点で、音楽的に何者にもなれていなかった。その段階で、「フリーターをしながら音楽活動をするのは無理だな」と思い、真面目に就職活動をし、堅実な会社に入社しました。

ーとても現実的な考え方ですね。

そうかもしれないですね(笑)やっぱり僕の中で、大切なことは、音楽で食べていくことよりも、音楽を続けていくことの方が大切だったんです。そのために金銭的にも、心理面的にも安定する、ということは重要でした。

ー現在は設備関係の会社に勤めながら、「ゆ~すほすてる」のボーカルギターとしても活動されています。今の会社を選んだのには何か理由があったんですか?

土日祝が休みというのは大きかったですね。前身バンドを解散してから、「ゆ~すほすてる」の活動を始めたんですけど、その前後に仕事も嫌になってしまい、会社をやめてしまっていたのでフリーターみたいな感じでした。実際その時期は、時間も融通がききやすかったし、友達のバンドのサポートなどもさせてもらってライブばかりやっていて、バンドマンらしい生活をしていました。

ーフリーターを続けるという道は考えなかったんですか?

良い悪いではないのですが、個人的にはやっぱり金銭面と、社会的な保証という面で、「この生活はいつまでも続けられないな」と感じていました。実際に貯金を切り崩しながら生活してましたし、楽しいと同時に、不安も大きかった。だから、まずは、「バンドをやりながら働ける会社」を第一条件として、転職活動をしました。その時に縁があったのが、今の会社ですね。

フリーター時代があったからこそ、自分の音楽との向き合い方や、お金に対する考え方、人生について見つめ直せましたし、それが今の自分の活動に結びついてると思います。

今の仕事に就いてから、昔よりも、人の考えを受け入れられるようになった。

ー現在の生活ペースと活動ペースを教えてください。

まず平日は、8時30分から17時30分まで仕事をしています。仕事が終わってから、帰宅してから、曲作りや、宅録をしたりしています。

そして、休日にバンドのメンバーと予定を合わせてスタジオ練習に入ったり、ライブをする、というのが基本的な活動ペースですね。あと、空いた時間には、他のバンドのライブを見に行ったりもしています。

ー今は営業の仕事をされていますが、今の職種に就いてから、バンドに対する向き合い方に変化はありましたか?

昔より人の考えを受け入れられるようになりました。というのも、前身バンドや学生時代にバンドを組んでいた時は、メンバーが持ってる価値観や解釈が受け入れられないこともあり、それによってメンバーとの関係に軋轢が生じたり、自分の気持ちがしんどくなってしまったりしていたんです。でも、営業の仕事は、第一にお客さんの気持ちを考えて動かなければならない。仕事の経験を積むうちに、バンド活動でもなるべくメンバーの気持ちを汲んで運営するように意識するようになりました。過去の自分本位だった頃より、変な言い方かもしれませんが、人のことを許せすようになったんだと思います。

ーegwさんはバンドのマネジメントも担当していますが、マネジメント面での変化はありましたか?

まず、メンバーにひとりでも「バンド活動がしんどい」と思う人を出さないようにできればと思うようになりました。特に、メンバーもそれぞれ自立している社会人なので、私生活も色々あると思いますし…。負担の大きいライブには出演を控えたり、スケジュールも詰めすぎないようにして、なるべく心理的なしんどさを減らすように心がけていますね。

ー仕事が終わってから、曲作りをするのは大変ではないですか?

精神的な面で、というよりは、体力的な面でキツさを感じる時はあります(笑)今は筋トレを日課にして、基礎的な体力づくりをしています。

ー社会人で音楽活動をするというのは、時間的な制約もあってなかなか踏み出せない人も多くいると思います。メンバーで時間を合わせる工夫などはしていますか?

バンドの予定はなるべく先々まで決めておくようにして、スケジュールに無理のないようにはしていますね。あとは、家でデモを作った時はメンバーにデータを共有しています。「この曲を練習しておいて!」というより、「こんな曲作ったけど、どうかな~」みたいな軽い感じで送ってますね(笑)先に曲の原型を把握しておいてもらえば、実際にスタジオで合わせた時にアレンジもスムーズに詰めることもできますし、またセッションでも面白いフレーズが生まれることもあると感じています。

僕にとって音楽はライフワーク。だからこそ、これからも仕事を続けていきます。生活の基盤を整えながら、もっと人に聞いてもらえる曲を作っていきたいですね。



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