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非常宣言(ネタバレ)映画の話

アマプラで見れたので見ました。ものすごく面白かったです。

バイオテロで乗客乗員が次々と謎の病気に感染し、墜落の危機にある航空機。燃料切れまでの間にどこかへ着陸しないと大変・・・っていう映画です。全部ネタバレしつつ感想など。

▼登場人物
ク・イノ:事件を地上から捜査する刑事。妻が問題の飛行機に乗っている。
パク・ジェヒョク:娘とともに飛行機に乗っている。元パイロット。
キム・スッキ:国土交通省大臣。イノ刑事とともに地上で事件解決に奔走する。
リュ・ジンソク:機内にウイルスを持ち込んだ犯人。自分も死ぬつもりで乗り込んでるので無敵の人。

▼ストーリー
ジンソクは手荷物検査をスルーするために、自分の脇の下をナイフで切り裂いてそこへウイルスの入ったカプセルを埋め込んで飛行機に搭乗。
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飛行機はイノ刑事の妻や、娘の転地療養のために乗り込んだジェヒョクら、150人を乗せて飛び立つ。
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地上では、飛行機を襲うという強迫動画がアップされていることが発見され、イノ刑事が発信元の捜査に行くとウイルス感染で死亡した人の死体を発見。
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ジンソクは身体に仕込んだウイルスのカプセルを取り出し、機内にまき散らします。そのころ地上で事件の捜査に当たってるイノ刑事は、ウイルスによる殺人犯、さらには自身の妻が飛行機に乗り合わせていることを認識。
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脅迫動画を見て、その犯人とソックリなジンソクを確認したジェヒョクはジンソクを取り押さえて拘束しますが、機内には既に感染が広がっており死亡者も出ています。
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犯人のジンソクも感染し、発症して死亡。パイロットも死亡。飛行機は落下を始めて大ピンチ。元パイロットのジェヒョクが済んでのところで機体を立て直して墜落の危機は回避。
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機内では次々と感染が進みパニック状態に。飛行機はハワイの空港への着陸を試みますが、アメリカが入国拒否。ソウルへ戻ることを余儀なくされます。
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イノ刑事のもとに製薬会社プリコム社の社員からの告発の電話が入ります。致死性の高いウイルスを中東から購入したが、事故で犠牲者が出た。その担当者こそが犯人のジンソクだったというもの。
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ジンソクは既に辞めているのでウチは関係がないと協力を拒むプリコム社。そこへキム大臣が現れて強権的に協力を要請。ワクチンが存在することが確認されます。
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ハワイで着陸を断られた機は日本の成田空港への着陸を試みますが、自衛隊機のスクランブル&威嚇射撃によって拒否され、成田着陸を断念。燃料が底をつきかける中、ソウルへ戻ることに。
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しかし、感染者を満載した機を着陸させることに賛否の議論が持ち上がります。しかもワクチンが本当に効くのかは実証されていません。
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イノ刑事は自らウイルスを身体に注入し、その上でワクチンを打って身体を張ってワクチンの効果を試します。
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その頃機内では、国を守るためにウイルスを機内に封鎖(=全員で自死)するという選択をし、それを地上に伝えました。
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しかしイノ刑事がワクチンによって回復し効果を実証、飛行機はそれを受けて残り少ない燃料でどうにか着陸に成功、事件はとりあえず解決しました。
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イノ刑事はワクチンにより命は助かったもののウイルスの後遺症で車椅子と呼吸器をつけた状態に。キム大臣は一連の責任を取って辞職しました。

見どころ満載で、最初から最後まで見ているこっちの緊張感とテンションが持続して、とても面白く見れました。すごい映画です。

犯人を演じるイム・シワン、ハンサムでカッコいいんですが言動が怪しすぎてものすごいサイコパス感。この犯人との機内での駆け引きみたいな展開になるかと思ったら、案外アッサリと自身も感染して死亡退場。

ここからの墜落ピンチシーン、すさまじかったです。なんでも飛行機の胴体を買って、それを回転する巨大な機械にセットして撮影したんだとか。機内の映像の臨場感と迫力がすごいんです。

髪の長い乗客の髪がゆっくり上に上がり始たかと思ったら、シートベルトをしていない乗客が天井にドーン!からの大パニック。これぞ臨場感!パニック!というものを見せてもらいました。

成田への緊急着陸要請からの、自衛隊機スクランブル、威嚇射撃。ここは韓国の人って日本や自衛隊をこう見てるのか・・・ってちょっと複雑な気分になりましたが、そういうことじゃないみたいです。

威嚇射撃は映画的誇張として、韓国本国でも「ウイルス積んだ飛行機は降ろすな」みたいなデモが起こってたりしてて、とにかく異常事態で大ピンチだっていう描写の一環ってことですね。

閉鎖されて空を飛んでいる飛行機という状況がダイヤモンド・プリンセス集団感染を思い出させるように、世界中の人がコロナ禍を経験したからこそ実感できるウイルスの恐怖、これがこの映画の怖さを増しています。

タイトルの「非常宣言」っていうのは航空用語らしくて「えらいことがあった場合に宣言すると、その飛行機は他の飛行機よりも優先して着陸できる」っていうものだと冒頭でテロップによる説明が出ます。

でも、映画の中ではウイルス満載の飛行機の着陸なんて冗談じゃないと言わんばかりに、非常宣言クソ食らえみたいなことになっちゃってます。そのくらいえらいことが起こってるってことです。

ウイルスのカプセルを身体に仕込む作業は家でやってこいよとか、さすがに自衛隊機がそんなことで発砲しねえよとか、突っ込みどころが色々あることは確かですが、そんなことは些末なことです。

イノ刑事のソン・ガンホ、大臣のチョン・ドヨンとか、役者もとても魅力的ですし、とにかく状況の描写の臨場感と恐怖感、映像のド迫力、最初から最後まで全く飽きずにドキドキしながら楽しめる超一級のエンターテインメント映画だと思います。

これを書いてる2023年12月現在、アマプラで無料で見れます。

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