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税務

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個人事業廃業時の一括償却資産の取り扱い

個人事業廃業時の一括償却資産の取り扱い

2023年10月からのインボイス制度の導入を見すえて、個人事業者から法人形態へと変更(「法人成り」といいます)が多かった2021年。今年もドタバタの1年でした(笑)

さて、一括償却資産。取得価額10万円以上20万円未満の備品等は償却期間3年で減価償却をしていきます。
例えば、個人事業者が2020年に15万円のパソコンを購入し、一括償却資産として減価償却する場合、2020年、2021年、2022年

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決算期の変更

決算期の変更

相談者Aさん(以下「A」):「決算期を変更しようと思っているのですが、どのような手続きを行ったらいいですか?」
私:「そうなんですね。なぜ決算期を変更しようと思ったのですか?」
A:「20日締めでの支払いの取引先が多かったので、9月20日決算にしていたのですが、年々、月末締めの取引先が増えたので、締め日の関係で8月末日決算に変更しようと思っています。」
私:「そういう理由なのですね。わかりました。

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税務署の受付印をもらい忘れた時の対応

税務署の受付印をもらい忘れた時の対応

お客様の姪っ子さんのAさん。
半年前に事業を起こしたいということでご相談。
相談時に開業にあたって税務上必要な書類を渡しました。
税務署に書類を提出する時は、控としてコピーを取り、提出分とコピー分と返信用封筒を入れて郵送すると、控に受付印を押して返送してくれるので、そのようにしてね、とお話。

半年後の先日、Aさんから連絡がありました。

A:税務署から連絡があり、書類は受取ました。返信用封筒は入

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親から借金をしたら

親から借金をしたら

テイクアウトのお店を開く予定のAさん。
自己資金だけでは足りず、300万円を父親から借りることになりました。
父親から贈与と言われないようにしてね、と言われて私に連絡。

私:ネットで調べて、簡単な借用書を作りましょう。
Aさん:了解です。
私:300万円の借入は、お互いの預金口座で記録が残るよう、振込でお願いします。
Aさん:了解です。
私:300万円は借りたお金なので、お父さんに毎月返していく

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仕事帰りに家庭菜園によって、玉ねぎを抜きました。
陽に当てて、表面を乾燥させてから収穫する予定です。
種から育てたはじめての玉ねぎですが、ぐんぐんと大きくなり、大玉の玉ねぎになりました(嬉しい)

宿泊業者のキャンセル料の入金

宿泊業者のキャンセル料の入金

2020年末からGoToトラベルは中止(一時停止措置)になりました。それにともない、年末から年始にかけての宿泊者のキャンセル分を国費で負担することになりました。

その国費の入金は、雑収入(事業者によっては「売上高」にしている場合もあるかと思います。なお消費税は不課税扱いです)として処理します。

GoToトラベルの有人チャットには、下記のQ&Aがあります。参考にしていください。

旅行業者ですが

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寡婦控除はあっても寡夫控除はない

寡婦控除はあっても寡夫控除はない

寡婦控除は令和2年から範囲が変わり、寡婦控除とひとり親控除に変わりました。

令和2年からの寡婦控除の代表例は、夫婦で夫が先に亡くなり、妻の所得が500万円以下の場合。
結婚する時は、夫の方が妻よりも年上の場合が多いかと思いますし、男性の方が女性より寿命が短いので、未亡人の女性は、寡婦控除を使えることが多いかと思います。

一方、妻が先立つと残された夫には、いくら所得が少なくても寡夫控除はありませ

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賃貸マンション経営の科目区分

賃貸マンション経営の科目区分

個人の投資目的で賃貸マンションを購入した場合、まずは土地とそれ以外に区分することが必要です。この場合の区分は、基本的には、固定資産税評価額で按分します。

次にそれ以外の部分を建物と建物付属設備に区分します。明確に区分できる資料がない場合は、再建築費表点数算出表(再建築評価点数表、不動産調査計算書等、役所によって呼び名が異なります)が必要になります。事前に市役所にマンション名を伝え、算出表を準備し

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所得税の確定申告と倒産防止共済(経営セーフティ共済)

所得税の確定申告と倒産防止共済(経営セーフティ共済)

個人事業者の方でも倒産防止共済(経営セーフティ共済)に加入されていることがあります。

掛け金を全額経費にするには、「中小企業倒産防止共済掛金の必要経費算入に関する明細書」を作成し、申告書に添付することが必要です。
様式は、中小機構の下記HPを参照にして下さい。

色塗り

色塗り

所得税の確定申告もピークになり、忙しくしています。
例年は、9月に行く海外旅行の計画を立てながら息抜きをしていますが、それも無し 笑

楽しみは、申告対象者の「資料受取」、「完成」、「電子申告」、「引渡」の表の色塗りです。

色塗りも増えてきました。頑張ります。

贈与税の基礎控除の利用

贈与税の基礎控除の利用

例えば、祖父母から孫にお金をあがることを贈与といいます。

税金の世界では、この金額が年間110万円(基礎控除額)を超えると、贈与税の申告が必要です(通常は、贈与があった翌年の2月1日から3月15日まで)。

この贈与、もらった側(上の例では孫)がもらったと認識していることが重要です。もらったお金なので、孫はそのお金を貯めておいても、自由に使って大丈夫です。逆に孫が自由に使えない場合は、名義は孫で

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所得税確定申告、ほぼ半分

所得税確定申告、ほぼ半分

2月16日から始まった所得税の確定申告。提出期限が4月15日までに延長はされたものの、本来なら3月15日が期限。
2月ももう終わろうとしているので、申告業務も半分程度は終わっている必要がありますが、進行程度は3分の1くらい。

昨年も遅れ気味でしたが、過年度とくらべ遅れている理由は、8%と10%との複数税率となった消費税の改正。ここに時間がかかっているようです。
今年は力作業で終わらせて、来年はも

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給与と年金がある場合は、所得金額調整控除にご注意!

令和2年の所得税から基礎控除が38万円から48万円へと10万円増額になりました。
基礎控除の増額にともない、給与所得の場合、給与所得控除の最低額が65万円から55万円へと10万円減額になりました。

結果的には以前のままです。

同様に公的年金(所得の区分では雑所得といいます)の控除額の最低額も70万円から60万円へ(65歳未満の方)、120万円から110万円へ(65歳以上の方)と10万円減額にな

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一般電子帳簿保存での帳簿保存

一般電子帳簿保存での帳簿保存

所得税の確定申告業務、毎年のことながら大変です。
うちの場合、年間売上にしめる所得税の確定申告業務は、10%までいっていませんが、それなりに忙しいです。

さて、申告書の作成の後には、帳簿をプリントアウトし、お客様に申告書、決算書とともに帳簿を渡します。この帳簿の印刷、ファイリング、それなりに時間を要します(かつその後、ほぼ見ることのない書類です)。

令和3年の税制改正では、帳簿の保存要件に「一

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