30代後半、女、独身、転職4回、事務経験のみ、失業半年。こんなわたしに3年前から憧れていた仕事が決まった。
コロナ禍で就職難というけれど、実際、求人サイトにはびっくりするくらいの量の求人が出ている。
コロナ禍の就職活動
面接
感染拡大防止の観点と、企業側のリモートワーク導入によって、面接はオンラインで実施されることが多い。
押し入れで眠っているスーツを引っ張り出したり(しわしわ)、はじめての場所へはらはらしながら向かったりしなくていい。
交通費もかからないし、面接を受けるハードルがめちゃくちゃ下がった。
というかとんでもなくラクチン
求人内容
これまでわたしはずっと事務畑に属していた。
まあよくあるOLの風景。特別なスキルもない。
散々PCに向かい合ってきたから、officeとかそんなのは問題ない。
でもその代わり特筆すべきことでもない。
ただただ目の前の作業に向き合ってきた。
専門職でない、いわば誰にでもできる事務職は、契約社員や派遣社員にシフトされるだとか、はたまたAIに奪われるとも聞く。
けど、いやいや、まだまだ正社員の事務職、潤沢に求人出てました。
たぶん選ばなければ、内定出ると思う
年齢
そりゃあ若けりゃ若いほうがいいやろうけど、この歳でも案外、書類選考通過できる。
まあ落ちまくりはするけど
コロナ禍の学歴
当方短大卒。
悲しいかな「大学卒」以上の求人はやっぱり多い。
でも知らない振りして応募すると、案外書類が通ることもあった。
一方で短い転職
直近で勤めていた会社は、かなり短い期間で退職してしまっていた。
その自分の職歴の不安定さも相まって、転職活動をしてもそうそう芽は出ないだろうな、という不安も付きまとった。
しかも半年が過ぎていた
さらに退職後、すぐに就活をやってたわけではない。
すごく波があった。
最初の1ヶ月はひたすら数を打ち、面接を受けまくった。
ありがたくも早々にいくつか内定も出た。お断りしてしまったけど。
そのあとの2ヶ月は一気に停滞した。
GOTOキャンペーンの恩恵を受けたり、趣味に没頭したり、気が向いたら日雇いのスポット業務に応募して、かなり自由を謳歌していた。
しかし、出かけることも、人と会うことさえもままならない時勢に突入したこともあり、誰とも会わない・話さない、声さえ発さない日々が連続した。
混沌とした状態で、ただただ無為に日々をやり過ごしていた。
いま思うと、病んでしまってた、と思う。たぶん。
そのあとは、何とか持ち直し、ひたすらアルバイトをしていた。
前職が副業可だったため、幸いにもひょいっと属せる場所があった。
失業保険を受給してはいたけど、家賃と生活費は確保しないといけないので、これはかなりラッキーだったと思う。
ニートということば
友人と話しているとき、「わたしはニートだから~」だとかって「ニート」ということばが使われることがある。
その都度、すごく引っかかってしまう。
だって、わたしの周りの人々は本当に出来た人が多い。
かつて親からも「あんたは友達に恵まれてんなあ」と言われたことがあるくらい。
だからというわけではないけど、自身をニートだと呼称するそのひとは、本気で働きたくないわけじゃないと思う。
言い換えるならせめて、フリーター。
ニートということばを聞くたびにこう思うって、いつも伝える。
みんな聞いてはくれるけれど、こぞって困り顔をしている。
そんな本気でうけとるものじゃないと。
でもやっぱり違和感がある。
そんなにスキルがあるのにあなた自身をそんな安売りしんといて、って思う。
ノースキルの僻みの慣れの果て
はやく肩書きを取り戻したかった
この半年間、就活をせずに生きるだけの時期があったけど、働きたくないと思ったことは無かった。
働きたい働きたくないの次元ではなく、とにかく、周りと同じ普通の土俵に立ちたかった。
「会社員」、ただそれだけでいい。その肩書きが欲しい。
わたしはここに属してるんですよって公で言いたくて。
誰にも聞かれてへんのに
自分にとっての「ふつう」に当てはまっていないことに、ただただ焦っていた。
ならば、前述のとおり、シゴトはあるのだから、さっさとご縁をいただいたところにお世話になればいい。
実際にこの半年間で、ありがたいことに複数の会社から内定をいただいた。
なのに選り好みしてしまう。
何様やねん
事務職しかしたことないくせに、変にこだわって一般事務・営業事務に振りきれない。
自分の何に期待していて、何をあきらめられてないのかもわからないけど。
そんなわたしに転機が訪れた
来月から「広報・営業企画+秘書」というお仕事に就けることになった。
実は、上記のいずれのキーワードも、求人サイトの検索条件「一般事務」に併せてこっそりと追加していた職種たち。
求人を見つけたとき、出会った感があった。
専門スキルも経験さえもないから、ずっと心に眠らせていた。
あっけらかんとしていたつもりでも、やっぱり自分の年齢を考えてしまう。
そんなきらきらした職種をやってみたい、なんて公にできなかった。
だから面接当日、ゲリラ的にプレゼンした。
事前にスライド資料を作って、パソコン持参して、面接官を巻き込みながら話した。
面接は60分間だったのに、45分くらい時間を使ってた。
でも、たぶんそれでよかったんだと思う。
それ「が」よかった、ならいいのやけど。
決意表明
タイトル通りの激脆スペックのわたしを採用してくれた会社には、ほんとうにほんとうに感謝している。心から。
あと、たぶん風向きみたいなのもあって。
視野が狭まってまさに四面楚歌、そんなどうしようもない時期に、あたらしい出会いがあった。
そのご縁は長くは続かなかったけど、自己肯定感を取り戻すきっかけにもなった、とってもだいじなものだった。
これから、ずっと胸に秘めて待ち侘びていたお仕事ができるので、兎に角努力します。
そしてその日々を綴っていけたらいいな。
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