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ICU西村幹子教授に学んだ「ジェンダー平等」を阻む無意識のバイアス

こんにちは。
株式会社Kanatta代表取締役社長の井口恵です。

先日、3月8日の国際女性デーを記念して、

Kanattaと西村幹子教授(国際キリスト教大学)と一緒に「ジェンダー平等」について考えてみませんか?

を開催いたしました。

森さんの発言をきっかけに「ジェンダー」という言葉はよく耳にするようになったものの、本当の意味で「ジェンダー平等とはなにか?」理解できている人は少ないのではないでしょうか。

そんな疑問や、私たちの身近にある無意識のバイアスについて、西村先生にたくさんお話ししていただきました!

西村幹子教授はこんな方!

今回講師を務めてくださった西村先生は、まさにジェンダーの専門家とお呼びするにふさわしい方です。
実はKanattaでインターンをしてくださっている学生の中にも先生のゼミの生徒さんがちらほら。

簡単なご紹介をさせていただくと。。。

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西村幹子氏
国際基督教大学教養学部 アーツ・サイエンス学科 教授

現在の専門分野
教育社会学 (キーワード:教育政策・改革の評価、教育社会学、国際教育開発論)

サセックス大学開発学修士(MPhil)
コロンビア大学ティーチャーズカレッジ博士課程修了(Ed.D)
アクションエイドリサーチインターン、国際協力事業団ジュニア専門員、開発コンサルタント等の実務 経験の後、神戸大学大学院国際協力研究科准教授を経て
2008年4月より現職。

主な共編著:
『SDGs時代の国際協力―アジアで共に学校をつくる』(2021年2月)
『SDGs時代の教育―すべての人に質の高い学びの機会を―』(2021年2月)
『国際教育開発の再検討―途上国の基礎教育普及に向けて』(2008年東信堂)
『ジェンダーと国際教育開発 ―課題と挑戦』(2012年福村出版)

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ものすごいご経歴ですね!
そんなジェンダーについて豊富な知識をお持ちの西村先生に根掘り葉掘り聞かせていただきましたが、その中でも私が印象に残ったトピックを書かせていただきます。


統計的差別

今回西村先生が何度もおっしゃっていたのが「統計的差別」という言葉。

統計的差別とは、グループ間の平均値等の統計を用いて一人一人の機会を規定すること


例えば、男子の方が平均的に体力があるという理由から、マラソンの距離を

男子は10km、女子は6km

というように、男女の平均値に基づいて規定することなどが挙げられます。

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男性でも体力があまりない人もいれば、逆に女性でも体力があるから10km余裕で走れる人もいます。
そのような事実を無視して平均値だけで判断することによる差別がある、というお話でした。

このような現象について、実際に平均値に差があるからその差を考慮しているだけで差別ではない、という意見があれば、
男女という切り口だけで平均値をとっていることが適切ではなく、結果的に差別であるという意見もあります。

もちろん簡単に答えが出るような話ではないのですが、かなり考えさせられる内容でした。


無意識のバイアス

こちらはジェンダーを語る上でよく出てくる言葉ですが、西村先生には特に教育の分野における無意識のバイアスについてお話しいただきました。

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例えば、

男子は「〇〇くん」と呼ぶのに女子は「〇〇さん」と呼ぶこと。
名簿が男女別になっていること。
日直が必ず男女ペアになっていること。
制服や髪型の決まり。

などなど、無意識のうちに男女というバイアスがかかっていることが多々あります。

このような無意識のバイアスを無くす方法は、当たり前をまず疑うことが大切であることを学びました。


さいごに

学びだらけの西村先生のお話しでしたが、最後に先生がおっしゃっていたように、私たち一人一人の気づく力、そしてそのような日常に潜む差別に対して声を上げることが、これからのジェンダー平等の実現に不可欠であると感じた時間でした。

大事なことが凝縮されたあっという間の1時間でした!

西村先生、ありがとうございました!

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