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スマホが普及するほど、国際競争力は落ちる!?

経済協力開発機構(OECD)によって、「国際成人力調査」というものが行われた。仕事や日常生活で必要な能力の水準を計るというものである。「読解力」「数的思考力」「ITを活用した問題解決能力」の3つの分野で測定された。

その調査によると、日本人は「読解力」と「数的思考力」の分野では、トップとなっている。だが、「ITを活用〜」においては、上位に入っていない。

ネット人口が爆発的に増加しているにも関わらず、ITを活用できていないとは、どういうことなのか? 理由は、考察するまでもなく明らかである。

ネットを利用しているといっても、そのほとんどが仕事や学習に関係のないことだからである。スマホによる、友人とのLINE、仲間たちとのツイッター、「いま、こんなことをしているよ」と発表しているだけのフェイスブック、そしてオンラインゲーム。ネット利用のほとんどが、これらである。スマホは単なる“おもちゃ”となっている。

「調べる」「学習する」という面において、無限の利用価値を持つネットを有効に使っていないのだから、IT活用のスキルが備わっていないのも頷ける。

スマホは、外出先でもネットに繋げることができて便利だが、仕事や学習においては、パソコンを使わなければ、ITの利点をフルに活用することはできない。

ネットから得た情報を分析・加工・処理するには、スマホではなく、パソコンが必要である。すなわち、スマホばかりいじっている人たちは、ITとしてのネットを利用していないことになる。

仕事や学習における疑問や問題点があれば、ネットを活用することで、昔のように手間と時間をかけて調べる必要もなく、即座に解決できるのである。それほど便利なものでありながら、日本人は活用していない。

世界中がネットで繋がっているいま、ITを活用することが競争力を高める第一歩である。ITなくして、ビジネスは成り立たないとも言える。なのに日本人は、それを遊びだけで使っている。ネット環境が素晴らしく整備されているのに、実にもったいないことである。情けないことでもある。

これからは、世界がビジネスのステージとなる。そこでのIT活用は、特別なことではなく、基本のスキルである。できて当たり前。できなければ、取り残される。それでも、スマホで遊び続けるのか。

そんな現状を打破するためには、学校教育に「ITの活用」を積極的に取り入れなければならない。小学生の頃から、“便利な道具”として、あって当たり前な存在にする必要がある。

ネット&パソコンは、図書館であり、辞書であり、ノート・筆記用具、連絡帳ともならなければならない。決して、おもちゃではないことを教えるべきである。

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