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病み上がりのトレーニングで気をつけたいこと|焦ってはいけない

インフルエンザに罹りました。

いや、たぶん罹っていたんだと思う。おそらく、十中八九。

11月24日(金)に3歳の長男が熱を出しまして。前日の23日祝日は、少し外で遊んでいた程度だったのですが、冷たい風にでもあたったのだろうと、「またいつものやつか」と思ってました。

ところが。日曜には嫁が、月曜の朝には長女が、火曜には次女が。そして水曜からは自分が…。なんか変な感じというか、若干の寒気がするとか予兆はあったんです。

というわけで、一家全滅。バイオハザードですか?

症状的には、胸(気管支)の痛み、頭痛、倦怠感、高熱…と、パーフェクト。2日間は寝ていることしかできず、ようやくまともに体を動かせるようになったのは日曜から。なので、前半戦は家族の看病もあったので丸々1週間は自転車に乗ることができませんでした。

子ども3人は医療費がタダなので検査もしっかり受けてインフルエンザの判定をもらいましたが、大人2人の診察料、検査代、薬代とくればバカにはならず、バカバカしいので自力で治そうというバカの極み。

なので、インフルエンザに罹っていたかもしれないし、罹っていないかもしれない。真実は誰にもわかりませんが、すごく体調が悪くてトレーニングどころではなかったのは事実であるわけで。

病み上がる前にすべきこと

できるだけ早く医者に診てもらって、薬を飲んで回復させる。…なんて、そんなのは一般人の話し。

自転車選手的には、薬なんて飲まない。というか、飲めない。何がどこでドーピングとして検出されるかわかりません。専門知識があるわけではないし、主治医がいるわけでもない。

って、プロ選手じゃないんだからサッサと病院に行けよというツッコミは甘んじて受けますが、選手時代に育まれた「医者・薬には頼らず自然治癒で治す」という信条は今も健在なわけであります。

基本、とにかく水を飲んでできるだけ寝てる、を徹底しました。ただ、嫁も倒れてしまっては家事も育児も誰かがしないといけない状況で、寝てるだけというわけにもいかず。

3日目あたりからようやく汗をかけるようになり、4日目で日常生活ができるようになり、5日目にしてやっと熟睡できるようになりました。

病み上がったらすべきこと

さて、週明けからは徐々に体を動かすことにします。

選手にとって「休み」というのは、必要なものでもあり、不必要なものでもあり。しっかりとしたトレーニングができているならしっかりと休む必要はありますが、今回のようにトレーニング的負荷がかからず休んでしまった場合は、休み過ぎるとかえって体が鈍ってしまうと考えます。

その見極めは結構大事ですが、けっこう慎重に進めたいところです。直ぐにトレーニングを再開しても、無理をすれば調子を落としてしまう可能性がありますし、かと言って軽い運動ばかりではもともとのパフォーマンスに戻すのに時間がかかってしまいます。

という思考回路を持っていると、どうしても休み過ぎることへと強い抵抗感や、パフォーマンスが極端に落ちてしまうのではないかという恐怖感が生まれてしまいがちです。少なくとも私はそうです。

ではどうするか。

パフォーマンスは簡単に上がらないが、簡単に下がるわけでもない

こういう時に大事にしたい考え方です。

パフォーマンスを上げるのは健康体であってもそれなりのトレーニングと時間がかかります。しかし、時間をかけて取り組んできた成果は、ちょっとやそっとの病気や怪我で大きく崩れることはありません。むしろ、大きく崩れてしまうようでは、積み上げ方が足りないとも言えます。

病気や怪我で一時的にトレーニングができない時期があったとしても、そう簡単には実力が落ちるわけではないことを知っていれば、その後のトレーニングにもじっくりと取り組むことができます。

焦らず、ゆっくりと戻していく

なので、まず焦らないことが大事です。体調がしっかり回復するのをまってから、しっかりと激しいトレーニングに取り組んだ方が効果的です。

とは言え、頭ではわかっていても、心と体は違うもの。実際に体力が落ちているのも感じますし、体調が悪くなる前の走りに戻るのか、不安にもなります。

でも大丈夫。ちゃんと元に戻ります。それだけを信じて、ひたすら自分の体との対話を繰り返しながら、徐々に体力を取り戻していく作業に努めるのです。

お勧めなのは、1週間単位で考えること。病み上がりの1週間は、半分か8割程度の練習量、強度に押さえておくこと。本当に調子がよければ別ですが、1週目ではそこまで戻らないのが普通です。2~3週目になってようやく元の練習量や強度に戻していくイメージだと良いかと思います。

大事なのは、休みすぎないこと

「しっかり回復してから」とか、「ゆっくり戻していく」とか。もちろんこれはこれで大事なことではあるんですが、休みすぎないこともまた重要だと思ってます。

この記事を読んでくださっている方は、ロードレース中級者以上の方だと思うので余計なお世話かもしれません。

誰から言われるともなく練習しちゃってるのであればいいのですが、病気や怪我の時は割と心も弱ってる場合もあります。

落ちた体力でトレーニングを再開するのは辛い作業ですし、痛みを抱えながら走るのは大きなストレスです。

でも、考えてみてください。プロ選手に目を向ければ、落車だろうが風邪だろうが、その日走らなければリザルトには残らないんです。

何かしらの痛みを抱えながら走るのが普通だと思っていた方がいいと思います。それぐらいの負荷をかけ続けることで、強いメンタルと体を作ることができるのだと思います。

トレーニングとリカバリーの日常へ

身体が動くようになった今週からは、自重トレーニングはデフォルトのルーティンに戻しました。いきなり。懸垂は100回、腕立て伏せは300回です。

病み上がりの体と相談し、筋肉的負荷であればちょっと頑張ればイケるというので、目標設定を通常の回数としました。いつものセット数が最適負荷と考えたのです。

その代わり、呼吸器系がまだ戻らないのでロード練はサイクリングペースで無理せず。ランの方はジョギングこらやり直しています。

週末からはロングの練習強度を少しずつ上げていきたいなと思ってます。L5以上(耐乳酸閾値以上)の強度ではまだもがけないかもしれませんが、これも走りながら、体と相談しながらですね。

通常のトレーニングに戻すのには時間はかかるけど、時間をかけすぎてもいけない。難しくても試行錯誤することで経験と知識となって蓄えられていきます。




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