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医学生が「嫌われる勇気」を読んでみた②医師における幸せってなに?

こんにちは、医学生のVinです。

最近DISH//さんの「猫」にドはまりしてます。作詞作曲はあいみょんさんらしいのですが、「君の膵臓が食べたい」にインスパイアを受けて作られたそうです。最初失恋ソングだと思っていたのですが、最愛の人を失ってしまった歌詞と考えられてきて、鳥肌ものでした。ぜひDISH//さんの「猫」聞いてみてください。ちなみに僕は犬か猫かで言うと犬派です。


今回も「嫌われる勇気~自己啓発の源流『アドラー』の教え~」(岸見一郎、古賀史健 著)を考えていこうと思います。前回よりはるかに濃い内容になってます。いや前回が薄すぎたんですかね。どうなんでしょう。

前回は目的論という考え方について書きました。簡単に言うと目的論は、われわれはある目的を達成するために行動したり感情を生み出している、という考えです。例えば「私は不幸です。」と語る人がいたとします。その人は「不幸」という点で人より特別になり優位に立つという「目的」を果たすために自分は不幸だという考えを手段にしていると、アドラーは言うのです。

4.承認欲求の否定

辛辣と言えば辛辣ですよね。さきほどの例は一見めそめそしてるのは周りに心配されて優越感に浸りたいからでしょ、と言われてる気がします。

そうじゃないんです。

アドラーは他者と比べることを止め、過去の自分と比較することを説いています。他人に対して優越感に浸るのではなく、過去の自分より今の自分が優れていることを誇るべきだということです。

みんなに認められたいからトップにのぼりつめて成功者となろう、と頑張るのはいつか限界が来ます。ある程度成功者になっても、そのさらに上を行く成功者に劣等感を抱くわけですから、モチベーションを保ち続けるのは困難です。しかも自分を認めてくれるかどうかは他人次第。自分じゃコントロールできないいわゆる他人の課題という表現をしています。

他人の課題に干渉せず、以前の自分より成長したことを幸せに感じながら前に進めばいいんですね。


抽象的すぎるんで具体例に落とし込みます。この本を読むまで、医師としての成功とは、確かな実績を積み上げた有名な医師となることだと思っていました。メディアから名医と取り上げられ、多くの人から知られるような医師です。これを目標に頑張ろうとしていました。人から認められたいというゴリゴリの承認欲求があるからこその考えですね。

しかし今は自分が昨日の自分より少しでも成長することを目標にしてつきつめた結果、理想とする医師になりたい、と思うようになりました。有名になるだとか、名医と呼ばれるだとかは、後からついてくるものに過ぎず、目標にすべきは違うところにありました。

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5.他者に貢献する

幸せとは何か?という問いに対して、本書でははっきりと答えがかかれてあります。「幸せとは、貢献感である」と。「あ、今私この人の役に立ってる」と感じる時の、嬉しい気持ちです。何か後世に名を残すような大事業や社会的成功を遂げることが幸福ではないのです。


僕は社会的に偉くなろう、成功しようという漠然とした願望を持って本を読んだり、メモを書いたり、noteを始めたりしました。が、果たして本当に偉くなって成功することが自分にとって幸せなのか?と考え直しました。本を読みながら書いたメモには、大衆から知られ有名人になることが、自分の幸せに繋がるのか?とも書かれてあります。

答えはNOという結論に至りました。それってしんどい人生じゃないか、と気づけた訳です。

ただ、「目の前の患者さんの役に立っているぞ!」ということが実感出来たらそれで幸せなんじゃないだろうか??

成功者=有名人ではなくて、成功者=やりがいをもって働ける人ってことだと思うんですよね。患者さんという他者に貢献し、自分に価値があると実感しながら働くことが幸せそのものなんだと感じました。

この考えにいま気づけたのは大きかったです。「数年後、他者に貢献するために今のうちから医学の勉強を積み重ねることが大事」すなわち「いま勉強している目の前のことが、自分の幸せに繋がるのだ。」と考えたら、モチベーション爆上がりです。今後とも精進していきたいものです。

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6.終わりに

ここまで「嫌われる勇気」を読んだ感想を書いてきましたが、本書の内容の説明としては不十分です。ご容赦ください。特に後半、大事な部分をすっとばして書いてます。自分が一番心に響いた部分、今後生きるにあたって有益な考えを得れた部分を中心に書かせていただきました。

この本を読んで得た自分の考えというのは、今後自分が医師として働くうえで軸となる考え方だと思います。医師になっても大事に忘れないようにしなければなりません。研修医になる前にこの本を知れてよかったと安堵しております。目標に向け日々成長していく活力を得ました。

改めて自己啓発本は生きる上での活力を得れるのだと実感しました。知識を得る教養本が栄養のある食事だとするなら、自己啓発本はエナジードリンクみたいなものですね。今後は教養本も何か読んでみたいと思います。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございます。本当に感謝致します。


では次回の記事でお会いしましょう。

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