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思いがけない展開に思わず叫んでしまった絵本の話

「最近」とキーボードを打つと「細菌」と真っ先に変換されるのは職業柄でしょうか。

それはさておき、最近、週末に子どもと図書館に行っています。1回で借りられる上限の冊数の15冊の本を借り、1週間をかけて読むのがルーチンです。

子ども自身でも本を選びますが、子どもが好きなジャンルの絵本を何冊か私も選びます。子どもが好きなジャンルは「オオカミ」「料理」「動物」「しかけ」です。

子どもって「オオカミ」好きですよね。以前、保育所に人形劇団さんが来てくれたことがありましたが、やはり人気の演目は「オオカミ」が出てくるお話でした。「オオカミ」が登場すると、小さい子たちが声をそろえて「オオカミだー!」って言うんですよね。いつも悪者の立場の「オオカミ」ですが、子どもたちには人気者です。

そんな「オオカミ」の絵本で大ショックを受けたときの話です。
絵本の題名は「オオカミくんのホットケーキ」。
ほんわかしたかわいらしいオオカミの絵が表紙の外国の絵本です。表紙のオオカミくんはホッカホカのホットケーキを持っています。

この表紙を見て、私は「オオカミくんがホットケーキをつくるお話だ」と思って借りました。「オオカミ」も「ホットケーキ」も子どもが好きなジャンルだからです。

ここからちょっとネタバレになりますので、自分で読んでみたいという方はここまでとしてください。



私が想像していたとおり、最初は絵本に出てくる「オオカミくん」がホットケーキをつくろうとします。つくり方がわからないオオカミくんは、ご近所さんたちに助けを求めます。でも、世界の有名なお話の中で「オオカミ」がしてきた仕打ちを受けたと思われるご近所さんたちは、だれもオオカミくんの力になってくれないんです。

仕方がないのでオオカミくんは自分ひとりの力でホットケーキをつくります。ホットケーキを焼くいいにおいがご近所にも立ち込めて、オオカミくんの家にご近所さんたちが集まってきます。

さっきは誰も力になってくれませんでしたが、ホットケーキをきっかけに、オオカミくんの頑張りをみんなが認めて最後は仲直り。みんなで仲良くホットケーキを食べて、助け合って生活するようになりました。

という結末だと思って私は読み進めていたんです。

が、「えええっ!」と思わず叫んでしまいました。
「子どもに読んでよかった絵本なのか?」とも悩みました。
表紙のやわらかい雰囲気の絵から勝手に結末を想像していた私は強い衝撃を受けたのです。

思わず、これはさすがに、ほかの人もショックを受けただろうと思って口コミを検索すると、「おもしろかった」派と「これは子どもに読むべきではない」派とに意見が分かれていました。

もう子どもに読んでしまった私は元に戻れませんが、この絵本をきっかけに、内容を知ってから絵本は子どもに読もうと思いました。

興味のある方は一度ぜひ、読んでみてください。

「オオカミくんのホットケーキ」
作・絵: ジャン・ファーンリー
訳: まつかわ まゆみ
出版社: 評論社

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

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