アケクレの二人で、三題噺を作ってみました+三題噺の書き方講座
# 57 地の文、アケル
【透明な、かなしい友達】
「さようなら」
友達は、最後にぼくに自分のしっぽを渡した。
友達は目に見えない透明トカゲだといった。ぼくと、ずっと仲良くしてくれた。
なにせ、ぼくは紫色にビカビカ光る紫トカゲ。ぼくと一緒にいると、目立ってしょうがない。猫にも鳥にも狙われる日々間違いなしだ。だからぼくは他のトカゲから離れて一人でいたのだけど、透明トカゲはずっと仲良くしてくれた。
でも、その彼もいなくなってしまう。透明だった鱗が少しずつ生え変わる時