【家系ハンター試験”裏”試験⑤】〜番外編 ネオ家系〜
今回は、最近話題の「ネオ家系」について書き記して行こうと思う。
『吉村家』が生み出した「第一次家系ブーム」
『六角家』が火をつけた「第二次家系ブーム」
『武蔵家』が巻き起こした「第三次家系ブーム」
そんな家系界に新たなムーブメントが巻き起こっている。
それがこの“ネオ家系”だ!
これまでの記事を全て読み「真の家系ハンター」になったと思ったそこのあなた。
実はこの試験がまだ終わっていなかったのだ!
これまで「家系ラーメンとは?」を読み、家系がどんなラーメンかが分かり
この記事で【家系】の中にも4つのジャンルがある事を理解したでしょうが
【直】【古】【壱】【武】だけではなかったのだ。
そう、家系は日々進化している。
ではそんな新ジャンルである“ネオ家系”とは何か見ていこう。
第四次家系ブーム「ネオ家系」
主な定義としては大きく2つ。
①「家系を独自解釈して新たに生み出した家系ラーメン」
②「既存のラーメン屋が新たに出した家系ラーメンのお店」
このポイントに絞ってお店を紹介していこう
① 「家系を独自解釈して新たに生み出した家系ラーメン」
①の多くが家系有名店出身者の職人さんが出かけるお店が多く
その代表格が武蔵家総大将「三浦慶太氏」が地元・葛飾で構える
金町『三浦家』
元来の家系の良さを残しつつ、新たな家系の美味しさを追求した一杯は極上。破壊と再生、スクラップアンドビルドな家系である。
最近ではラーメン総選挙で1位を獲得したり、夜の部『とんこつみうら』が始まったりと話題に事欠かない名店。
特に『三浦家』の油は格別だ。
木村は拓也。三浦は油。どんなラーメンかはこちらの記事から
荻窪 『麺家 龍 〜Ryo〜』
こちらは成城学園前にある『武道家 龍』の流れを汲む家系。
このお店の出現から”ネオ家系”と言うワードが普及し始めた印象である。
天まで登る美味さを味わおう!
中野坂上 『麺家たいせい』
こちらも同じく『武道家 龍』の流れを汲む家系。
【鶏と醤油で食わす家系】を謳っており、とにかく“米を食わせる技術”が半端じゃない。
家長道助が苦手だった「かっぱ」を初めて好きになったお店でもある。
蒲田『飛粋』
さらに”ネオ家系”が流行る前からネオっていたのがこちら
個人的に初めて食べた印象は「ネオ」と言うより「家系亜種」って感じでした。
とにかく上品で高貴な家系!芳醇ちーゆそば食べたい。
そんな4店舗が
「東京ネオ家系四天王」
と呼ばれている(呼ばれていない)
さらに”ネオ家系”は東京だけでなく千葉にも存在する
西千葉『裏武蔵家』
『武蔵家』から史上初となる店舗を買い取り独立した店舗。
黄金に輝く鶏油が美しく、こっち方向に味を振る武蔵家うめぇ〜って感動したことを覚えています。
蘇我『野良裏家(のらりや)』
こちらはそんな『裏武蔵家』2号店。
海苔と玉子が圧倒的で、裏むさより醤油が強い印象でした。
こう振り返ると”ネオ家系”は『武蔵家』系譜が多い事がわかる。
言わば“進化系武蔵家”である。
②「既存のラーメン屋が新たに出した家系ラーメンのお店」
一般的に家系ラーメンは有名店で修行して“伝統と味”を受け継ぐ文化。
暖簾分けシステムで横浜カルチャーを創り上げて来た。
しかし【第四次家系ブーム】ともなると良いか悪いかは置いておいて、既存のラーメン屋が「独自解釈」して家系のお店をオープンしている。
代表的なお店を見ていこう
巣鴨『こいけのいえけい』
2022年10月にオープンしたこちらのお店は「中華蕎麦にし乃」「キング製麺」など数々の賞を獲得した【らぁめん小池】グループが手がけた家系。
『王道家』の無限ニンニクや『町田商店』のたまねぎなど【直系】【壱系】の要素を取り入れており、味は(おそらく)『飛粋』を目指しているのであろう。
とても上品な一杯である。
銀座『嚆矢』
2023年9月にオープンしたこちらのお店は、なんと日本一土地の高い街・銀座にある。
「銀座篝」「蝋燭屋」に続くサードブランドとして「篝本店」のお隣に店を構える。
お好みは聞かれなかったし、おろしにんにくはないが(言えばあるのかも)ちゃんと家系でほうれん草がバカうまい。
上品が故にガリも置いてあるし、にんにく漬けマヨもある。
ちなみに完全キャッシュレスなので気をつけよう!
東京駅「革新家 TOKYO」
2023年10月オープン。東京ラーメンストリートに家系店が誕生。
手がけるはミッシュランなどを獲得している【ソラノイロ】グループ。
ここも『飛粋』を目指している感じの味だった。
女性や家系に馴染みのない方にオススメの家系ラーメンですね。
武蔵小山『がんくろ』
2022年9月、武蔵小山のパルム商店街に出来た「せたが屋」グループ初の家系店。
②の定義には当てはまるが
味やコンセプトを考えると“直系インスパイア”に当てはまる。
見た目はちょ〜直系だし、味も醤油強めだ。
店炊きであるが個人的にはもう少しパンチが欲しい。
さらに他にも
【人類みな麺類】が『人類みな家族(ファミリー)」と言う家系を出したり
湘南の【ヌードルワークス】が新たに家系を出したりと日々、家系の裾野が広がっているのだ。
そもそも”ネオ家系”で言うと
「誠屋」系列の『らすた』や『百麺』はどうなんだ?って話にもなるし(まぁここは家系を謳ってないので関係ないかも知れないが)
あたしが愛する『とんぱた亭』を手がける『せんだい』は
「これは家系なのか?」と”家系論争”を巻き起こしていたし
そう言ったお店をこれまでは”インスパイア系”と呼んでいたはずだ。
昔からある、東京・神田『わいず』横浜・和田町『どんとこい』伊勢崎『勝鬨家』も”直系インスパイア”。
そしてどうでもいいが(どうでもよくない)最近どこで修行したと言わずお店をやっている店舗が多い。二世タレントが最初は名前を隠して活動するのと同じか。キングカズや桜井さんの息子を見習って欲しい。
結局何が言いたいかと言うと
同じ家系を好きになったのだからみんな仲良くしようぜ。
それぞれ好きな系譜やお店を愛していこうぜ。ってことだ。
最後にこの文章を引用しておこう
我々で、愛すべき横浜カルチャーを継承していこうではないか。
家系ラーメンよ、永遠に。
イエリスト 家長道助
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