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(日記)最近読み終えた本:「現代史」(ポールジョンソン著)

 上下巻で合わせて1000ページの大著で、チマチマと1か月ほどの時間をかけて読み切ったので適当に感想です。
 
 本のタイトルは「現代史」、著者はポールジョンソン。漠然としたタイトルですが、内容は文字の通りで、第一次世界大戦から1990年初頭までの世界の動きを、時間の流れに沿って記したものになります。高校の授業で使われる世界史の教科書の細かい版といえば、より伝わるでしょうか。

 世界規模で近現代史を見ようとした場合の、避けては通れない必然なのですが、内容はヨーロッパおよびアメリカを中心に進められます。アインシュタインの影響による相対主義の台頭、そしてまさしく人種を相対的なものとしてみるファシズムへの批判が本の主軸に据えられています。一方でアメリカやイギリスなどの国々が唱える民主主義、自由主義は、矛盾や問題を抱え、場合によって都合よく捻じ曲げられ、大々的な迫害や内戦の原因ともなっていることが挙げられています。
 中道的な判断や記述は猜疑心を生ませることが少なく、客観的な事実をもとに、時に容赦なく述べられる事象や人物への評価は、歴史の常識を揺らがせ、読者の判断を迫るような強いメッセージが込められています。


 自分がいかに無知であるか、また偏見の中で生きているのかを分からせられる、非常に 面白い本です。
 まとまらない文章ですが、お読みいただきありがとうございます。


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